それはあんまりだ

ここ数ヶ月は、一回読んだ本を読み返すサイクルに入っています。イギリスつながりで、アトリーの「時の旅人」、ジェイン・オースティンを何冊かと、サラ・ウォーターズの「半身」です。「半身」は一応ミステリーの範疇にはいるのですが、ミステリーを読み返すなんて自分でも時間の無駄と思います。でも、コレに関しては読み返して正解でした。最初読んだ時には、ついつい結末が気になって、先へ先へとひたすら読み進んでしまって、衝撃的な結末に呆然。その後、数年本棚に眠っていました。結末を知っている分、重い気分で読み返し始めたのですが、登場人物の思惑や、物語の結末を暗示させるさりげない記述がそこここに仕込まれていることに気付いて、作者の用意周到な筆に魅惑されました。


半身 (創元推理文庫)

半身 (創元推理文庫)


長くなるので畳みます。

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