Hatena::ブログ(Diary)

がんちゃんのサラダな日々

2017-11-22

私たちの星で(梨木香歩、師岡カリーマ・エルサムニー/岩波書店)

 梨木ファンとして軽い気持ちで読み始めてしまったが、エジプト人の父を持つアラビア語教師との交換書簡は、日ごろ私が考えようとも思わなかった領域にぐんぐんと突き進む。

 正直に言って、正しく理解できたとは思えないのだけど、違うことも含めてありのままに受け入れ、それを前提として次に進む積み重ねを繰り返しつながっていくのは感じ取れた。

2017-11-21

だめだし日本語論(橋本治、橋爪大三郎/太田出版)

 日本語や言語に一家言持つ2人の対談形式で、そもそも日本語とはどういう言語なのかという議論が繰り広げられる。話題は広域に及ぶため、ついていくのが大変だが、逆に分かる部分だけ楽しめばいいと開き直る。

 ひらがなとカタカナが、まったく違うものだということなど全く知らなかったことばかり。

2017-11-20

猫ヲ捜ス夢: 蘆野原偲郷(小路幸也/徳間書店)

猫ヲ捜ス夢: 蘆野原偲郷 (文芸書)

猫ヲ捜ス夢: 蘆野原偲郷 (文芸書)

 人に振りかかる良くないことを払う力を持った一族の正也、郷が閉じられてしまい、姉は猫となって行方不明となる。親戚の如水と共に、あれこれと祓いながら郷への入り口を探すが、それは姉を探すことにつながるのか。独特の世界観の中のシリーズもの。

2017-11-17

千の扉(柴崎友香/中央公論新社)

千の扉 (単行本)

千の扉 (単行本)

 巨大団地に住む夫の祖父がけがで入院したため、代わりにそこに住むことになった中年夫婦。妻の千歳は、大阪で同じような団地に住んでいたという。入院中の祖父は、義理の孫である千歳に、団地に住むある人物を探してくれと頼む。

 登場人物の過去のエピソードが挿入されたり、不思議な少女が登場したりと、著者としては珍しくお話が展開するが、全体に漂う雰囲気が味わえるのはいつも通り。

2017-11-16

高架線(滝口悠生/講談社)

高架線

高架線

 古アパートながら、駅徒歩5分で家賃3万円と格安の「かたばみ荘」。不動産屋は通さず、退去するには自分で後釜を探してくる必要がある。そんなアパートの住人が失踪した。

 関わる人々が順に1人称で語る十数年の物語。「茄子の輝き」の、どこにも行かない感も良かったけど、謎を残しながら次々と前に進む、この感じもとてもいい。