Web上の本棚サービスを考える
色々触発されて。
図書館屋としてはコロン分類法をデータベースに落とし込むのが正当なんだろうけど、なんちゃってである俺にはその素養がない。ので、せいぜいがフォークソノミー的な分類をするのが関の山だ。
書誌テーブル
書誌情報のユニークIDとして、ISBNコードを使う。桁に余裕を持たせて、ISSNやASIN、JAN(EAN)、UPCなども格納できるよう、拡張性を持たせるのがいいだろう。
書誌テーブルはユニークIDと、そのIDが何コードであるかの二つのカラムしかない。
ISBN:4150307725、以下のようになる。
コード種 | ユニークID |
---|---|
ISBN | 4150307725 |
書誌−タグテーブル
次に書誌−タグテーブルを作成する。書誌とタグをフラットに結びつけるもので、冗長性を与えることで拡張性も確保する。
ISBN:4150307725、以下のようになる。
書誌ID | タグ種 | タグ内容 | アマゾンから取得可能な情報 | |
---|---|---|---|---|
4150307725 | 書名 | 西条秀樹のおかげです | アマゾンから取得可能な情報 | |
4150307725 | 著者 | 森奈津子 | アマゾンから取得可能な情報 | |
4150307725 | 出版者 | 早川書房 | アマゾンから取得可能な情報 | |
4150307725 | 発行年 | 2004 | アマゾンから取得可能な情報 | |
4150307725 | 発行年月 | 2004/11 | アマゾンから取得可能な情報 | |
4150307725 | 発行年月日 | 2004/11/10 | アマゾンから取得可能な情報 | |
4150307725 | 型 | 文庫 | アマゾンから取得可能な情報 | |
4150307725 | 書影1 | http://images-jp.amazon.com/images/P/4150307725.09.THUMBZZZ.jpg | アマゾンから取得可能な情報 | |
4150307725 | 書影2 | http://images-jp.amazon.com/images/P/4150307725.09.MZZZZZZZ.jpg | アマゾンから取得可能な情報 | |
4150307725 | 書影3 | http://images-jp.amazon.com/images/P/4150307725.09.LZZZZZZZ.jpg | アマゾンから取得可能な情報 | |
4150307725 | 収録短編 | 西条秀樹のおかげです | ||
4150307725 | 収録短編 | 哀愁の女主人、情熱の女奴隷 | ||
4150307725 | 収録短編 | 天国発ゴミ箱行き | ||
4150307725 | 収録短編 | 悶絶! バナナワニ園! | ||
4150307725 | 収録短編 | 地球娘による地球外クッキング | ||
4150307725 | 収録短編 | タタミ・マットとゲイシャ・ガール | ||
4150307725 | 収録短編 | テーブル物語 | ||
4150307725 | 収録短編 | エロチカ79 | ||
4150307725 | 挿絵 | 浅田弘幸 | ||
4150307725 | 価格 | ¥700 | アマゾンから取得可能な情報 | |
4150307725 | ISBN | 4-15-030772-5 | ||
4150307725 | ページ | 349 | アマゾンから取得可能な情報 | |
4150307725 | サイズ | 15×11 | アマゾンから取得可能な情報 |
この形式で登録するならば、タグの種類が増えても、あるいは登録されたアイテムが本でなくても(DVDやCDその他でも)、充分登録することが可能である。
このタグは、新規登録の際はアマゾン等のデータベースから取得して初期設定するが、wiki的な方法によって全ての登録ユーザーによって追加、変更、削除が可能であるとする。収録短編などはこの方式によって、有志により登録されるべきであろう。
また、この形式によるならば、タグの種類を指定せず、タグ内容のみを対象にした検索により、広く関連アイテムを拾えることが期待できる。
また、別の例では、涼宮ハルヒの憂鬱 (角川スニーカー文庫)と涼宮ハルヒの退屈 (角川スニーカー文庫)に、シリーズ名タグを追加することで、補足がやりやすくなる。
書誌ID | タグ種 | タグ内容 | アマゾンから取得可能な情報 |
---|---|---|---|
4044292019 | シリーズ名 | 涼宮ハルヒ | |
4044292035 | シリーズ名 | 涼宮ハルヒ |
