プロレスのサーカス性

流血の魔術最強の演技 すべてのプロレスはショーである→amazon
流血の魔術 最強の演技 (講談社+α文庫)
著者:ミスター高橋, 出版年:2003, 出版社:講談社


紹介と感想 
 プロレスが好きではないという人に理由を聞くと「やらせっぽいから」と言う人が結構います。この本は、そういうプロレスのショー的側面を元レフェリーが赤裸々に語っています。
 特にプロレスラーが激闘の末に出す流血が「やらせ」だという内容は、衝撃的(たしか前作にも書いてありましたが)。流血シーンでは、カミソリでこっそり切るそうで、いったい何でそこまでしちゃうのか。この本が全部本当なら、プロレスは「やらせっぽい」なんて甘いものではないです。
 大家族的な雰囲気をもった超特殊な集団が見せるショーという観点で見ると、プロレス団体はサーカス団と似ていると思います。急速な現代化とそれにまつわる悩みという点でも、プロレス団体とサーカス団(□奥田, 2004)的な気がしました。