2009年度ティアラ文庫実態追跡【10冊レビュー編】

さて、年を越えてしまいましたが、ティアラ文庫実態追跡、10冊レビュー編です。
データ編はこちら→2009年度ティアラ文庫実態追跡【データ編】 - お茶会は書棚の裏で
2009年6月から10月に発行された18冊のうち10冊をレビューいたします。*1

2009年6月刊

魔王子の花嫁 (ティアラ文庫)魔王子の花嫁 (ティアラ文庫)
七海ユウリ
武若丸(イラスト)

フランス書院 2009-06-03
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魔族の王子×王国の第二王女(16)
平和な日々に退屈していた王国の第二王女ラズシエル。ある日魔族の王子ルークが突然あらわれ、ラズシエルの姉で次期女王のミネルヴァに求婚する。最初は硬い態度を取り合っていた二人だが少しずつ近づいていき……。
エロ度:★★★☆☆  詰め込みすぎ度:★★★☆☆

未熟な王女の恋物語。一応、ラズシエルに想いを寄せる幼馴染とラズシエルが憧れる元世話役がいますがルートとしては一本道。王子の方は、魔王と人間の女性の間のハーフという設定。あと魔族の王子にはオッドアイ属性と獣耳属性が付いてます。イラストでは結構可愛い。
魔族と人間の歴史や現在に至る経緯などのファンタジー要素についてはそれなりに書き込まれています。王家のお家騒動のくだりは少し分かりにくいかな? 無理に王国内での揉め事を書かずに魔族との争いだけでよかった気もします。メインの二人以外のキャラも描写がちょっと中途半端かな。特に主人公に(優しさから)厳しく当たる姉のキャラクターが見えないわりに主人公はお姉さまお姉さま言ってるので、ん? という感じ。キャラクターは全体的に幼いかな。
エロシーンはルークが魔力を制御するアイテムを壊されて理性を失いかけたとき(未遂)と想いが成就したあとの2回。(実質はほぼ1回) 濃度は控えめですが、二人の初々しい感じがなかなかよいです。
なお、作者は美少女文庫系の男性向け作家さん。イラストは成人向けコミックや百合姫で描かれている方ですがコバルトやB's-LOGでのイラスト仕事もあるようです。


ヴァンパイア・プリンセス (ティアラ文庫)ヴァンパイア・プリンセス (ティアラ文庫)
水戸泉
南国ばなな(イラスト)

フランス書院 2009-06-03
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屍鬼の青年(29)×リリス(外見15、実質千歳以上)
ヴァンパイアにして淫魔(リリス)のファウスリーゼは死体を「屍鬼」として蘇らせる能力を持つ。屍鬼は本人の意志に関わらず主人であるリリスに恋情を抱き、殺し合いも辞さない。多数の屍鬼にかしずかれ、孤独な時を過ごしてきたファウスリーゼだったが、異端の屍鬼・真木名に躰を奪われ…。
エロ度:★★★★★  ベテラン作家の安定感:★★★★★

真実の愛を見つける、人外もの。キャラクターは真木名の他に以前からの屍鬼である鳴瀬と新米屍鬼の波留の2人が出てきますが、肉体関係は無し。未遂も無し。
その代わり、真木名とのエロは濃ゆいです。全部で4回。ページ数的にはほぼ3分の1、やってます。内容も嫌なのに感じちゃう!(淫魔なので)に学校の保健室でギャラリー付き、拘束されてアナルセックス、成就後のラブラブ、とバリエーション豊か。まさか乙女系の主人公が「らめえぇぇ!」と叫ぶのを見る日が来るとは思いませんでした。あと敵勢力の屍鬼と高校生に襲われるシーン(触手オプション付き・未遂)が1箇所。エロとしては今のところティアラ文庫で一番だと思います。(こうして並べてみると本当にすごいな。) 主人公は身体は15歳で止まってるのでロリ的描写もあり。
ストーリーの方は屍鬼を開放する方法を探したり、敵勢力のリリスとバトルってみたり真木名との因縁(馴れ初めって言った方がいいのかな)があったりとエロに劣らず盛り沢山。新米屍鬼・波留のファウスリーゼに対する恋心も描かれます。盛り込みすぎかな? とも思いますが、そこはベテラン作家、読みにくさは無いです。エロ部分を抜いた少女小説としても、十分オススメ出来るクオリティ。
作家はベテランBL作家の水戸泉、イラストもBL系の南国ばななです。

