東京の一番エロい日

まずは、キーワード言及数で知る気温変動の二つのグラフを見比べてください。はてなダイアリーで「暑い」という言葉が使われた数が、東京の最高気温と恐しいほどの相関を示しているという話です。

これを見て、ょゎさんがひとこと


キーワード「暑い」変動グラフを見ながら、「ああ、この日は暑かったんだなあ」などと思うのも一興。


キーワード「エロい」変動グラフを見ながら、「ああ、この日はエロかったんだなあ」などと思うのも一興。

「暑い」変動グラフは「気温」という「実体」をよくつかまえた「指標」だなあと思うわけですが、「エロい」変動グラフは、なんの「実体」を反映したグラフなのか。

もし、温度計より先にはてなダイアリーが発明されていたとします。そしたら、「暑い」変動グラフを見て、「ああ確かにその日は暑かったよ」と人はみな思うでしょう。そうすると、その数字が暑さを示す数値として使われるようになるかもしれません。

「今日も東京は暑い日が続きます。今日も『暑い』言及数は、2000を突破しそうです」とか天気予報で言うわけです。それを見てる人は「また2000なの。もう倒れてしまいそう」とか言うわけです。

そこで温度計というものが発明されたとすると、おそらくその発明者は、上記のような相関グラフを示しながら、次のように言って、その有用性をアピールするでしょう。「ごらんのように、この装置で測定される『気温』という『指標』は、言及数と極めてよい相関を示しております。もう暑さの程度を測るのにはてなダイアリーに頼る必要はないのです。みなさんがご自分で暑さを測定することができるのです」

そして、ブログや2ちゃんねるでは、「あのグラフにはこういうカラクリがある」という話が飛びかって、もし相関関係が成り立たない部分が見つかったりすると、「だから『温度計』なんてものはインチキだ。やっぱりちゃんと『暑さ』をはかるには、はてなを使わないと」ということになります。

この場合、「言及数」が「実体」で「気温」の方が「指標」ということになります。

エロ度計という装置はまだ発明されてないのですが、「エロい」変動グラフの中に人は何かの「実体」を見るかもしれないし、遠い将来その「実体」に相関する「指標」を測定する装置が発明されるかもしれません。

「暑い」変動グラフには驚かされたわけですが、ネットの中には、こういう数字がたくさん埋もれているはずです。そのうちいくつかは非常に有用なものであり、いくつかは驚くべき知識をもたらすかもしれません。

しかし、そういう数字に対して、何が「実体」で何が「指標」なのかうまく分別するのは難しいし、あまり意味がないでしょう。「エロい」言及数をエロ度計とみなすことには、実は何も問題がありません。エロ度計に多くの人が注目すれば、それは実体になるのだと思います。