『運命じゃない人』まもなく公開(7/16〜)

第14回PFFスカラシップ作品として制作され、今年のカンヌ国際映画祭・批評家週間において、新人監督ながら、フランス作家協会やドイツの批評家陣だけでなく鉄道マンや高校生にも支持を受け、誰もが想像だにしてなかった4冠達成という快挙を成し遂げ凱旋帰国した内田けんじ監督『運命じゃないひと』が、いよいよ明日から公開される。主演は、撮影中に監督から「中村さんって、CGみたい」と言われ続けた中村靖日。時間軸がいったりきたりしながらパラレルに進む5つの物語が、最後に1本に結実する新感覚ラブストーリーで、とにかく脚本がいい!と評判の本作。ひと足お先に鑑賞済みのいとうせいこう氏も、NTTデータ「先見日記」にて、「すでにカンヌで4部門の賞をとっていることだし、今さら何をかいわんやという感じなのだが、しかしそれでも一点だけしつこく言っておかなければならない」との書き出しで作品への礼賛文を寄稿しております。おっ! 新しく作られたちらしにはちゃんと「フランス作家協会賞(脚本賞)、鉄道賞(金のレール賞)、最優秀ドイツ批評家賞、最優秀ヤング批評家賞を受賞」の文字が刻まれておりますねえ(前のは「カンヌ映画祭・正式出品」だけだったからなあ)。ちなみに内田監督、中村靖日山中聡の3人は同い年(1972年生まれ)なんだそうです。


『運命じゃない人』 7/16(土)〜


【監督・脚本】内田けんじ【撮影】井上恵一郎
【出演】中村靖日/霧島れいか/山中聡/山下規介/板谷由夏
98min/2004年
□上映館:渋谷ユーロスペース


僕らに起きた出来事すべてを、体験するのはあなただけ!
バラバラになった時間がすべて揃った時、幸せがやってくる・・・



【STORY】サラリーマンの宮田武(中村靖日)は、頼まれ事は断れず、すぐに人を信じてしまう典型的ないい人。元カノ・あゆみ(板谷由夏)に突然失踪され、いまだ彼女のことを引きずってる。親友で私立探偵の神田(山中聡)は、そんな宮田を歯がゆく思い、彼のためにレストランで一人で寂しそうに食事をしている真紀(霧島れいか)をナンパした。婚約破棄され家を飛び出し泊まる所のなくなった真紀に、自分の家に泊まるようすすめる宮田。二人で家にゆくと、そこへ行方知れずだったあゆみが現われる。あゆみのあまりに身勝手な言動に、真紀はあきれて出ていってしまう。宮田は追いかけ、勇気を振り絞り真紀の電話番号を聞くことに成功。宮田にとってはちょっと勇気を出した一晩。しかし実は彼を取り巻く人々、真紀、神田、あゆみ、そして、あゆみの現在の恋人である浅井(山下規介)の視点から見た一晩はまったく違う夜だった。複雑な人間関係に、浅井の金2000万円が加わり、事態は誰も予想がつかない方向へと転がっていく……。


内田けんじの『運命じゃない人』ブログ


7/16(土)12:15の回上映後14:25の回上映前に初日舞台挨拶あり。ゲストは内田けんじ監督、中村靖日霧島れいか山中聡山下規介板谷由夏を予定。


追記:
8/26(金) 18:45の回上映後にトークショーあり。ゲストは内田けんじ監督、いとうせいこうを予定。
9/29(木)18:45の回上映後にトークショーあり。ゲストは内田けんじ監督、鈴木おさむ放送作家)を予定。



【関連記事】
凱旋披露試写会&舞台挨拶
内田けんじ監督インタビュー1


【関連過去日記】
快挙! 内田けんじ監督『運命じゃない人』がカンヌで受賞(5月21日付)
結局、カンヌで4個も賞を獲ってきたわけで・・・(5月24日付)

『アインシュタイン・ガール』まもなく公開(7/16〜)

富江』『メノット』と今年も春から公開作が目白押しの及川中監督。今週末から公開されるアインシュタインガール』は、監督にしては珍しくエロでもホラーでもない正統派のSFファンタジー。及川版『バック・トゥ・ザ・フューチャー』ともいうべき本作。その舞台となったのは、千葉県・ユーカリが丘だそうで、監督自身がシナハンに行ってかなり触発されたらしく、地元民にはたまらない場所やアイテムがふんだんに取り入れられているそうです。その辺りの経緯については、ユーカリが丘のサイト(こちら)にて街の写真と共に詳しく語られてるので、興味のある方はどうぞ。


『アインシュタインガール』 7/16(土)〜


【監督・脚本】及川中【撮影】瀬川龍
【出演】岩佐真悠子/小松愛/福士誠治/秋山莉奈/矢口聖来/鈴木一功/渋谷正次/フジ山/広瀬悠江/渡瀬実幸/小池里奈/キムラ緑子/田口トモロヲ
82min/スタンダード/2005年
□上映館:ユーロスペース(21:10〜レイトショー)


【STORY】ユーカリが丘に住む女子高生・今西薫(岩佐真悠子)は、一年前に母親の頼子(キムラ緑子)を交通事故で亡くし、父親(田口トモロヲ)と二人で暮らしていた。ようやく悲しみも癒えたその日の朝、母親が事故死した家の前の坂道で見知らぬ少女の姿を見かける。じつは、その少女は「事故の日」にも同じ場所で見かけていたのだった…。ある日、薫が親友のヤマ(小松愛)といつものように環状鉄道「こあら号」に乗って学校へ向かうと、そこにまたしてもあの少女が…。悪い胸騒ぎがしたその瞬間、車内を凄まじい閃光と衝撃が貫く。気が付くと過去の世界にタイムスリップしていた二人。しかもその日は、薫の母が事故に会う二日前の世界だった。タイムトラベラーの禁忌を破り、母を助けに向かう薫。しかしそこに、またしてもあの少女が…。果たして薫は、母を救い、再び元の世界へ戻れるのだろうか……。


7/16(土)は初日舞台挨拶あり。ゲストは及川中監督、小松愛を予定。

鈴木浩介監督最新作『お姉系スクールウォーズ』

昨夜放送されたTBS「オオカミ少年」(DT浜ちゃん司会)で、大映テレビ史上屈指の名作『スクール★ウォーズ』のパクリVシネ、その名も『お姉系スクールウォーズが監督・鈴木浩介、脚本・増本庄一郎によって制作されたというのをやっていた。滝沢先生を演じるのはオカマちゃんの日出郎(41歳)。生徒役は全てニューハーフ。日出郎の店の常連だという鈴木浩介監督が、店のカラオケで浅倉美稀の「HERO」を熱唱する日出郎の姿が山下真司とダブったとかで、この企画を思いついたらしい。



・・・ま、全てネタ(すなわち嘘)だったんだけどね。オープニング映像とかかなり本家そっくりに作られていて面白そうだったのに。つーか、鈴木浩介監督、こんなとこで何やってんの?(笑)



※今ならその模様が「オオカミ少年」公式サイトにて見ることができます(【今週の内容】をクリック!)