電子書籍が主流になると出版点数は増大する

「欲しい出版社は自分で作る」、電子出版専業の「達人出版会」を一人で立ち上げた高橋氏に聞く(2ページ目) | 日経 xTECH(クロステック)

内容についての懸念もあります。電子書籍が主流になると、出版点数は紙の書籍の時代よりも2桁以上増えるはずです。個人でも出版が可能になるからです。現に、米国ではAmazaon.comで電子書籍個人出版する人が増えているそうです。こうした本の多くは、ほとんど価値のない本です。その中から良質な書籍を探し出すのは大変になります。

この記事を読むまで気付かなかった不明を恥じるばかりです。書店でスマートフォンの解説本が機種ごとに発売されて棚を埋め尽くしているのをみて、これは発行・流通コストが低くて出版社としての利益率が高いからできることで、あまり健全な状態ではないななどと考えていたところなのに、それが電子書籍時代には加速されるところまで思い至りませんでした。
出版社が編集機能を持っていてもこの濫造状態なのですから、もっと低コストで個人出版レベルの書籍が大量に流通すると、読者が良書にたどり着くためにはどうしたらよいのでしょう? 今流行りの言葉でいうと「キュレーション」が重要になるのでしょうが、それを商売として成りたたせるにはどのようにマネタイズするビジネスモデルが有効なのでしょう? 現状で思い付くような紹介雑誌的メディアや、販売サイトのレコメンデーションだけでは解決できないように思えてしまいます。