魔法先生ネギま! 291時間目 闇をその手に!!

わあ、書くの、2週間以上遅れてしまった。
この回の話題は何と言っても最後のネギのセリフだろう。
フェイトちんに対して「ともだちになりたいんだ・・・」って、どこの砲撃魔術師なんだという・・・
ここまであからさまだと、狙いすぎだろとか思ってしまう。赤松健がオリジナリティに拘らないと常々標榜している事もあって、受け狙いではないかと感じてしまいかねない。
しかし、それはそれ、あくまでこのセリフをジャンプ的な「努力・友情・勝利」の法則にあてたセリフとして捉えれば、確かにそういう方向性はあったよね、と思えなくも無い。
それに、それ以前に、ネギがフェイトに対してこのセリフを言うという事に、なぜだか物凄い納得をしてしまう。納得というよりも、昔から描かれてきたピースが上手くはまったような気持ちよさというか。
というのも、ネギのフェイトに対する態度は、最初からこのように描かれていたから。ネギは、アーニャとコタローとフェイトに対してだけは対等の口調で話す。自分と同年代の子供に対してはタメ口を使い続けている。それは、フェイトが自分よりも格上の魔法使いである事が明らかになった後も変わらない。自分は対等な立場だとして常に門戸を空けている形だ。これが常々気になっていた部分でもあり、それがついに繋がった感じがするわけだ。
あと、ネギが闇に捉われている存在であるという事も、かなり重要。ネギの心に深い闇がある事は、ここまでにも描かれてきているけれども、それをネギが自分の中でどう処理しているのかという事は、心の中の話なのでなかなか表現しきれない。けれども、闇の象徴とも言えるフェイトと友達という関係を作って対等に向き合おうとする姿勢は、そのネギの闇の心の発露として、とても分りやすい。世の中にはどうしても闇に捉われて生きざるを得ない人も居るが、そういう存在とも付き合いながら正しい道を進むという決心は、ネギの闇の方向性を明確にさせる。ネギがさらにその上の闇の象徴たるエヴァを師匠とした時から、この道は当然ありえるものだったという訳だ。
非常にネギま的な、だれもが悪に成り切れない、オールハッピーエンド的な展開に向けて動き始めたというところだろう。後は物語を安心して見ていけば良い感じか。