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2016-08-24

[]イタリアの現代ジャズロックの星 DEUS EX MACHINA


DEUS EX MACHINA

DEUS EX MACHINA はイタリアのバンドで、AREAを髣髴とさせるテクニカルな演奏に、野太く印象深いボーカルで、ジャズロックな世界を拡張させているバンド。ここしばらくは、活動休止状態だったとおもっていたら、突如新作 Devoto がリリースされたので聴いてみた。


変わらず

まずは、音楽スタイルとしてはこれまでと大きくは変わらないそれで、印象深いボーカルで楽曲を引っ張りながら、ジャズテイストあふれるテクニカルな演奏が切り込んでいく。とにかくかっこいいそのサウンドは期待通り。

特に、バイオリンの切り込み、ギターのエッジの効いたフリーな演奏、そして、オルガンのうなりこのあたりが、アンサンブルとともに、音そのものも印象深いそれを演出している。


ヴィンテージロック感

その意味では、それらの楽器の音の出し方が、ヴィンテージ感もあって、大人なロックというイメージも付け加わっている。

アンサンブルな疾走パートもかっこいいけれども、スローにギターが奏でられるパートにもかっこよさを感じさせるところは、まさに大人なジャズロック


味深く

その意味では、激しさに彼らのハードエッジに魅力を感じていたかつてに対して、より味わいの深さを感じさせてくれるのがこのアルバム。テクニック的な要素だけではなくて、アルバム全体から漂ってくる色香が、味濃いそれで、サウンドの持つ心地よさがにじみ出てくる。

また、ブラスの効いたビッグバンドな印象のサウンドもあるなどそのあたりも印象的。


快作

久々の作品だけにどう展開してくるのかと感じていたが、期待以上の出来で、とても満足している。イタリアンジャズロックが好きな人はぜひとも聴くべき逸品です。


関連リンク:

Devoto | Cuneiform Records

関連サーチ:

DEUS EX MACHINA Devoto(AMAZON.co.jp)

DEUS EX MACHINA Devoto(Google)

DEUS EX MACHINA Devoto(flickr)

DEUS EX MACHINA Devoto(Last.fm)

DEUS EX MACHINA Devoto(YouTube)

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Devoto
発売元 : Cuneiform
発売日 : 2016-06-24 (1CD)
売上ランク : 14625 位 (AMAZON.co.jp)
¥ 1,864 在庫あり。
Powered BY AmazoRogi Data as of 2016-08-24
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2016-08-17

[]あまりにも圧倒的な超文学重力の虹


トマス・ピンチョン

現代アメリカ文学の頂点に立つといって過言ではない作家、トマス・ピンチョン。作品数は決して多くはなく、そのどれもが大著であり、難読。しかも、メディアにはほぼ登場しない謎の人物でもあり。

そんなトマス・ピンチョン作品の中でも、代表作であり、最も難解ともいえる代表作「重力の虹」を読んだ。


大著

まずは、その圧倒的な分量に読むかどうか悩むそれ。ハードカバーで各600ページを超す枚数で上下巻に分かれた大著。びっしりと詰まった文字は、文学マニアでなければ、それに挑もうとさえ思えないほどのもの。

その圧巻の世界は、読みいればいるほど、さらに圧倒的になっていく。


ロケット

ロケットが落ちてくる。重力の虹という表現が意味するところは、これかとまずは単純に理解してみる。そして、すぐに猥雑な世界へと引き連れられていく。勃起ロケットというあまりにも安易な対比。悲劇と悲劇が交差する。その質の違いが最初から、読者の理解する価値観を混乱へと導く。

そのロケットをめぐる物語のようでもある。

第二次大戦。ロケットの開発を行うドイツ。


その周辺

しかし、そのロケットをめぐるうちに物語は、そして、主人公も二転三転し、どんどんと情景は変化し、やがて、時代さえも横断していく。

もはやどこにいるのかも、いつの話なのかも、だれの話なのかも分からなくなっていく。ロケットをめぐり、民族の絶滅への物語であったり、スパイの暗躍であったり、純粋にロケットを飛ばすための科学技術であったり。


膨大

そこには、膨大な情報量と膨大な知識があふれている。そして、上記のように膨大な登場人物も。いずれが歴史的事実であり、いずれが虚構なのかさえも区別がつかぬまま、そして、現実とはまさにそうなのだといわんばかりに全く把握することができない世界が広がる。それが人によって描き出された世界であるにもかかわらず。


