カオニャオと豆腐


 朝、お隣さんに誘われて市場に行く。
いつも買うのはカオニャオとお豆腐で、カオニャオはホウの葉に包んでくれるので懐かしい匂いがする。
 お盆のお墓詣りのとき、お赤飯や煮しめ、なますなどのご馳走をホウの葉に包んで先祖に供えた。それは、母がお墓とともに千葉へ引っ越しするまで続き、我が家の夏のイベントでもあった。


 豆腐は木綿と絹がある。木綿豆腐を買ってステーキにしたり、煮ものに入れたりしている。タイは水質が悪く、ちょっと匂いがするので生では食べない。
 わたしが育った道南の田舎には、お寺に豆腐小屋があり、お正月や法事、何かの行事があるたびに、家族総出で豆腐を作っていた。出来立ての豆腐や湯葉を美味しいとも思わず食べていたけれど、大人になってから、その美味しさがわかった。


 それに高校のとき男友達が豆腐やでバイトをしていて、出来立ての豆腐や厚揚げを届けてくれたね、これも忘れられない味。函館の桔梗町におばあさんが作っている豆腐やがあり、ここのザル豆腐は昔の味がする。ーーーと、食いしん坊のわたしは豆腐の味を懐かしんでいるが、外国人には味の違いがわからんだろうね。


 タイだけではなく、日本の豆腐はスペインやイタリアでもポピラーだ。
ちょっと大きめのスーパーに行くと、醤油やみりん、味噌まで手に入る。日本人としては嬉しい。


 明日は2年生の女の子がカレーを作りたいとのことで一緒にランチ。わたしはカオニャオ&マンゴー(かおにゃお、まーむわん)のおやつを習う予定。