なぜか帯付きです。
ひとまず石川美南「裏島」、ブライアン・エヴンソン「見えない箱」、梅崎春生「輪唱」、ハルムスの世界「みんなお金が好き」「数学者とアンドレイ・セミョーノヴィチ」「歴史上のエピソード」を読みました。梅崎春生の作品は、北村薫『謎のギャラリー』にも収録されていた「猫の話」を含む連作。「見えない箱」は文字どおり見えない箱――パントマイマーの箱に囚われてしまう人の話。コンドームはマイムじゃなくてちゃんとつけてくれたんだろうな?と思うところで一線を越えちゃった感じがしてはっとしました。「裏島」は短歌。浦島=玉手箱をキーに、会社や葬式が歌われています。「小言を垂れる」という言葉を「垂らす小言」とむりやり使っているのが印象的でした。「垂れる」だとぐちぐちぐちぐち言いたくもないけどさーみたいなのに、「垂らす」だと途端に意思を感じます。
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『モンキービジネス』6
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