2009年7月刊

たった二人で世界を裏切る 犬のような彼 (ティアラ文庫)たった二人で世界を裏切る 犬のような彼 (ティアラ文庫)
丸木 文華

フランス書院 2009-07-03
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男子高校生(後輩)×女子高校生(先輩)
高校2年生の遥は後輩の健太の告白に軽い気持ちでOKを出す。犬のように服従する健太を弄ぶうちに深みに嵌っていく。
エロ度:★★★★☆  恋愛ドロドロ度:★★★★☆

官能もの、というのにふさわしい作品。SMにも似た二人の関係に蒸し暑い夏の描写があいまってドロドロ感や閉塞感がたっぷり。高校生らしさを出すディテールもしっかりしています。行為としては当然後輩×先輩なわけですが、心理的には殆ど先輩×後輩。後輩である健太を心理的にも肉体的にも弄ぶ描写が多いので、ある程度読む人は選ぶかも。わりとリアリティのある描写でドロドロと煮詰めたのに、最後の落とし方がちょっと逃げた感じで少し残念。最後に健太視点のショートストーリーが入っていて補完できるのはいい感じ。
エロは本番が2回と遥が健太を弄ぶシーンが3回ほど(縛ってみたりローター使って責めてみたり)と痴漢プレイが1回。ただしエロシーンも行為というよりは心情描写がメイン。そんなところも「官能」っぽいと思います。
作者とイラストは同一人物で一応BL系のひと。小説家デビュー以前はゲームのシナリオライターとして実績があるようです。


ガーディアン・ガーデン―乙女の守護者 (ティアラ文庫)ガーディアン・ガーデン―乙女の守護者 (ティアラ文庫)
時田ゆか(小説)
壱河 柳乃助(原案・イラスト)

フランス書院 2009-07-03
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半綺の青年(22前後)×日本刀ツンデレ少女(15前後)
人間を遥かに凌駕する戦闘能力と美しい容姿を持った種族『半綺』と人間が共存する街で。半綺に母親を殺された少女・秀真凛は半綺の青年・アズラエルに命を救われる。軽い言動のプレイボーイに反発を持つ凛だったが、その優しさを知るうちに徐々に惹かれていき…。
エロ度:★★★☆☆  日本刀少女萌え:★★☆☆☆

少年漫画的なファンタジーSF。ちょっと設定倒れ、という気がしなくもない。アクションシーンとか背景とかがもう少し書き込んであってもよかったし、逆にラブに重点を置いてもよかったかも。どっちつかずな印象。特に敵機関「NEDE」の解説や武器の解説、アクションシーンの描写が足りてない感じ。主人公の女の子が日本刀持ってるのにバトルで使い物にならないというのも、うーん。イラストは雰囲気があっていい感じなだけに勿体無い。あと個人的にはツンデレ少女がいまいち好きになれませんでした。だってバトルにしゃしゃり出てくるわりには使えないんだもの…。最後の天然でアズラエルをノックアウトするところはよかったけれど。設定は、魅力的なのですよ…。
実は乙女ゲーのスピンオフ作品だった模様。なるほど。
icingCandy『Bloody Call』
エロは最後の告白後に1回だけ。濃くも薄くも無く。イラストの女の子の胸と男の筋肉描写が、ああ男性作家さんだなぁ、という感じ。
文章は元々ライターさんということでほぼ新人。イラストと原案(シナリオ?)は少年漫画家


