Hatena::ブログ(Diary)

がんちゃんのサラダな日々

2017-03-24

かわうそ堀怪談見習い(柴崎友香/角川書店)

 恋愛小説家のレッテルを貼られた作家が新境地を求め怪談を書くことにする。血まみれの幽霊が出てくるわけではなく、何かが無い、境界を超えてしまった、という小さなきっかけで始まる少し変な出来事。落ちがないのもらしいし、どこかで聞いたような地名や喫茶店が出てくるのも楽しい。

2017-03-23

京都・奈良の世界遺産 凸凹地形模型で読む建築と庭園(伊澤岬/実業之日本社)

 清水寺、伏見稲荷といった世界遺産を、その周辺の地形からなぜそこにあるか、また建ってる場所の地形からなぜそういう配置、建築様式になるかまで論理的必然を説いていく全く新しい視点。

 現代に通じるユニバーサルデザインにまで話が及ぶが、少し欲張りすぎな感じで読む側がついていけない。

2017-03-22

活版印刷三日月堂(ほしおさなえ/ポプラ社)

 店主が亡くなり営業してなかった活版印刷屋にまだ若い孫娘が引っ越してくる。ふとしたきっかけで、残された印刷機と活字を使い活版印刷三日月堂の営業を再開する。

 何かに迷い進めなくなった人が、活版印刷を知りそのぬくもりに共鳴し注文していく。店主弓子の、少しおせっかいだが単に注文をこなすだけではない態度がとても暖かくじんわりとくる。

2017-03-21

なかなか暮れない夏の夕暮れ(江國香織/角川春樹事務所)

なかなか暮れない夏の夕暮れ

なかなか暮れない夏の夕暮れ

 親の遺産で暮らし、本ばかり読んでる50代の稔。行動範囲は狭いが、なぜかこの歳になって女性関係が激しい。ドイツに住む姉、友人の大竹、認知した子供とその母親、など少し個性的な人々の少し変わった日常が描かれる。作中で稔の読む小説がそのまま描かれるが、面白いのかどうかわからないところが気になる。自由気ままで孤独で幸せ。

2017-03-17

眠れない夜は体を脱いで(彩瀬まる/徳間書店)

眠れない夜は体を脱いで

眠れない夜は体を脱いで

 自分を演じるのに疲れ、本当の自分が分からなくなった人たちが登場する連作短編。妙な違和感を覚え、取り繕い、慌ててしまう。そんなときにふと とあるSNSサイトで、手の写真を投稿してくれという掲示板を見つける。呼びかけに応じ次々と投稿される手の写真と、それにこまめにコメントするスレ主。現実とネットという2つの社会がある現代。