スウェーデン、右旋回

 ⇒FT.com / Comment & analysis / Editorial comment - Sweden turns right

Sweden, it has been observed, is a very fine country if you like living off pocket money. That is because the country's government takes more than 50 per cent of gross domestic product in taxation to support one of the world's most generous welfare states. The election of Fredrik Reinfeldt, Sweden's first centre-right prime minister in 12 years, suggests that some Swedes are now ready for a change. The challenge for Mr Reinfeldt and his new coalition is to deliver.

 英国風味の洒落がきいてますな。
 我が邦はと。
 ⇒FujiSankei Business i. 国際/スウェーデン野党政権奪回、雇用拡大策に支持(2006/9/19)

【ロンドン=蔭山実】スウェーデンの総選挙(1院制、定数349)は17日深夜(日本時間18日午前)、即日開票の結果、最大野党の穏健党を中心とする中道右派の野党連合が得票率48%で178議席中道左派の与党・社会民主労働党陣営は同46%で171議席と野党連合が接戦を制し、12年ぶりに政権を奪還した。
 今回の選挙は、手厚い福祉が勤労意欲を低下させているとの経済界の批判も反映。社会福祉と経済成長を両立させた「北欧型社会モデル」の発展を担う政権の選択が焦点になった。政権交代欧州連合(EU)の将来にも影響しそうだ。

 一連の欧州の動きとしても捉えられるが。
 東亜日報が飛ばしている。
 ⇒盧政権のスウェーデン福祉モデル崇拝者らは目覚めるべき : donga.com [Japanese donga]

スウェーデン福祉国家の代名詞と呼ばれてきたが、表と裏は違っていた。1950年以来、民間部門で働き口がほとんど増えなかった。あふれる失業者に政府が税金で働き口を提供したため、公共部門の就業者が全体の30%も占めた。公式の失業率は6%と発表されたが、統計で除かれた就業研修生、早期退職者、長期病暇者を勘案した事実上の失業率は、15〜17%に達するという。
 この10年間政権を握った左派連合のペルソン首相は、規制を増やして企業に重い税金を課した。失業者に3年間財政で支援する失業手当は、就業の時の賃金の80%に上った。このような「大きい政府、大きい福祉」は一見すれば良さそうに見えるが、長続きできない。左派社民党が1932年以後9年を除いて65年間執権して施行した福祉政策のため、スウェーデンは「車輪の抜けたボルボ」という悪名まで得た。このようなことが盧大統領から金槿泰(キム・グンテ)ヨルリン・ウリ党議長まで花咲かせようとしたモデルであり、作りたがっていた国だった。

 赤旗ジャムがちょっとおもろい。
 ⇒スウェーデン総選挙/中道右派が勝利/12年ぶり政権交代

 九六年から続くペーション政権は6%の失業率を4%に下げる公約の実現を果たせず、十年におよぶ長期政権で「専横、専断」との野党の非難に国民の一部が共感を示したことも敗因の一つとみられています。

追記
 カワセミ先生のまとめ。
 ⇒カワセミの世界情勢ブログ: スウェーデンの政権交代

 ともあれ、内政的には穏健だが外交的にはEU、ユーロ、NATOすべてに賛成でODA削減と強硬に見える政策を取る。日本の右派あたりが変な引用をしないといいのだが。

 まあ、そうかなと思う。実際の政治が動いてみないとなんともわからないので、現時点でエントリを書くのは難しいかなと私は思っていた。