紅の勾玉 姫君の幼馴染は陰陽師 (ティアラ文庫)紅の勾玉 姫君の幼馴染は陰陽師 (ティアラ文庫)
大槻はぢめ
ひだか なみ

フランス書院 2009-07-03
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少年陰陽師(18)×帝の姫君(16)
帝の姫君・桜子の悩みは16歳になっても殿方からの文がもらえないこと。幼馴染の若き陰陽師ぶっきらぼうな光彰と優しい泰雅が会いに来てはくれるが、恋人という感じではない。そんなある日、ついに殿方からの文が来て…。一方、京の町では<<闇>>がうごめきだしていた。
エロ度:★★☆☆☆  なんちゃって陰陽師:★★★★☆

ティアラ文庫版「なんて素敵にジャパネスク」。地の文が主人公の一人称口語体なので、受け付けない人にはかなりキツイと思われます。なんか謎のハイテンションだし。まあ、良くも悪くも少女小説。なんちゃって陰陽師。幼馴染で三角関係。やんちゃな弟キャラと優雅な兄キャラ。兄キャラは実は秘密を抱えていて。本命は当然弟キャラです。兄キャラは茶目っ気たっぷりに身を引くものさ。健気なイケメンなのに…。他の作品に比べるとページ数は多いですが、ストーリーは軽いです。さくっと読める感じ。人妻編はあるのかな(苦笑)
エロは途中で軽めのが1回(未遂)と成就後に1回。BL作家にしてはあんまりエロくないです。ティアラでも中程度かな。
作家はBL系の中堅作家さんですが、普段とはだいぶ傾向が違う感じ。女の子言葉だから? イラストはコバルト系のイラストレーターさん。

2009年8月刊

海賊と姫君―Eternal Lovers (ティアラ文庫)海賊と姫君―Eternal Lovers (ティアラ文庫)
花衣沙久羅
サマミヤ アカザ(イラスト)

プランタン出版 2009-08-03
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海賊の船長×地方領主の姫君(18)
一族を皆殺しにされ、領地を奪われた姫君マディーナが、残された弟王子と逃げ込んだ船―それは竜のように危険な男レオンがひきいる海賊船だった!専属奴隷の契約をさせられ、純潔を奪われるマディーナ。身体だけからはじまった関係。しかし、レオンの独占欲は真実の愛へと変わっていく…。(裏表紙より)
エロ度:★★☆☆☆  小説としての完成度:★★★★★

中世地中海を舞台にした仮想歴史ロマンス。初期のホワイトハートにあったような雰囲気。強引な船長と強気な姫君の恋愛展開はいかにもハーレクイン的。
物語としての骨格、海賊船や宮廷の背景描写などはティアラ文庫内では一番と思います。ページ数も多く、改行も少なめで他の作品にくらべるといかにもみっしり・どっしりしています。恋愛模様はマディーナ側よりレオン船長の側が書き込まれているかも。地中海の太陽のようなマディーナに振り回されながらメロメロになっていく船長はなかなか可愛いです。弟のルカに鸚鵡のエスメラルダ、国王などサブキャラクターも魅力的。最後のすれ違いと大円団にはニマニマせざるを得ません。
性的描写もエロスというよりはハーレクインのラブシーンといった感じで、途中に4回ほど。ドキドキ感を高めはしますが、エロい!って感じはありませんね。
作者はコバルト系の人気作家さん。イラストも少女小説系のイラストレーターさんで、BL系でもお仕事をしているようです。もう少し衣装が描き込んであってもよかったかなー、と思います。

2009年9月刊

王子が恋した女神姫―薔薇と陰謀の舞踏会 (ティアラ文庫)王子が恋した女神姫―薔薇と陰謀の舞踏会 (ティアラ文庫)
わかつきひかる
早瀬 あきら(イラスト)

