新疫病流行記―パンデミック時代の本質 (木星叢書)

新疫病流行記―パンデミック時代の本質 (木星叢書)

なんだかするすると読めてしまう
感染症の入門の入門のような本
前半は約5000年の人類と感染症の話
中盤からは現代に至る感染症の話
章の中の各小見出しのまとまりがかなり短く
テンポよい
ちょっとした雑学もふんだんに盛り込まれている
例えば、1493年にコロンブスの船団が
新大陸よりスペインに持ち帰ったと言われている梅毒は
スペインの属国になっていたナポリ王国で1495年に大流行し
巡り巡って京都で大流行したのが1512年
僅か7年!
とか
感染の要因が瘴気と考えられていた19世紀の小説
レ・ミゼラブル」で主人公のジャン・バルシャンが
下水道を逃げるシーンは
瘴気の中、病気の巣窟に入る危険な行為であったと思われていたこと
だとか
そう言うことを知るとまた物語が面白くなる
で、この本の一番の特徴は
挟み込まれているウイルスやら細菌の絵が
全てイラストということ
若干ファンシーなトーンでもある
なんでだろう
不思議だ