散乱と終焉

そして、まるで物語は散乱していくかのようでもある。読めば読むほど世界の収集がつかなくなり、何をどう読んでいるのかもわからなくなってくる。

そして、この者が拉致自体がどこに行こうとしているのかも。

しかし、物語は、急きょ回収されていく。終盤のページになると、それぞれの物語が、突然半ば強引に畳まれていくようでもある。


架空なのか

その畳まれようによって、自分がこの物語をどこまで理解できていたのかさえもわかるなくなり、読者側もまた、自分の中に折り合いをつけて、その混乱に終止符を打つしかない、もしくは、途方に暮れて終止符を打ちたくなる。

それに呼応するかのように、物語は現代にやってくる。メタ文学様相を呈してきて、物語の分解が始まり、そして、登場人物の分解までもが始まる。ここでもまた、どこまでが事実でどこまでが作り事なのかが、多次元的に混乱に陥るが、そんなことは気にせず、物語自体は、平静を装っている。


発射

そして、ついに、ロケットが発射される。その最後の瞬間。物語が右往左往しているうちに、ロケットの被弾に始まった物語が、ロケットの発射と被弾へで終焉を迎えようとする。

ロケットをめぐる陰謀渦巻く世界がここに終焉するとともに、しかし、それはきっと終焉していないのだろう。


新たな火種

そして、ロケットは、武器であることから宇宙開発という代理戦争の道具へと変わっていくの周知のとおりだ。そこへの言及をあえてしないままに、その事実を痛烈に描いているようでもある。


圧倒的

いや、まったく理解できていない。無理やり、理解したつもりなっている。でも、現実世界というのもまたそうであるに違いない。

その現実が現実であるが故もまた、ここに描き出されているようにも感じる。

まさに、圧倒的な文学作品である。


関連サーチ:

トマス ピンチョン(AMAZON.co.jp)

トマス ピンチョン(Google)

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トマス・ピンチョン全小説 重力の虹[上] (Thomas Pynchon Complete Collection)
発売元 : 新潮社
発売日 : 2014-09-30 (単行本)
売上ランク : 255958 位 (AMAZON.co.jp)
¥ 4,536 在庫あり。
Powered BY AmazoRogi Data as of 2016-08-16
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2016-08-16

[]新たなる世界 Thank You Scientist


Thank You Scientist

今回紹介するのは、Thank You Scientist という変わった名前の米国のバンド。名前も変わっているけれども、音も変わっているというバンドで、それだけで、食指が動く人もいるだろう。そして、その期待を裏切らない面白い音がそこから出てくるのです。

彼らの2nd Stranger Heads Prevail がリリースされたので聴いてみました。


バンド構成

まず、その構成からして期待が膨らむ。通常のバンド構成に加えて、ヴァイオリンサックス、そして、トランペット奏者が含まれる構成。この構成をもとに奏でられるサウンドは、Coheed and Cambria をも髣髴とさせるちょっぴりエモが入った感じもするサウンドです。


歌ものと

サウンドの特徴としては、歌ものの上記のようなエモな要素と、上記の弦楽管楽を含む構成から提示されるジャズい感じのサウンド。この二つがまじりあって、そして、摩訶不思議な世界が提示されていくという展開。


これがいい

このミクスチャーがとてもいいんです。Coheed and Cambria を引き合いに出してみたけれども、彼らとの似たところと違いがまさに上記。ボーカルパートでの甘いメロディーと表現力は、Coheed and Cambria 的。だけれども、Coheed and Cambriaメタルに強く寄っているのに対して、Thank You Scientist はジャズ的な側によっている。


混沌の楽しさ

とにかく、だから楽しい。最早さまざまなスタイルのロックが提示しつくされたかに思えるところであるのだけれども、まだあったかと思うほどに他にはない新しさと面白さを感じさせてくれるサウンド。

いや、この混沌な楽しさは圧倒的です。


超お勧め

ということで、面白いロックを探し求めている人には、まさにうってつけのサウンド。ぜひとも多くの人に聴いていただきたい逸品です。


関連リンク:

Thank You Scientist | Stranger Heads Prevail

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2016-07-23

[]Biffy Clyro 待ちに待った新作 Ellipsis


Biffy Clyro

スコットランドのロックバンド Biffy ClyroMuse とかそのあたりの系列に入るような、新生代のロックバンド。英国ポップロックに、プログレ的なひねりが適度にまぶされた感じが、新しい音楽世界を切り開いている。

