まあ気持ちはわかるな

 ⇒世耕日記 9月22日(土)
 短いからあえて全文引用。

 約1年前の9月19日の世耕日記に「有楽町のマリオン前へ。安倍応援隊の全国キャラバンの街頭演説会を見守る。」との記述がある。
 今日は夕方4時半から福田候補の有楽町マリオン前での最終演説会。1年前と同じ位置で見守った。1年前のことを思い出して涙が出そうになった。1年の間に本当に多くの出来事があり、結果として安倍政権は退陣することになってしまった。しかし1年前の安倍政権樹立の時の志を忘れてはならないと決意を新たにした。

 まあ、気持ちはわかるな。いやわからないとも言えるか。
 私は、率直に言って、世耕という人を知らないし、実はそれほど関心がない。じゃなぜ、世耕の日記をずっと追ってみていたかというと、私が郵政選挙で小泉を支持する(このときだけは)と言ったときのものすごいバッシングというか、工作員お仕事しすぎの攻撃を受けているとき、彼らは、「チーム世耕」とか言っていた。世耕がメディアを操作しているのだというのだ。私は、単純に、そんなすごい人なんかいなと思って、世耕を見ていた。見ていくと、私の印象では、むしろ凡庸で誠実な若い政治家という以上はないように思えたし、工作員たちも世耕バッシングを終えて、今度は安倍バッシングに執心していた。私は安倍には、岸の人脈が動くのかなというくらいしか関心がなく、この点についても、実際には安倍の回りにそんな暗雲はないようだった。
 まあ、工作員たちに振り回されたかなというのと、自分なりにいつもどおり、対処したかなというのはある。私は、自分が正しいという前提に立たず、けっこう執拗に自分を検証する。
 世耕のこの涙が出そうは、民主党の前原なども同じだっただろう。この人達は、けっこうまっすぐに政治でもって日本を良くしようと素直に考えているのではないか。私は、そういう気持ちはわかるがもっと厭世観と絶望感とそれゆえのラジカリティに浸されている。ので、そういう若い政治家から日本の危機への対処は出てこないだろうなと思う。