日経春秋 春秋(6/10)

北鎌倉の明月院では、そろそろ満開。境内を埋めつくす800株は、ほとんどが国産の品種だという。外来種のように、色そのものが七変化することはない。真っ白から淡い水色へ、そして次第に濃さを深め、円熟の群青色へ……。無から始まり空や海に同化して戻っていく姿は、仏教の輪廻(りんね)の思想にもつながる。

 明月院がというわけではないが、この季節の北鎌倉といえば、水子地蔵に唖然としたことがあったな。