Super Freakonomics


Steven D. Levitt & Stephen J. Dubner

タイトルにsuperが付いただけあって、常識外れの度合いがさらにパワーアップしています。
飲酒運転より飲酒後歩いて帰る方が死ぬ確率が高い、1900年のニューヨーカーは現代の自動車事故より2倍の確率で馬車に轢かれていた、9-11のようなテロで死ぬ確率は自殺する確率の575分の1である、マイルあたりで比較すると車の方が飛行機より事故死する確率が高い、男性の方が女性より給料が高い傾向は性転換手術後にも当てはまる、アフガンやイラク戦争での戦死者より80年代の軍事演習での死者の方が多い、子供が2歳以上ならチャイルドシートもシートベルトも致死率はほとんど変わらない、などとなっています。
最後の5章は地球温暖化に関するもので、1970年代は地球寒冷化が問題視されていた、地産地消は却ってCO2を増加するなどの事例が続き、解決策にはハンバーガーはビーフでなくカンガルーの肉を使う、地球を冷やすにはSO2を上空にばら撒く等が紹介されています。温暖化対策についてはMicrosoftのCTOだったNathan Myhrvoldらが設立したシアトル郊外のIntellectual Venturesの取り組みが数例紹介されています。
通説と言われているものがデータにより次々と覆されていく様子は、何となく入ってくるメディアからの情報を鵜呑みにしている現代に一石を投じる本とも言えるでしょう。