苦楽園市民館の道標と明礬谷温泉

 先日取り上げた苦楽園の道標を現地に行って見てきました。

 道標 - 宮っ子苦楽園版1993年11月号によると、道標は発見された場所より移されて苦楽園市民館の裏庭に保存されていることになっています。

 自分でなんとなく考えていた場所よりずっと山よりであることが分かりました。苦楽園の旧温泉街というのは現在の苦楽園口駅からかなり離れていたのです。

 しかし、問題ありません。この周辺は某ライトノベルの舞台探索で何十回も行っているのです。ここならば阪急バスを使えば楽勝です。

 ……と思っていたら、苦楽園口で待てども待てどもバスが来ません。おかしい、と首をひねっていたら通りすがりの人に「バスは雪で止まってますよ」と宣告されてしまいました。ええい、ならば歩いて登ってやる。この周辺は(以下略)

  • 市民館の道標

 という訳でやって参りました、苦楽園市民館。

 玄関は写真のさらに右手にあります。で、表側を一通り見て回ったのですが、裏庭も道標も見えず。鍵のかかっている玄関を覗き込んで、建物の中を通して裏庭が見えないかと試してみましたら、それらしきものがあるのが確認できました。しかし市民館の裏手は池になっていて裏庭には回り込めないようになっているようです。いや、無理やり行けなくもなさそうだけど、そういうことやると不審者と思われかねないし、「市民館へお越しの折には、ぜひご覧ください」と書いてあるのだから、ここは堂々と建物の中を通してもらおうと玄関をノックしました。

 しばらくして市民館の当直の人が気付いて、事情を説明すると中を通してもらうことができました。道標は特に何の説明板もなく、裏庭にぽつんと立っていました。

 下の方が黒ずんでいますが、字の読み取りには問題ありません。道標 - 宮っ子苦楽園版1993年11月号の記載と同じであり、徘徊各位、お知恵拝借〜 - 道草画日記で紹介されている中山寺の道標とも内容、字体が酷似しています。中山寺の道標に比べて石が赤味がかっている感じがしますが、光の加減かも知れずなんとも言えません。

  • 泉源?

「宮っ子苦楽園版」の「苦楽園温泉マップ」では明礬温泉の泉源は現在の苦楽園中学校付近であるように描かれています。が、苦楽園中では特に痕跡を見ることはできず、私を出迎えたのは校門の雪ダルマだけでした。

 とは言うものの、全く泉源にあてがない訳ではありません。事前に私は市民館から北東に約600mの位置に「明礬橋」という県道82号が夙川を渡る橋があることを把握していました。

 そして明礬橋に行くと、北側から湯気が上がっているのが見えました。

 近づいてみると金網(と監視カメラ)に阻まれてしまいましたが、

 金網にあった警告板から、これはこの地下およそ150mを通っている山陽新幹線六甲トンネルに続く斜坑らしいことが分かりました。地熱で斜坑内の空気が暖められ、外気に触れた時に湯気になっているのでしょう。

 そしてこの斜坑は西に向けて下りています。ということは、斜坑が途中で折れていなければ、明礬橋から西に進んで苦楽園中学校の下あたりで新幹線の本坑と合流するはずです。水脈のことは分かりませんが、この湯気を生んでいる地熱はかつての明礬(谷)温泉の泉源を暖めていたものと同じ可能性が高いです。

 またこの地熱で温泉ができないんですかね。(笑)

雪です

雪だわっ!

(北高)



雪ですねぇ。

(北山貯水池)



……雪。

(甲山森林公園自然観察池)


 2008年2月9日、西宮市中部で積雪がありました。本当は「鶴屋山」こと甲山も撮りたかったのですが……

 ↑写真の上の方に甲山があるはずなのですが、雪と霧で何も写りませんでした。というか、どこの北国ですか、ここは。