桜狩り

　お墓参りの折にすっかり忘れていたお寺への母の三回忌申し込みのため、お寺にゆき、墓参りもふたたびしてゆく。
　母の命日は４月１４日だが、フランス旅行からの帰国日と重なるため、早めに行うことになり、４月１日実施と決める。
　その後、一旦帰宅し、大宮公園に桜を見に妻と久しぶりで二人で歩くことにする。途中、ランチに立ち寄った新都心ラフレの中華レストラン＜彩賓楼＞で激辛料理合戦。ぼくは激辛にしてもらった麻婆豆腐ランチ、妻は酸辣湯麺。どちらもなかなか味わうことのないほどのハイクラス激辛だ。麻婆豆腐は山椒がすっごく利いていて、舌が痺れる辛さ。
　内側から温まったところで、少し寒い戸外に乗り出す。

彩賓楼

　大宮公園の桜。寒い中でビールだけでは辛かろうなあ。熱燗が欲しくなりそうな高曇りの花見風景。(写真6枚)

　一旦帰宅して、息を整えた後、息子の病院へいつものように歩き出す。
　線路沿いの道、桜がまたも綺麗だったので、息子へのお土産にフォト・ハントしてゆく。
　息子は、大宮公園の写真と合わせて、桜真っ盛りの写真に目を奪われている。こんな開花の時期に病室に縛られている日々。
　「ああ、このこの窓から見えるんだなあ。今日通ってきた道が。あそこを通ると、父さんのマンションからとても近いんだ」と言うと、「じゃあ、座って見てると、父さんの姿が見えるんだね」と息子が答えた。
　じゃあね、といつもどおり微笑みを残して、息子の病室を立ち去る。 (写真6枚)