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がんちゃんのサラダな日々

2018-10-12

つかのまのこと(柴崎友香/角川書店)

つかのまのこと

つかのまのこと

 東出昌大をイメージして書いた小説に、さらにそのイメージをもとに東出昌大の写真を撮るという少しややこしい構成。本としては写真が多く、文章的には短編程度だが、東出昌大の少しボーっとしたつかみどころのなさ(勝手なイメージ)がよく出てると思う。

 もともと組写真のように小説を書く作者(勝手なイメージ)ならでは。

2018-10-11

うなぎばか(倉田タカシ/早川書房)

うなぎばか

うなぎばか

 うなぎをテーマにした連作短編、5編とも乱獲によりうなぎが絶滅してしまった状況設定。SF仕立てのものもあるが、どれも「うなぎ愛」に満ちた物語。

 タイムマシンに乗り平賀源内に「土用の丑の日のうなぎ」を言わないように依頼に行くなど、往生際の悪い箇所が多いのが妙にリアル。

2018-10-10

夜の側に立つ(小野寺史宜/新潮社)

夜の側に立つ

夜の側に立つ

 高校時代にバンドを組んだ男女5人、他の4人は学校内でも目立つ奴らで、なんとなく劣等感を持っている野本、どちらかというと煮え切らず流されるタイプの男子の目線で10代、20代、30代、40代、そして現代を、順番を入れ替えて語られる。

 時制の入れ替えは実にうまく、また効果的、キリキリとくる。

2018-10-09

歪んだ波紋(塩田武士/講談社)

歪んだ波紋

歪んだ波紋

 「誤報」をテーマにした連作短編、5編ともタイトルは松本清張作品を思い出させるが、社会派ミステリーということか。新聞、TVといった権威をまとったメディアが流す情報に、故意に真実以外が含まれてる状態を想像すると怖くなる。

 お話としてとても面白いが、現実はどうなのか考えてしまう。

2018-10-05

廃墟ラブ 閉店屋五郎2(原宏一/文藝春秋)

廃墟ラブ 閉店屋五郎2

廃墟ラブ 閉店屋五郎2

 閉店する店舗の什器一式を引き取り中古販売する「閉店屋」の五郎、人がいいのかいつも厄介な物件ばかりつかまされて経営は火の車。そんな五郎が担当した3件の物件にまつわる中編3編。

 スーパー、ラブホテル、タクシー会社と業態は様々だが、人間のドラマをかぎつけ首を突っ込んだ結果深入りするのはいつも同じ、いわば人情もの。