楽に生きて何が悪い１『楽に生きて何が悪い』 - おぐらおさむ（巨椋修）の不登校・ひきこもり・ニートを考える

●自分や家族を苦しめる「がんばり」は間違っている

　どうも巨椋修（おぐらおさむ）です。これからしばらくは「楽に生きる」ことをテーマに語ろうと思っているんですよ。
　
　どうもね、人は「努力」とか「がんばる」ってことは文句なく素晴らしいことで、「楽をする」ってことに否定的なところがあります。

　でも人間の文明っていうものは、人が楽をするために発達してきたという一面があるじゃないですか。

　ところがその文明のために現代人は時間に追われ、「もっともっと」と強欲になり、自分を追いたて人を追いたて、楽になるどころか逆に生きにくく生きづらい世の中になっちゃった。

　　こういうのってなんかおかしいって思いませんか？

　そりじゃさ、「努力」することも「がんばる」ことも素晴らしいことに違いないんです。でも、そのために自分が苦しんだり、他人や家族が苦しんだりするとすると、それこそ本末転倒、主客逆転、目的不明ってことになっちゃう。

　自分や他人や家族が苦しむ・苦しめる努力やがんばりは間違ってます。

　そんな間違った「努力」や「がんばり」をするくらいなら、人はもっと楽をして甘えて怠けていいんです。

●南の島のビジネスマンと現地の人のお話

　有名な話ですが、こんなのがあります。

ある老いたビジネスマンが南の島にやってきました。

老いたビジネスマンがビーチを歩いていると、現地の人がのんびりとハンモックに揺られて寝そべっています。

ビジネスマンは聞きました。

ビジネスマン「きょうの仕事はお休みですか？」

現地の人「いいえ、さっき漁にいったらたくさん魚が捕れたので、きょうの仕事はもうおしまいにしました」
ビジネスマン「え？　まだ午前中ですよ。もっと漁を続けたらもっと魚が獲れて儲かるはずです。そんなに怠けてちゃダメですよ。自慢じゃないですが、わたしは都会で朝から夜遅くまで死にもの狂いで働いてきました。おかげでお金もたまりました。」

現地の人「ほほう、そこまでして手に入れたものは何です？」

ビジネスマン「ええ、わたしは必死に働いてきたおかげで、いまやっと南の島でのんびり楽をすることを手に入れることができました」

現地の人「ああ、そんなことなら、ぼくは子どもの頃からとっくに手に入れてます」

●ビジネスマンが手に入れたもの・失ったもの

　おそらくこのビジネスマンは、毎日がんばってがんばって生きてきたのでしょう。

　時には家族を犠牲にしたり、いろいろな楽しみを犠牲にしてきたかも知れません。休日返上で働いたこともよくあったでしょう。

　仕事でいい成績をあげるために部下を怒鳴りつけて恨まれたことがあるかも知れません。いやな上司に媚びへつらい、嫌なお客に土下座をしたこともあったかも知れません。

　きっと本当にがんばって、努力を重ねてきた人に違いないのです。立派な人といってもいいでしょう。このビジネスマンの人生を否定することはできません。

　ただ、彼はお金や地位を手に入れたかも知れませんが、その代わり大切なものを失ってしまったかも知れません。

　それは、家族や友だちと一緒にいるなど、人生の楽しむということを犠牲にしてしまっていたかも知れません。

　でも、彼が必死に努力していろいろなものを犠牲にして得たものが、楽をすることだったとすれば、ずいぶんと遠回りをしてしまったのかも知れませんね。

「努力」はいいことです。ただ、ぼくたち人間は努力するために生まれてきたわけではありません。

「がんばる」ことはいいことです。でも人間の人生目標はがんばることではないのです。

　努力もがんばることも、大切なことですが、そのために大切なものを失っては何にもなりません。

　人は楽に生きていいんです。

● まとめ
・人類は楽をするために文明を発達させてきました。
・自分や家族を苦しめるような努力やがんばりは間違っています。
・人生の目的は努力やがんばることではありません。
・人は楽に生きていいんです。

　ＦＨＮ放送局
巨椋修（おぐらおさむ）拝

わたし（巨椋修（おぐらおさむ））が監督した映画『不登校の真実〜学校に行かないことは悪いことですか? 』ＤＶＤになりました。
精神科医や不登校に携わる皆さんにインタビューをしており、問題解決のヒントになれば幸いです。
『ＴＳＵＴＡＹＡ』のドキュメンタリーコーナーにも置かれておりますのでご覧になってください。
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