第六大陸 / 小川一水

いいなあ。こういうプロジェクトX。月を開拓するというただそれだけの内容なのに、そのプロセスのひとつひとつがこんなにもおれをワクワクさせる。とくに前半の展開が好きです。雲を掴むような夢物語が急速に現実のものへとなっていくときのあの感じがたまらない。荒唐無稽なプロジェクトがなんとか形になりそうだっていう、言ってみればそれだけのことなんですが、やっぱりこういう興奮がある職場って憧れます。子どもが遊び場で創意工夫を尽くして全力で遊んでいるのと同じ感覚で、全力で仕事する。そういう感じ。