フランス書院 2009-09-03
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隣国の王子×町娘(17)
王位継承権を持つレティシア姫とそっくりの町娘マリエは、王宮での仮装舞踏会に紛れ込み、一夜の恋に落ちる。一夜の夢が終われば町娘に戻るはずだった。しかし、マリエは王位をめぐる陰謀に巻き込まれていく。
エロ度:★★★☆☆  男が空気:★★★★★

ジュブナイルポルノの人気作家わかつきひかるティアラ文庫、ということで期待して読んだものの、良くも悪くも期待ハズレ。ストーリーや陰謀劇は意外にまとも。設定もしっかりしていて、美少女文庫と同じ人とは思えない。ただし、双子の王女の確執に宮廷の陰謀、姉妹二人分の恋愛模様と特殊能力、とネタを詰め込みすぎてごった煮的。正直何がどうなったのかよく分からない。男性キャラの影が異様に薄いのは男性向けの癖かと思われますが、美形要素以外に魅力が伝わってこないのは微妙。
エロは全部で3回ほど。うち1回はレイプ未遂。視点人物が女性ということもあり、男性向けに比べると描写は薄め。ただし、語彙は基本的に男性向けのものなので、ティアラ文庫の中ではかなり独特。あえぎ声とか。ちなみにわかつきひかる語録の代表格「子宮頸管粘液」は登場せず(苦笑)何故か濡れ場の直接的なイラストは無く、朝チュン的なイラストだけ。これはイラストレーターさんが描けない人だったんだろうな。しかし、せっかくわかつきひかるを持ってきたのだから、美少女文庫並みのエロとイラストが欲しかったなぁ、と思います。
文章はジュブナイルポルノの人気作家わかつきひかる。イラストはコバルト文庫系のひと。


384,403km―あなたを月にさらったら (ティアラ文庫)384,403km―あなたを月にさらったら (ティアラ文庫)
向坂氷緒
玄鉄 絢(イラスト)

フランス書院 2009-09-03
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空回り系妄想少女(15)×天然腹黒系少女(15)
「びーくーる、びーくーる。」美由紀は幼稚園以来9年間、ずっと理世に片思い。理世を追ってお嬢様学校に入ったものの、告白もできずに悶々とする日々。だがある日、理世が先輩とHなことをしているのを目撃してしまう。美由紀の心には義憤と殺意と嫉妬が燃え上がり…。
エロ度:★★★☆☆  突っ走り女子高生:★★★★★

ティアラ文庫初の全力ガチ百合。(多分。百合自体は前に一作品あるんだけど。) だだ甘です。何かと迂闊な美由紀ちゃんも天然なふりをしてちょっと腹黒な理世も可愛らしいくてニヤニヤ。通称「魔女」な先輩とか、暴走気味風紀委員長とか女子高要素もたっぷり。「あなたを月の裏側にさらってしまえたら」という表現も上手く使われていて、一途に血迷う乙女感や可愛らしさ、むずむず感がよく出ています。良作。
エロシーンは本編で1回、後日談で1回。しっとりとしてエロというよりはラブ!という感じですね。…新條まゆの「MakeLoveしよ!」って昔あったな。まさにそんな感じ。キスだけじゃ終わらないラブ。
文章は最遊記のノベライズを書いたひとのようですが、単著は他に無いようなのでほぼ新人さん。(シナリライター系?) イラストは成人向け含む百合漫画で定評のある方のようです。

2009年10月刊

執事ときどき彼氏 (ティアラ文庫)執事ときどき彼氏 (ティアラ文庫)
春河ミライ
レナ(イラスト)

フランス書院 2009-10-02
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執事(20代後半?)×良家のお嬢様(15?)
シェフィールド家のお嬢様ユノは執事のグレンが好き。その想いに気付いた日から熱烈アプローチをして関係を持ったものの、グレンは「好き」とは言ってくれない。彼は執事として命令に従っているだけ? 身体だけの関係を続けるなか、新しい使用人ライサンダーがユノにせまってきて…。
エロ度:★★★★☆  前半と後半が別物:★★★★☆