そんな彼らの、久しぶりの新作 Ellipsis がリリースされたので聴いてみた。


落ち着いた

前作、前々作が、爆裂感あふれるパワーにみなぎった傑作だったために、しばらく間のあいた新作は、いろいろな期待でハードルが上がる状況ではあった。そんななかリリースされた作品は、どちらかというと、落ち着いた印象がある。曲がというよりは、全体の構成が、通常のロックアルバム的で、あふれんばかりの表現力が、アルバムトータルであふれ出してくるというような今までの作品のようなインパクトはないというのが正直なところ。


じっくりと

むしろ、じっくりと聞き込んでいくというような感じ。もともと、彼らの曲は、構成などもしっかりと練りこまれているので、一発聴いて飽きるということのない、聞き込めば聞き込むほどに味わいが出てくるそれだったけれども、今回の作品は、輪をかけてそういう印象がする。


多様な音

サウンド的には、ポップな曲から、バラッドから、激しさを見せる曲まで今までどおりに、多様なおとが練りこまれている。


美しき

そんななか、彼ららしい、美しいバラッドは当然ながらあって、特に Re-arrange は、美しすぎるし、口ずさみたくなるような聴きやすいそれ。

まぁ、一度聴いたら頭から離れなくなる系のいい曲です。


うーん

正直、前までの作品が良すぎたのと、間があいて期待度があがりすぎたこともあって、ちょいと期待ほどの作品ではないかなという感じ。

ただ、随所に彼ららしさを感じるところがあり、決して悪い作品ではありません。


関連リンク:

Biffy Clyro - Ellipsis - New Album Out Now

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Ellipsis
発売元 : Wm UK
発売日 : 2016-07-08 (1CD)
売上ランク : 5295 位 (AMAZON.co.jp)
¥ 3,980 在庫あり。
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2016-07-19

[]究極のユートピア Anderson / Stolt INVENTION OF KNOWLEDGE


Anderson / Stolt

言わずもがなプログレ界のゴッドの一人、YESのボーカリストとして有名な Jon Anderson。そして、新世代のプログレを引っ張る Flower Kings などで知られる Roine Stolt。なんとも、この二人がコラボして、アルバムを作るという夢のような話が実現したのです。そのアルバムタイトルは、INVENTION OF KNOWLEDGE。


近頃

YES 本体からは距離を置いてはいるものの、ここ最近活動が活発な Jon Anderson は、Jean-Luc Ponty とのコラボを先日リリースしたばかりだし、裏 YES ともいえる Anderson, Rabin and Wakeman としての活動も発表するなどしている。

そんな中リリースされたのが、Roine Stolt のこのコラボ。


ユートピア

天上界に上るようなボーカルスタイルの Jon と、天を駆け巡るギターサウンドを持つ Roine のユートピア思想な彼らのコラボなのだから、当然作品もまた、極上の美しさに仕上がっている。

この二人の名前を聴いただけで期待が先走って、そして、期待が時に失望に変わるというリスクもあるようなところであるけれども、実際に聴いてみると、その期待をも大幅に上回る素晴らしい作品にこの作品が仕上がっているのは、最初に Jon のボーカルによるフレーズを聴いただけで確信が持てるほどである。


大作志向

曲としては9曲おさまっているけれども、全体は大きく4部構成となっている。10分近い曲が数曲あるなど、大作志向でトータル志向な作品は、それだけでも、往年のプログレファンを満足させる。


美しい物語

そして、この構成のよって、美しく物語が紡ぎだされていく。

その曲は、まるで YES といってもいいし、だけれども、フレーズの随所には Roine らしさが挟み込まれている。これほど美しい作品は、なかなか聞くことができないそれで、傑作と呼ばないではいられない。


強力なバックアップ

そして、バンドメンバーも強力で、Tom Brislin と Lalle Larsson という超絶なキーボードに加えて、ベースは、Jonas Reingold に Michael Stolt そして、ドラムには Felix Lahemann。Flower Kings 人脈を中心としたバンドメンバーなので、バンドアンサンブルとしても聴きごたえ抜群。

さらに、バッキングボーカルに Daniel Gildenlow や Nad Sylvan も参加しているなど強力すぎる布陣。


最高傑作

いや、今年のベストにノミネートしないではいられないだろう、すばらしい作品です。私自身が、YES の大ファンなので、その分は、少しひいき目があるかもしれませんが、しかし、これは往年のプログレファンをうならせつつも、近年の現代プログレを好む人々にも訴える作品だと思います。

もう一度言っておきます、傑作アルバムです。


関連リンク:

INSIDE OUT MUSIC - Anderson / Stolt - Invention Of Knowledge

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