女優・松嶋菜々子の本質

結局また今年も見てしまった『火垂るの墓』(さすがにもう泣かないけど)。「埴生の宿」聴いたら『ビルマの竪琴』も観たくなったな。どっかで放送してくれないですか? みずしまーっ! 一緒にニッポンかえろーっ! どーしたんだっ!? 訳を言えー! ・・・できれば小学校に赴任してきた女先生が白血病になっちゃう『せんせい』も観たい。子供の頃は夏休みのたびに放送してくれたのに。。。


というわけで、今秋、ついにこの名作アニメがドラマ化されるそうです。主役はもちろん日本中を泣かしたあの兄妹…ではなく、彼らを引き取るイジワルな親戚のおばちゃんだそうで、演じるのは↓この方。
松嶋菜々子、実写版「火垂るの墓」で鬼のヒロイン役に


これね、松嶋菜々子がいつもどーーーりに演じてくれたらぜったいハマるはずなんだ。だって菜々子の本質は“鬼女”だもん。“鬼子母神”だもん。個人的に映画『リング』の彼女をすごく買ってるので、あれとおなじように演じてくれたら絶対イケるはず。期待してます。


魔女の条件』もそうだけど、松嶋菜々子って女優さんは、絶対に自分は正しくて、自分が世界で一番辛くて苦しくて頑張ってて、だから周りの人間はもっと自分のことを理解して助けてくれるべきなのっていうふうに、自分の事情ばかりを周りに押しつけ、他人の事情などお構いなしに周りにいる全ての人間を無自覚に振り回す女性を演じさせたら天下一品の女優さんなんです。

村瀬プロデューサーは「この難役を演じきれるのは、松嶋さん以外いないと思った」と起用の理由を説明。「人間が戦争という極限状態によっていかに変わってしまうのか、変わらざるをえないのか。戦争は大切な人や家、国など、いろいろなモノを奪っていくが、一番つらいのは自分を見失ってしまった人ではないか。そこを描きたい」と話す。

このコメントを読む限り、プロデューサーは判ってると思うんだ。うん、きっと判ってる…と信じたい。だから菜々子さんはいつもどーーーーりに演じてください。そうすれば、どんなに台詞や設定でいい人に見せようとしたって、菜々子さんの内から滲み出てくる鬼女オーラがそんなごまかしに負けるわけがない。頑張って! 


『ワースト☆コンタクト』まもなく公開(7/30〜9/9まで)

1999年に地球なんか終わると思ったけど、ついうっかり生き残っちゃった人に捧げる映画『ワースト・コンタクト』が今週末から公開される。主演は「これが最後の極道役」と極道廃業宣言も飛び出した哀川翔と、公式サイトのあの銀色のコスチュームはなんですか?怪しすぎです(笑)な板尾創路。宇宙人の存在を頑なに信じていているヤクザ(哀川翔)と、そこに現れた宇宙人らしきおっさん(板尾創路)による“未知との遭遇”を描いた本作を「素敵で切ない映画」と評す翔さん。確かに、板尾君のインタビュー読んでもそれを裏付けるような台詞が書かれており、治虫*1ゴコロを持っている人ならグッとくるかもしれんぞと気になる作品です。監督は、前作『Beliver』で元・超能力少年を、2作目となる本作で宇宙人とのコンタクトを題材に取り上げる素敵センスの持ち主、多胡由章。公式に載ってる監督インタビューは微妙にネタバレってるのでご注意を。


『ワースト☆コンタクト』 8/6(土)〜9/9(金)まで


【監督】多胡由章【脚本】サタケミキオ/渡辺武/祭文太郎【撮影】小松原茂
【出演】哀川翔/板尾創路/有坂来瞳/酒井敏也/我集院達也/ベンガル/佐戸井けん太/曽根英樹/団時朗/宮本大誠/曽根晴美
93min/ビスタサイズ/2005年
□上映館:テアトル新宿(21:20〜レイトショー)


【STORY】太陽系第三惑星−地球。その中に、宇宙のチリみたいにしょーもない連中がいた。“死神”と呼ばれる極道、生垣幸太郎(哀川翔)をめぐる人々。彼らは姑息に強かに“今”を生き抜いている。ところが、自らを宇宙人と名乗るけったいなおっさん(板尾創路)の出現で、彼らの人生は一変した。地球滅亡まで、あと3時間。幸太郎たちに訪れる、ささやかな幸福と奇蹟とは……?


8/6(土)は初日舞台挨拶あり。ゲストは哀川翔板尾創路有坂来瞳我修院達也多胡由章監督を予定。当日は先着200名に新世代焼酎サザンSAZANをプレゼント。(追記:初日舞台挨拶の模様1


尚、本作品はルミネ the よしもとの半券を提示すると、一般・学生当日料金より¥200割引となるそうです(他の割引との併用不可)。


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完成披露試写会舞台挨拶の模様


*1:治虫は治虫でも手塚治虫に非ず。幽霊・宇宙人がダイスキな『怪奇大家族』の治虫パパ(モロ師岡)のことです。