魔法先生ネギま! 白き翼 第1話「ネギま部(仮)増殖中(ハートマーク)」

やっと見た。ポスター付ける為に秋葉原で予約したので、手に入れるのが遅くなってしまった。
作品の感想を一言で言うと、「奇妙に嬉しい。」
作品の出来としては、凄い高レベル、とかでは無いと思う。作画とか演出とか、まあ、中の上レベル。しかしねえ・・・、ネギま!という作品で普通レベルのアニメを作るのってどれだけ大変なんだろうとか考えると、これは凄い労作なんだろうなあ、とか思う。相当手が込んでいる。
前半麻帆良祭の終わりからネギま部結成の経緯がダイジェストで流れ、クラスメイト達が入り乱れるバッヂ争奪戦をメインで描く。これらを原作に忠実に、本当に原作どおりに作ろうと腐心している。その姿勢が、まず死ぬほど嬉しい。シーン毎全く違う舞台を設定し、31人+aのキャラを動かし、コスチュームも変え、こまごました設定も原作に合わせている。(お遊びで変えているところもあるけどw)これは相当大変なはずだ。
既にテレビで2シリーズ・4クールもやっている作品なのに、それらを全て無かった事にして、全く新しく原作に忠実な作品を作るのは、作る側としては結構複雑な心境なのでは無いだろうか。原作に屈してこの様な作品作りになったとも言えるわけだし、ある意味屈辱と感じる人もいるかもしれない。(だからあのカード・・・)それでもなお、原作に真剣に向き合い、それを忠実に映像化しようとしてくれた事には、原作ファンとして、とても嬉しく思う訳だ。
それに、この作品は本当に「新鮮な作品」という感じがする。初めてアニメ化された作品みたいな。ワンピースとかH×Hなどジャンプ系作品でテレビ放映に先駆けてプロモっぽいアニメが作られたりする事があるけれども、そんな感じ。それらのアニメは「積み重ね」が無いので演出に厚みとかが無いけれども、これからシリーズが作られるかもしれないという期待があるのか妙にテンションが高かったりする。この「白き翼」も、そんな「次」を期待したくなるような、奇妙なテンションの高さを感じさせる。
所々、前シリーズで見せた「新房節」もあるし、声優も聞きなれたものだ。けれども「新鮮な作品」という感覚の方が強い。一度全てのアニメ企画が終了し、既に終わった作品の「突発的な企画作」という位置付けかもしれないのに、そこに奇妙なほどのエネルギーを感じさせ、次の「何か」を期待したくなるのだ。それも、作り手が再度原作に向き合ってくれた結果だろう。
原作を出来うる限り忠実に映像化してくれたこと、そして次の展開を期待させてくれるような「新鮮さ」も感じさせてくれる。ネギま!ファンとして、今、これほど嬉しい作品は無いだろう。
いやほんと、次の展開に期待したいものだ。

DVD付き初回限定版 魔法先生ネギま!(23) (少年マガジンKC)

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