不発連合式バックドロップ

日記と余談です。

The Yellow Monkeyと俺

ナタリー×レコチョク独占企画「THE YELLOW MONKEY -DEBUT 20TH-」アナタの好きなTHE YELLOW MONKEYの曲を教えてください!

 1位、2位は順当な結果だと思うが、3、4、5、7位あたりを見ていると生粋のファンの方も多数投票なさったのだろうと推測される。というよりも、このバンドに夢中になった人はかなり深く入れ込む傾向があると思っていたが、その読みがあっていたのかもしれない。

 さて、俺も投票したわけだが、このアンケートでは全キャリアから3曲選ばなければならず、これは厳しい縛りであった。一枚につき3曲ならいざ知らず、全キャリアの中からの3曲である。簡単に「好きな」と言われても、相当に困ってしまい途方に暮れ、とりあえず思いついた曲を次々と聞いてみたが、結局は「どれも好き」という結論以外に出てこなかったのでさらに困った。

 そこで自分に縛りを入れるべく、「好きな3曲」ではなく「衝撃を受けた3曲」にする事にした(思い入れがある、とはまた違う)。だから私的好きな曲ランキングのベスト3というわけではない。以下、その3曲と、それにまつわる思い出話をだらだらと。

  • Love Communication

 俺はイエローモンキーを“JAM”で知った後発のファンなわけだが、実はその時はそれほどハマらなかった。“JAM”は曲単体でいえばそれほど好みとは言えないのだ。ただ、バンドにとってはたいへんに思い入れの深い曲であるし、それがファンにも伝わっていて、俺は曲ではなくこの曲を奏でるバンドが好きだった。そんな曲だからこそ、あの2006年12月28日、東京・日本武道館で行われた「TOUR 2006 THANK YOU YOSHII KAZUYA」の最後の最後にギター一本で弾いた“JAM”は、生でこそ聞いていないが、本当に感涙ものだったのだ。

 いや、“Love Communication”の話である。ハマらなかったとはいえ気にはなっていたので、そのあとで発売された(バンド非公認)ベストアルバム『TRIAD YEARS actI〜THE VERY BEST OF THE YELLOW MONKEY』が発売された際、CDショップで試聴をしたわけだが、他でもない一曲目がこの曲だったのである。脳天ガツンとやられた気分とは陳腐な表現だが、まさにそれだった。KO、即購入。以後、狂ったように聞いた。イエローモンキーの、もっと言うなら俺の音楽ライフの最初の一撃であった。

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  • WELCOME TO MY DOGHOUSE

 ベストで知って、そのあとに出たのが6枚目にして20世紀のマスターピースと名高い『SICKS』である。まぁこれも狂ったように聞いたわけで、アルバムツアー「FIX THE SICKS」は行けなかったものの、横浜アリーナ公演がWOWOWで放映されるというので、ちょうど寮生活だったので実家の母に頼んで録画してもらった。後日、テープを送ってもらって寮の部屋で見て、キャッキャと楽しんでいた。
 そしてライブの最後、「やっぱりこの会場って大きいね。犬小屋だったらいくつ建つのかな?……Welcome!!」と叫んで始まったのがこの曲だったのである。インディーズ盤だった『Bunched Birth』はまだ未聴だったので、「なんだこのかっこよすぎる曲は」と震え、翌日即買いに行った。あとで知ったが前年に再販されたばかりだったようである。イエローモンキーの原点にして、もっとも最後を飾った回数が多いだろう最高のロックナンバー。

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  • プライマル。

 2001年1月8日、東京ドームで行われた「メカラウロコ・8」を最後にバンドは活動休止した。その3週間後に“プライマル。”はリリースされた、実質最後のシングル。どんな曲なのだろうとドキドキしながら聞いたら、とんでもなく明るくて、どこまでもせつなくて、「卒業」だの「さようなら」だのと訣別を意識せざるを得ないくせに、《思い出は重荷になるという》なんて言いやがって、ほんと、ふざけんなよ、大好きだよと泣き笑いのキラーな一曲。この曲があったから、いまでもイエローモンキーが好きなのかもしれない。
 《愛とか強調すると顔が変になるよ》といった、吉井和哉にしか書けないキラーフレーズが満載。オリジナルアルバムには未収録でライブでも披露された事がない。俺は、もしイエローモンキーが復活するというなら、たった一曲だけ、この曲だけをやってほしいなと思っている。

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 以上3曲。書いていて、いやに楽しかったのでやっぱりイエローモンキー全アルバム感想やろうかな。ライブ盤含めて10枚、きっちり書いてみたい。