前半は背景説明とやたらと初心なユノの恋心、中盤でなし崩し的に関係を持ったと思ったらそこから延々やりっぱなし。めくってもめくってもやってる。で、最後にちょっとだけ悶着があって想いが通じあって、おしまい。ストーリーのメリハリもなく、延々エロシーンが続くので結構中だるみな感じ。まあ、初めて知った快感に溺れちゃう!という感じはよく出ているかと思いますが、いかんせん前半の純愛パートと後半のポルノパートのバランスが取れていない。あと作者は執事萌えらしく、ちょっとした仕草の描写に執事愛を感じました。微妙に西洋系オリジナル風味ですがその必要もあったのかどうか…。まあ、都合のいい執事を出すためには必要かもしれない。
エロシーンは回数数える気にもなりません。全部で4〜5回くらい? ほんとに延々やってます。そんなに濃くはないものの、無駄に腹にたまります。おなかいっぱい。
作者は乙女系携帯ゲームのシナリオライターとのこと。イラストは新人さんかなぁ。あまり上手くはありません。主人公の初心な感じはよく出ているかもしれない。


プリティ☆ウィッチ☆アカデミー!―魔法使いと契約の夜 (ティアラ文庫)プリティ☆ウィッチ☆アカデミー!―魔法使いと契約の夜 (ティアラ文庫)
青龍つかさ
ゆうきあずさ(イラスト)

フランス書院 2009-10-02
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貴族の優等生×落ちこぼれ気味庶民(どちらも15前後?)
世界最高峰の魔法学校にくじ引きで合格したユメと首席で合格したアキトは血の繋がらない姉弟。王子様のような同級生ユーリ、ユーリの婚約者で気位の高いシャルロッテなどに囲まれて、魔法学園生活が始まる。
エロ度:★☆☆☆☆  ストーリーが説明不足:★★★★★

前提として、この女性向けゲームのノベライズです。

プリティ☆ウィッチ☆アカデミー!  通常版プリティ☆ウィッチ☆アカデミー! 通常版

Strawberry*Maiden 2009-07-24
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公式サイト:http://www.strawberry-m.com/pwa/index.html
で、魔法学園の目的は伝説の黄金竜を喚び出すこと。召喚のためには魂も身体も結ばれたパートナーが必要。というのが前提知識。ここがしっかり説明されていないので(裏表紙の作品紹介にはあるけど、それだけ)展開が色々唐突に感じます。あと何故かユメとアキトは姉弟であることを隠していて、いつの間にかバレているんだけど、その経緯も謎。ゲームのシナリオを抜き書きして繋げたものの、纏め切れなかったという感じ。ゲームの副読本としてはアリですが、小説単体としては物足りないです。
エロは告白後に1回だけ。描写は薄いし展開が強引な感じで、あまり必要性は感じられません。原作も一応アダルト向けらしいのですが…。
文章は別名義でフリーライターをしているという新人さん。イラストは女性向けゲームのキャラデザとシナリオでネームバリューのある人のようです。

まとめ

以上、ティアラ文庫10冊レビューでした。
全体的には、当たりハズレが結構激しいな、という感じです。あと癖のある作家さんが多いですね、文章とかエロ描写とか。BL以上に好みの分かれる作品が多いのではないかと思います。幅広い読者を獲得するために作品の幅を広げているのかもしれませんが、もう少しレーベルのカラー的なものがあるといいなぁ、と読者的には思います。まあ、今のところ唯一の女性向けジュブナイルポルノレーベルなので、差別化も何もあった話では無いのですが。
今後も可能な限りティアラ文庫の観測を続けていきたいと思います。少しでも面白い作品が増えることを祈って。

*1:本当は全冊レビューしたいんですが。だれか残り8冊買って下さい><