『日本人とナノエレクトロニクス』
日本人とナノエレクトロニクス ~世界をリードする半導体技術のすべて~ (tanQブックス 4)
- 作者: 吉田伸夫
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2009/11/13
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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第1章は集積回路についてだ。キャパシタとMOSFETなどを使って視覚的に集積回路の基本を説明したあと、集積回路全体の本質的な特徴である材料と量子力学を概観する。図版も豊富で判りやすい。「n型半導体とp型半導体」と「集積回路の作り方」という2本のコラムが添付されていて、この分野が全く素人でも分かりやすい構成だ。
第2章は「電子を閉じ込める」。この分野の知識はある程度あったつもりだったのだが「なるほどそうだったのか」と1ページ目から感心しきりである。身近な赤外線センサーの話から、それに使われる量子井戸型赤外線検出器(QWIP)の仕組みを概観し、その中の「超格子」と話は進み、量子ドット研究の最前線へと向かう。
この2つの章で登場する人物は超格子の江崎玲於奈と量子細線の榊裕之だ。著者はこの二人をはじめとして、日本人研究者は物質の新しい性質を作りだすことに多大なる貢献をしたと評価している。しかし、最近ではその日本の研究力に陰りが見え、とりわけ量子ドットの医療応用などの学際的な分野では後塵を拝していると嘆く。
第3章は「速さを求めて」でHEMT。第4章は「美しい光を」で面発光レーザー。第5章は「消えにくく消しやすく」でフラッシュメモリ。第6章は「かすかな磁場を捉える」でスピンエレクトロニクスだ。それぞれについてここで紹介する愚は犯さないが、数ページ毎に発見があった。
第7章は将来について語った章だ。微細加工技術の高度化、ナノ素材の合成、ナノカーボンと技術的なことばかりが続くと思うとさにあらず。「若い人に向けて」という各章に登場した研究者からのメッセージが章の半分を占める。若い人たちだけでなく、教育に関わる人たちにも読んでほしいものだ。
本書には図版が豊富に使われている。論文からの引用も多いのだが、心配は無用だ。必要な図版すべてに著者が説明を付け加えてある。じつに丁寧であり、その仕事ぶりは尊敬に値する。
“死体”を残さない最大の超新星爆発
じつに壮大だ。太陽の百倍もの質量をもつ星が跡形もなく吹っ飛んだという。
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=40361793&expand
ロシア市民、ユーロ安に乗じて、先週の全期間に現存通貨を買占める
「先週は市民からの現金通貨への需要が増大した。ユーロ安に有利性を見出した。どうやら、ルーブルは両基軸通貨(ドルとユーロ)に対し、下落するのではなく、新年の祝日までの準備で説明がつく。
金曜日、ドルもユーロも約1ルーブルの下落し、売りと買いのレート差でスプレッドが2ルーブルまで広がった。今は30ルーブルより安くドルを買うことは殆ど不可能だ。ユーロの売りレートも45ルーブルに近付いている。
しかし、同時に、昨年の秋のルーブル安予測の際に見られたような投機的な重要は、今回は起こらなかった。ロシア中銀が、ルーブルの通貨バスケットに対し急激に変動した場合には介入する旨約束したからだ。」
うーん、これではコペイカ硬貨を買い占めて、インゴットにする事業は成立しないかもしれない。
http://d.hatena.ne.jp/founder/20080922/1222055103
http://jp.rian.ru/analytics/economics/20091201/124191989.html