「SBTC」はどうあるべきか


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事、飲み会、狙っている異性との食事等々、コミュニケーションというものはTPOによって求められるカタチが千変万化します。


その中でも僕が最も苦手とするのがSBTCです。特に男性の中には同意して下さる方が結構な数いらっしゃるのではないでしょうか。今回は、SBTCの意義・SBTCを効果的に図るための現時点での僕の行動プラン、について書いていきます。



ShonBen Time Communication


もはや説明は不要とも思われますが、一応SBTCの意味について確認します。


【SBTC】…男性用小便器が2つ以上並んでいるトイレにおいて、たまたま隣り合わせた人同士で行われる会話


このパターンのコミュニケーションが難しい理由は以下のようなものだと考えられます。

1.会話の相手が選べない

当然ですが、排尿という生理現象のタイミングをコントロールすることは難しく、それがさらに他人のものともなれば不可能と言い切れます。ちょっとばかし気まずい人と隣り合うリスクが常に付きまといます。

2.超短時間

ヒトの膀胱の容量には限界があるため、よほど訓練を積んだ者でない限り、排尿に要する時間は精々30秒程度でしょう。それほどの短時間で効果的にコミュニケーションを図ろうと思うと、要点を絞って簡潔に話さなければなりません。

3.会話だけに集中できない

「人と話がしたい」と「排尿したい」という2つの欲求を比較すると、より生命維持に密接に結びついているのは明らかに後者です。つまりSBTCにおける会話は、実は二の次という扱いなのです。無意識のうちに注意は排尿が起きている現場に向くため、話題の捻出等に使えるアタマの容量はあまり多くありません。油断すると汚しちゃいますしね。


そんな難儀なものですが、上司などとSBTCに突入した場合、僕は逆に自分の印象を相手に植え付けるチャンスであると考えています。というのも、排尿中は当然下半身を露出し生理的欲求を満たすこととなります。そんな時、人は仕事中にまとっている仮面オーラを緩めがちになるからです。そこでは、普段よりも気を許して心の距離も縮めやすくなるはずです。

大体、人が至近距離でお互いの下半身を露出して欲を満たすのは、セックスかSBTC時位なものでしょう。SBTC≒ピロートークと言っても差し支えないとさえ思います。



■自分のSBTC行動パターン

導入:自分が先にいた場合「…お疲れ様です」後から入った場合「…失礼します」と小声で呟く

この一言に対するリアクションで相手のスタンスを見極めます。一瞬でもこちらの方を向いて発声を伴う返事をしてくれた場合とそうでない場合とに分岐します。
返事あり
→あらかじめ決めておいた話題を振る(会話へ)
返事なし
→SSBT(サイレント・ションベン・タイム)へ移行

会話:注意すべきことが2つ

相手がコミュニケーションに後ろ向きでないことが確認できたら、本番である会話にステップを進めます。しかし、ここで注意すべきことが2つあります。
(1)「問題提起」をしない
上で述べたように、SBTCは超短時間です。よって議論を交わすのには不向きな場なのです。「どうお考えですか?」は無意味。
(2)まとまった「返答」を求めない
求めるのは相手の笑いなどの前向きな「反応」にとどめましょう。また、振る話題としては軽い仕事上の自虐など、相手が一瞬で理解できるものにしましょう。ひねり過ぎるのは逆効果だと思われます。

終わり方:順序は守ってなあなあに

ざっくり話ができたらそろそろ宴もたけなわ、尿も出尽くした頃でしょう。しかし最後まで気は抜けません。トイレを出る順序は「先にいた方→後から入った方」が望ましいと考えます。なぜかと言われても若干答えに困りますが、あえて答えるとするならば、一般にそういう雰囲気があるからです。
向こうが「先→後」ルールを何となく意識していた場合、例えば自分が後から入ってきたのに異常な早さで事を済ますと、相手とタイミングが被って手洗い場でもう一度会話をする羽目になります。ネタはありますか?やりづらくないですか?逆に自分が先にいたのにずっと小便器に立ち続けたら、いずれは会話も終わり、これまた気まずい沈黙が流れるでしょう。自分はともかく、相手に気まずい思いをさせないように心がけたいものです。

お互いが「先→後」ルールを遵守し、「(談笑を引きずりながら)あー…じゃあ、失礼」くらいのなあなあさで余韻を感じながらコミュニケーションを終わらせるのがベストではないかと思います。



書いてみたら結構な分量になりましたが、この記事が一人でも多くの方のSBTCを円滑にする一助になれば幸いです。

最後まで読んで下さってありがとうございました!