広告資料館 8月

2011年8月 健康家族「伝統にんにく卵黄」 Dezpla.com広告資料館-見本


今年の夏は暑い日が続き、節電の影響もありとても大変な夏になりました。折り込み広告の傾向は前半は夏の暑さ対策で、後半はすでに秋の商戦が中心です。今月の折り込み広告は抜きん出て優れた物は少ない物の、量と質はとても豊富でその中でも食品の折り込みの多い事に気が付きます。
今月の注目折り込みは健康家族「伝統にんにく卵黄」です。炭火で焼いたホイルの丸ごとニンニクの写真が大きく目を引き、その上にキャッチコピーが「にんにくで夏に勝つ!」と大きく太い明朝体で重なります。アルミホイルから見えるニンニクの焦げ目とテカリに十分な「シズル感」が出ています。写真や広告の世界で良く出て来る「シズル感」と言う言葉ですが、元々は食品の焼ける音や匂い、湯気などの五感を刺激する臨場感の意味で、広告写真のリアリティある表現の事です。最近では拡大解釈が進み、人物に「シズル感のある表情」を求めたり、デパ地下の実演販売をシズル販売などという事も有ります。
その意味でもこの折り込みはシズル感たっぷりで、この写真だけで効果抜群のイメージを与えています。裏面にはがきを掲載しているのは直接広告反応率をキャッチする目的で、ここがゴールの設定のはずですがイメージ写真の力に頼りすぎて、視線誘導や、裏面のはがきを投函させる工夫に乏しいのは残念です。イメージ写真があまりにインパクトの強い場合、商品とイメージを結び付けるためには商品パッケージを写真に重ねる手法が一般的で、空間表現が深まる効果があります。

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