岡嶋二人の最後の著作。
バーチャルリアリティシステムの開発をめぐるストーリーです。現実と区別がつかないまでに、極限まで進化した仮想現実がもたらす魅力や、映画
「マトリックス」のような恐怖を味わえます。みなさんは朝学校に行かなきゃいけないのに夢の中で学校に行ってしまった、という経験はありますか？ その時に目が覚めればいいんですが、目が覚めたとみせかけてまだ眠ったまま、実は目が覚めたという夢を見ただけ、という悪夢のような経験を私はしたことがあります。その時は、おいおい早く目覚めてくれよ、いつまで続くんだよこの夢……という焦燥感を感じましたが、この作品ではまさにそういったスリルを実感できます。
