幻想研の100冊以降<第6回〜かわいいおじさん〜>

昨日、今日は川内北キャンパスC棟で新入生向けの説明会を行いました。
説明会場、部室に足を運んでくださった新入生のみなさん、ほんとうにありがとうございました。


次回のイベントは来週月曜日、5/16の読書会。4限終了後の16:30頃から川内北キャンパス新サークル棟4階の部室で行います。
今回は中学・高校の国語教科書でおなじみの「アレ」を使って模擬的な読書会をしてみます。
準備は不要。まったりやるつもりなので、初めての方もどうぞお気軽にお越しください。もちろんお茶菓子付きだよ。


さて、レビューの方はかわいいおじさん特集の2回目です。(みよしくにこ)


№110
『本当はちがうんだ日記』
穂村弘 集英社
自意識ばっか過剰で、だれも見てないのに焦ってぎくしゃく。夜中にベッドで食パンもぐもぐ、蜂蜜こぼしちゃった、いいや手の届く書類で拭いちゃえ、べとべと。硝子人間だったあの頃から、今でも現実の入り口ですぐに引き返せるよう靴を抱えているんだ。短歌の鬼才、穂村弘。ほむほむの愛称で親しまれ、文系女子の心を(庇護欲とかで)鷲掴みにするかわいいおじさん。実は相当な策士です。やがてあなたは、穂村弘が駄目っ子ぶりっ子している真っ当な大人であることに気付くでしょう。しかしそんなあざとい演出をするほむほむがちょーかわいい! とか、思っちゃうんですね。(せなかつこ)

本当はちがうんだ日記 (集英社文庫)

本当はちがうんだ日記 (集英社文庫)


№111
『世紀末探偵神話 コズミック』
清涼院流水 講談社
 賞創設2回目という、方向性が決まる大切な時にどうしてこんなことになってしまったのか……。密室殺人、時間的密室殺人、空間的密室殺人、逆密室殺人、メタ密室殺人、宇宙密室殺人。密室卿を名乗る謎の人物からの無差別密室殺人予告が出されてから連日、日本中(宇宙密室は日本上空)で密室殺人という不可能犯罪が続く。密室殺人は日本全国で起こりながら、紛れもない同一犯の仕業だった。有名なJDC(日本探偵倶楽部)の初出がこの作品。衝撃のラストでは、すべての謎に論理的な解決がもたらされる。あまりの衝撃で思わず壁に叩きつけると、何とも爽快な読後感が。(84)

コズミック (講談社ノベルス)

コズミック (講談社ノベルス)