外国人との出会いなら出会い系サイトでもOKなのか
※これを書いている人は♀なので、それを前提にお読みください
本当はアダルトNGのウェブサイトに行っても、出会い系サイトの広告が堂々と表示されていてびっくりすることがある。
最近、特に目立っているのが「ジャパン・キューピッド(Japan Qupid)」。googleのアドで自動表示されるのだろうけれども、このサイトの実態は、かなり酒池肉林といっていいだろう。
ジャパン・キューピッドは、他にも「フィリピーナ・ハート」「ヴィエトナミーズ・キューピッド」「コリアン・キューピッド」等など、主に「人種」に特化した出会い系サイトをいくつも作っている(他に「軍人専用」「キリスト教徒専用」等の異なるマトリックスでの展開も行っている)。
こういうサイトに集まってくる人たちの特徴は、特定の人種に対する特定のはっきりしたイメージ、もっとはっきり言えば「偏見」に近いものを持っているという点だ。
例えば、日本人なら控えめで口答えせず男性に仕える、フィリピン人ならすぐセックスに持ち込める、ラテン系の女性は陽気で気が強くセックスが楽しい、ベトナム人なら家族に金持ちが多い、……というような絵に描いたような典型的なイメージだ。そして、それを出会う女性にも当然のとこながら要求する。※女性側についても「逆もまた然り」であろう。
「ジャパン・キューピッド系」のもう一つの特徴は、女性側(または男性側)がお金を支払わなくても相手と直接面接に持ち込めてしまうという点(今現在がどうなっているかは未確認)。ただし、男性も有料会員になっていない場合には不可能だ。つまり男女のどちらかが有料会員になってお金を払っている場合には、1対1のコミュニケーションが成立してしまう。他の北米大手出会い系サイト、例えば「マッチ・ドットコム」「イー・ハーモニー」等は、これを非常に注意深く避ける仕組みになっており、必ず男女両方が有料会員にならないと、1対1でのやりとりがほぼ不可能だ。
出会い系サイトの課金金額は、だいたい3-6ヶ月で数十ドル(数千円)程度。だが、お金を支払う時点で、かなりの人は自分自身の「真剣さ」を再検討することになる。というのも、クレジット・カード決済なので自分の追跡可能な個人情報をサイト側(少なくとも課金システム会社側)に渡すことになるし、数千円というのは高くは無いが安くは無い金額だ。男性は「異性と出会い(セックスすること)」に対して金銭を支払うという「習慣」が社会的にある(買春、準買春)が、女性には(文化的背景にもよるが)かなり抵抗のある行為だ。またある種の男性にとっても、異性との出会いに金銭を払うことには、強い抵抗がある(らしい)。これをクリアするということは、それなりに「本気」の女性が集まってくる、ということなのだ。それが何故そんなに大切かというと、女性の質は男性の期待値を左右するからだ。例えば、ある出会い系サイトでは、会う女会う女みんな金銭目的の売春婦まがい/セックス目的だけの女/不倫希望の人妻/重度のメンヘル……だったとしたら、どうなるだろう。男性側も「そういう女」を求める男性しか集まらなくなってくるのだ。そして、女性が無料ということは、参入の敷居が低いということだ。つまりそういう「真剣ではない女性」が集まりやすくなり、そういう女性ばかりになってしまう。言い方をかえるとまさに「悪貨が良貨を駆逐する」状態になる。
ジャパン・キューピッドは、結果的にそうなっているのか、あるいは意図的にそうしているのかはわからないが、この点で「サイトの質が非常に低い」といわざるを得ないだろう。
サイトの仕組みの問題もあるだろうが、文化的な差異や人種的な落差を逆手にとっている、という部分も否定できない(この傾向が特に顕著なのが、南アジア系---フィリピン、タイ、ベトナム)。一般に言われているように「日本人の女性はお金を払ってくれてセックスもさせてくれてあとくされが無い」というのは一面の真実でもある。
日本在住の外国人男性と女性の組み合わせもあるが、海外に住んでいる男性と日本に住んでいる女性が、男の出張などのついでに一夜限りで出会う、などということもけっこう頻繁に起こっているようだ。また、この「距離」を埋めるために「ウェブカメラ・チャット」が完備されているが、たいがいは男性のオナニー用に使われているとしか思えない利用者が多い。
一方では、売春婦まがいやキチガイ系が溢れ、もう一方では、自分が金を支払って男に尽くす淫乱ヤマトナデシコが溢れる、という非常にイビツな構成になっている、というのが「ジャパン」の印象だ。
もっとも「ジャパン・キューピッド」という名称になっている時点で「そういう男性」が集まってきている、ともいえるかもしれない。
※「お前が有料会員になって(つまり金を払って)俺に連絡をとってこい」という失礼千万な野郎が「ジャパン」には本当に多かった。
こういうサイトのバカでかいバナー「広告」が堂々とノン・アダルトのサイトに表示されるというのは、非常にいかがなものかと思う。18歳未満利用禁止をうたってはいるが、チェックする方法がないのだから(課金しなくても利用できるから、クレジットカード認証がない)実態は恐ろしいことになっているのではないか、と想像しているのだけれども。日本のフィリピン化は近いのかもしれない。
余談ではあるが、こういう「ゆがんだ出会い系」サイトよりも、「予定調和どおり」にコトが運ぶ日本の出会い系サイトのほうがよっぽど健全だ、とも思えてくるのが不思議。