それほど関心ないんで言うのもなんだが

 ぶくまで知ったこれ⇒煙 - 町山智浩氏のパンフ所収文章を全文転載します

ルワンダと同じような状況になったとき、あなたは隣人を守れますか?」
 日本でも関東大震災朝鮮人虐殺からまだ百年経っていないのだ。

 2つ思った。町山さんは関東大震災朝鮮人虐殺をどの程度知っているのだろうか。それをあるシンボルとして知っているのではないか、というのは、こういう文脈でシンボルとしての流通を前提にして書かれているように思った。そして、それは、深いところで、歴史の知恵を欠く間違いなのだと私は思う。もうすこし放言すると、そういうシンボルにまとめることがいかにルワンダを理解していない馬脚になっているとも思う。
 もう一つは、私なら、「中国でも通州事件の日本人虐殺からまだ百年経っていないのだ。」と書くかもしれない。
 ⇒finalventの日記 - 中国の反日暴動で気にしないといけない歴史事件は…
 しかし、それもまたシンボルだろうか。
 日本人がこれからの世界で向き合う問題は、通州事件の巨大化でもあり、いやそれどこか、昭和の歴史における日本人のヒステリックともいえる行動にはこうした恐怖に向き合うことができないことにもあった。
 そういえばと思ってWikipediaをひく。
 ⇒関東大震災 - Wikipedia

このような情報混乱の中、民間の自称「自警団」が、多数の朝鮮人、中国人、琉球人などを殺害した。朝鮮語では語頭に濁音が来ないことから、道行く人に「十五円五十銭」や「ガギグゲゴ」などを言わせ、うまく言えないと「朝鮮人」として殺害したとされる。中国人、琉球人の犠牲者の多くはこうした状況下で朝鮮人と間違えられて殺された。中には福田村事件のように、方言を話す地方出身の日本人も殺害された。これら殺害の犠牲者は6000名を超えるとも言われている(関東大震災80周年記念行事実行委員会編『世界史としての関東大震災日本経済評論社、2004年)。

 琉球人は、かく、朝鮮人、中国人についで語られ、そして実質語られない。
 戦時にも琉球人はスパイとして殺されたものだった。
 くしゃみをするにもやまとんちゅうのようにしろというのは後代からは批判される。しかしそうせざるをえない歴史をしるのがマイノリティの歴史というものであるということが、あまり知られない。