川合典子 ブログ

英語教育、英語学習、発音習得、帰国子女の言語習得について書いています。

中学生の英語を聞く力(2)

8月20日のブログで、中学生の方は、大人から発音を習うより、自分で聞いて同じように発音する練習をする方が英語の流れるような言い方がよく身につくと書きました。(もちろん、基本の発音を習うことは、いいと思います。ここで言っているのはそのあと、文章の発音を習得していく場合です。)

私の姉は英語があまり好きではありませんでした。けれども、英語を上手にしゃべれたらいいな、とは思っていたようです。 それで、自分の子供が中学一年生になって、学校で英語の授業が始まったとき、教科書の英文がネイティブによって吹き込まれているCDと、一文ずつリピートすることが出来るCDプレーヤーを子供に買ってあげたそうです。

姉の子供は、そのCDでよく家庭学習をしていたそうです。高校は帰国子女の多い学校に進学しました。そのころ姉に会ったら、子供が時々帰国子女に学校で間違えられるといっていました。

姉の子供は発音のレッスンを受けたことはありません。

今回、姪にそのときの勉強の仕方について聞いてみました。
CDで、教科書の文章を一つずつ聞いては、あとについて言うという練習を何百回と繰り返していたそうです。「何百回と言うことは300回くらい繰り返し言っていたの?」と聞いたら、「うん、そうだよ。」と言っていました。

毎日何分くらい練習していたの?と聞くと、「30分くらいはすぐにたってしまったから40分、50分くらいかな?」と言っていました。 「何回も後について言っていたから、時々、口の変なところが痛くなったりした。日本語を話している時には使わないところを使ったからだね」と言っていました。

自分の発音を録音して直したりもしたけど、そのときはイントネーションを直したことが多かったといっていました。「でも何度も吹き込んでいたなら、だんだん音も似てきたんじゃないの?」と聞いてみたら、「うん、それはそうだね。だんだん似てくるね。」といっていました。

「高校のとき、帰国子女に間違えられたことがあると、お母さんから聞いたけれど」、と聞くと、

「とても帰国子女みたいに、いろんなことは、しゃべれないけれど、何か言いたいときには、教科書の文章がそのまま頭に浮かぶから、その中の単語だけ入れ替えてしゃべっていたの。いつもしゃべりたいことが文章で浮かんでそれでしゃべっていたから、すらすら言えた。だから帰国子女に間違えられたのかもしれないね。 単語並べて文を作ってなんていうほうがやりにくかった。」と言っていました。

中学生くらいなら、文章丸ごとでもとてもよく聞けるようです。 最初から文章で聞いて発音していたのですね。これが彼女がすらすら英語がしゃべれた理由ですね。もし、中学生のお子さんをお持ちで、その子が英語に興味があるなら(これが大事ですが)、教科書のCDを買ってあげて、それで家庭学習をすると発音もよくなります。私は数年前書店で、教科書ガイドCDと言うのを買いましたが、2000円くらいでした。

(明日に続く)




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高校入試で子供たちが親の収入によって差別されない為に以下のお知らせを書かせていただきます。

高校入試のスピーキングテストについて(大学入試のスピーキングテストについても同様です)

高校入試のスピーキングテストは本来文部科学省が学校教育で正しい発音を生徒に教えてから行うべきものです。  しかし、文部科学省が教科書にCDもつけず、正しい発音の仕方も学校で教えないまま、高校入試でスピーキングテストを実施する動きが都立高校などで始まっています。 (大学入試でもスピーキングテストが行われようとしています)  これは、スピーキングスキルの習得を塾や予備校、会話学校に丸投げするものです。  学校で教えていないスキルを入試でテストすることはあり得ません。

これでは経済的に余裕のない、塾や会話学校にいけない家庭の子供は誰にも正しい発音を教えてもらえず、練習するCD(音声モデル)も与えられないまま、高校入試でスピーキングテストをされることになり、明らかに親の収入による進路の差別が始まります。(詳しくは2018年3月8日のブログ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」をお読みください。)

皆さんの身近に教育関係者がいらっしゃいましたら、ぜひ「高校入試のスピーキングテストは子供を親の収入で差別するもの」であることをお伝えください。  (大学入試のスピーキングテストについても同じことです)  
15歳で親の収入のために進路を差別されるのでは子供たちがあまりにもかわいそうです。

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英語教育については、下のブログも併せてご参照ください。  日付をクリックすると移動できます。
2017年10月12日
文部科学省 新中学校学習指導要領 英語 「4技能」は全く効果がない(子供たちが通じる発音でスラスラ話せるようになる学習指導要領の見本付き)





高校英語教育を文部科学省の誤解に基づいた方針から守るため、以下のご案内を書かせていただきます。

現在文部科学省が「グローバル化に対応した英語教育改革」の目玉として掲げているCAN-DO方式は、ヨーロッパの人々にはできますが、日本語を母国語とする人にはできない方式です。

文部科学省は「CAN-DO方式が日本人には不可能な方式である」と気づいておりません。  導入されれば教育現場は大変迷惑します。  中止する必要があります。  なぜCAN-DO方式が不可能なのかはこちらのブログをお読みください。

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何度もお願いをしているのですが、アマゾンのページで私の本のランキングを下げて妨害をしている人がやめてくれないので、(詳細はこちらです)しばらく以下の文章を掲載させていただくことにしました。

「本を出版する人は、他の著者の妨害をしない。  他の著者を妨害する人は自分の本も出版できない。」
出版社におかれましては、このことを出版の際、著者に理解していただいてください。

私のランキングを妨害している人は、たぶん、現実を受け入れられないのでしょう。
アマゾンの順位を1ペ―ジ目から2ページ目に下げられ、数日でまた2ページ目から3ページ目に下げられて、私は、この方の激しい妨害に驚いています。 

「学習者に正しい発音を習得してほしい」というのが自分の目標でしたら、他人を妨害する必要はありませんね。  他人を妨害してまで、何を手に入れたいのでしょうか。  ベストセラーの著者という名声ですか。  それなら、もうアマゾンで、ご自身の本はベストセラーに認定されているのですから、それで十分でしょう。  この上何が欲しくて私を妨害するのでしょうか?  もう英語教育とは関係ないことですか。 私は、とても困っています。  

私は、こちらに書いてある3つのことをするのが、目的です。  日本人が子音の日本語化を知っているか、いないかで、通じる英語で話せるか話せないかが、決まります。  ですから、このことを読者の皆さんに理解していただくのは、とても大事なことなのです。  私の仕事の妨害をしないでください。 

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クマさん、ウサギさん、ブタさん、それぞれが持っている旗に書かれたことの理由は、2017年7月30日のブログをご覧になるとわかります。