将来的にコミック単行本、アニメDVDが出たとすると*1、そのアイテムにもシリーズ名タグを追加することができる。コミック第一巻(ISBN:4047136581)を例に取るならば、このようになる。
書誌ID | タグ種 | タグ内容 | アマゾンから取得可能な情報 |
---|---|---|---|
4047136581 | シリーズ名 | 涼宮ハルヒ |
このようにしておけば、「涼宮ハルヒ」でタグ内容を完全一致検索することで、速度と正確さの両方を期待できる。
ユーザーテーブル
ユーザーを一意に識別できるユーザーIDで管理する。
正直、この部分はすでに議論されつくしている感もあるので、ここでは論じない。
ただ、特殊な点としては、蔵書を公開するかしないか、パブリックかプライベートかを選択する項目が必要だろう。
所蔵テーブル
ユーザーと書誌をつなぎ、さらには同じ書誌を何冊持っているかを管理するテーブル。
たとえば、私がISBN:4150307725買ってしまった場合。
ユーザーID | 書誌ID | 所蔵 |
---|---|---|
eiji8pou | 4150307725 | 1 |
eiji8pou | 4150307725 | 2 |
所蔵−タグテーブル
書誌−タグテーブルと(ほぼ)同じ構造を持つ。書誌でなく、一つ一つの蔵書を対象にしたテーブルである。
所蔵IDは、所蔵テーブルの各カラムを":"をセパレータとして接続した文字列になる。
先の例で言えば、私は間違って同じ本を二冊買ってしまったが、そのうちの一冊をブックオフで売却したとする。
所蔵ID | タグ種 | タグ内容 |
---|---|---|
4150307725:eiji8pou:1 | 入手年 | 2005 |
4150307725:eiji8pou:1 | 入手年月 | 2005/05 |
4150307725:eiji8pou:1 | 入手年月日 | 2005/05/23 |
4150307725:eiji8pou:1 | 入手理由 | 購入 |
4150307725:eiji8pou:1 | 入手先 | amazon |
4150307725:eiji8pou:1 | 登録年 | 2005 |
4150307725:eiji8pou:1 | 登録年月 | 2005/05 |
4150307725:eiji8pou:1 | 登録年月日 | 2005/05/23 |
4150307725:eiji8pou:2 | 入手年 | 2005 |
4150307725:eiji8pou:2 | 入手年月 | 2005/05 |
4150307725:eiji8pou:2 | 入手年月日 | 2005/05/23 |
4150307725:eiji8pou:2 | 入手理由 | 購入 |
4150307725:eiji8pou:2 | 入手先 | ヤフーオークション |
4150307725:eiji8pou:2 | 登録年 | 2005 |
4150307725:eiji8pou:2 | 登録年月 | 2005/05 |
4150307725:eiji8pou:2 | 登録年月日 | 2005/05/23 |
4150307725:eiji8pou:2 | 蔵除年 | 2005 |
4150307725:eiji8pou:2 | 蔵除年月 | 2005/05 |
4150307725:eiji8pou:2 | 蔵除年月日 | 2005/05/23 |
4150307725:eiji8pou:2 | 蔵除理由 | 売却 |
4150307725:eiji8pou:2 | 蔵除先 | ブックオフ |
これらの大半の情報(特に時間に関する物)は、特に意識しなくてもシステムの側で追加する。
また、蔵書それぞれに公開・非公開のフラグを立ててもいいだろう。
所蔵ID | タグ名 | タグ内容 |
---|---|---|
4150307725:eiji8pou:2 | 公開 | しない |
恥ずかしくて言えない!
もちろん、これらのタグは使うも使わないも本質的に自由である。特にプライベートな領域での使用なので、本人さえよければ全く使わないこともあり得る。
登録方式
登録は、二つ考えられる。
- テキストやCSV形式によりISBNコードやその他の情報を記述し、そのファイルをアップロード、登録する。(→初期の大量登録向き)
- ISBNコードその他をフォームから入力し、書誌情報、所蔵情報を呼び出し、修正して登録する。(→毎日の逐次登録向き)
検索方式
検索方式も二つ考えられる。
- アイテム(書誌)のユニークIDから直接検索(→本屋で「これ持ってたかな?」と確認する。)
- キーワードを使い、タグ種を無視したタグ内容検索を行う(→普通の「なんかないかな」検索)
まとめ
まあ、妄想なんですが。いつも実現できそうな感じがしていやん。
*1:実際には漫画単行本がこの時点で一冊出ている。