北海道ツーリング2010 (2)

朝6時に起きて自転車で駅へ行き、夕張へ。小学生のとき特集を見て以来、夕張線にずっと乗りたかったのだ。


最寄り駅の沼ノ沢。


夕張線のキハ40単行。いいねぇ。そんなこと言ってる場合じゃないか。乗らなければ。


夕張駅

夕張まで行って、周囲をぶらつく。すごく豪華そうなホテルとレストランが数軒くらいか。駅小さ!


はい終了。帰りましょう。駅からまた走ってユースへ。野菜スープの朝食を食べる。これがおいしい。野菜の素材がいいのだろう。パンを一つおまけしてもらった。

さて、出発。きょうは日高まで峠を4つ越えて、そこから富川へ山をくだり、さらに余力があれば新冠(にいかっぷ)の手前まで走る130kmのハードなコース。国道274をひた走る。交通量が多い!大型車ばっかしで怖い!あと坂が妙にきつい…のは荷物のせいだろう。きっと。

途中に「楓駅前」というバス停を発見!
こ、これは、あの伝説の駅だ。一日に一往復だけここを始発とする各駅停車が発着していた、あの楓駅じゃないか。今は夏草の中、廃駅となって風化が進んでいた。

陽射しは正午に近づくにしたがってどんどん強まり、暑くなっていく。峠ごとにトンネルがあり、すごく怖い。数秒ごとに大型車に猛スピードで抜かれる様子は、まるで中央道のトンネルを自転車で走っているようなもんだ。恐ろしい。帰りに帯広から逆方向へ日勝峠を走ろうと思ってたが、これは嫌だな。予定を変えよう。



長いトンネルの中央部に、広い空間があった。非常用なのか、機械室なのか、建設時に使ったのか。
今は全ての車が横を猛スピードで通過するばかりで、誰も顧みることはない。

そして最後の峠の手前で水分と栄養が尽きた。非常食のハイレモンをものすごい勢いで食べ、補給完了。峠を登りきって下ると、そこは日高の街だった。

ここのセイコーマートで熱射病になりかけた体を冷やす。ハスカップのソフトクリームを一気食い、それからペットボトルを2本買って1本飲む。ふー。生き返る…


食べかけですいません。

そこに、珍妙な原付に乗ったおじさん登場。バイクの整備の仕事などをしていて、自作の改造車両に乗っているとのこと。旅の話などしつつ仲良くなる。
今日の目的地のライダーハウスを偶然?勧められた。

一息ついて南下開始。草原や森の中を下り、平取(びらとり)の方へ走っていく。路上は猛暑で、じりじり焼かれていく。

この辺から、馬や牛がのんびり草をはんでいる姿が見えてくる。
「和牛…(じゅるっ)」
自転車を止めて近づくと牛達が立って逃げる。なんだい、取って食ったりしないよー。私の空腹と食欲を見抜かれたのかもしれない。

20kmほど走って、レストラン、じゃんけんぽんに入った。ガイドブックの案内にしたがって、名産の牛の焼肉丼を食べた。うまい。


近くに鉄道記念館もあったので寄ろうとしたが、こちらも休日は閉館とのこと。このあたりはずっと廃線跡に沿っている。

D51が朽ちつつあるのを見て、先へ進んだ。

夏空とD51

海へ向かって下ること2時間くらいか、富川に出た。ここからはえりも岬方面へ日高本線沿いに走る。


また来たぜ、清畠駅。この何もなさ、たまらん!

登って下って30km、きょうはもう120km以上走ったか。節婦(せっぷ)の集落に入った。目的地はここの「遊遊仙人倶楽部」。自らを仙人と名乗る白髭のおじさんが、100円以上払えば泊めてくれるというライダーハウスだ。5年前に、えりもで宿にいた姉さんに教えてもらったところである。

この中央に写ってる車庫みたいなのがライダーハウス


内部はこんなですが、割と居心地が良い。

行ったが誰もいないので、どう見ても倉庫なライダーハウスに荷物を置いて飯&風呂に出発。
飯は近く(まぁkm単位で離れてるが)のカフェ、bench timeへ。ハンバーグ載せオムライスを貪る。おばさんが親切に、オレンジジュースと、牧場のミルク(ポット一杯)と、ライダーハウス宿泊割引ということでソフトクリームをサービスしてくれた。全部おいしくて満足満足。腹はいつにも増してたぷたぷ。

今日130km走った疲れを癒すべく、新冠の温泉レ・コードの湯を目指した。闇の中、5km弱の山越えで新冠。さらに丘を登って温泉。あまりにも暗過ぎて精神力を消費する。
温泉はぬるっとした単純泉。堪能した…のだが。鏡に映った自分を見て日焼けあとにびっくり。今年もキモいニーソックス焼けが…。そして風呂に入って痛さにびっくり。

その後、また山越えをして宿へ。これで汗をかかずにすむ北海道はすごい。

(続く)