懐かしのTVシリーズ傑作選初回と最終回と謳われた男!あばれはっちゃくのビデオを昨年購入しました。テレビの無い生活を数年していたのと、デッキがなかったので、このビデオを再生する為にブラウン管とデッキを買いました。素人なりに思ったこと、抱いたことなど、間違っていることもありますが、少し紹介してみます。


二年間に及ぶ作品の1話と最終回、真ん中辺りのエピソードを選んでいるので、栗又厚さんの成長がよくわかります。小学高学年で当たり前のことなのですが、映像で見ると、変化に驚いてしまいます。顔つきなどもこんなに変わるのか!と思います。3話其々が違います。声変わりもされています。声変わりとはトーンの高低でなくて、全く別の声になってしまうのですね。


ビデオにはエンディングテーマ、そいつは誰だ!?が省略してあり、そこは残念でしたね。


其々のエピソードが監督と脚本家のコンビネーションが違っていて、なんとなく作品のカラーやテイストがあるようで、面白いです。

第1話東京がなんだマルヒ作戦 監督 山際永三 脚本 山根優一郎

長太郎をよく動かして、凄みのある表情をさせたり、相手を睨み付けたりしています。その表情を捉えたショットが多いように思います。長太郎の大胆豪快な躍動感あふれる動きに重きを置いている気がします。とにかく、栗又さんの表情が豊かなのと、武士の情けってやつでよ。というセリフや、みゆきちゃんとのちょっと粋な手紙のやりとりなどの演出、テンポのよさなどが印象に残ります。


第49話決闘!ちとせ河原マルヒ作戦 監督 磯見忠彦 脚本 安藤豊弘


少しコミカルさとユーモアな面がある話ですが、ほのぼのとした後味があります。長太郎が兄貴にケンカをレクチャーしますが、ちょっとずるな手解きが見物です。長太郎が知恵を絞って考えた作戦が、結局、長太郎に皆帰ってきてしまうところを軽快に見せてくれます。長太郎ならではの兄弟愛をさりげなく感じさせる回です。


最終回 ひとり卒業式マルヒ作戦 監督 河島啓志 脚本 安藤豊弘


長太郎がひとりで俳句を捻るシーンとそのあとの先生に叩かれ怒鳴るシーン、遅れて卒業式にやってきた長太郎が激しく叱咤されるシーンのあとの畏まった卒業式のシーンなど、メリハリが効いている回だと思いました。最後に山内賢さんが作曲された挿入歌、おれは男だの合唱を流しながら皆で杉の記念樹を植えるシーンは叙情的で印象的です。


三作とも違った監督さんで、多少の作品の個性があるのかと思います。その辺もこれから他の作品を通してじっくり見ていきたいです。でも、勿論、軽快、でテンポがいいアクションドラマとしての基調はきちんと統一して作られていると思います。