アニメ第2話の真理の描写について


漫画でこの辺りを読んだのはだいぶ前なので(単行本は実家の姉所有のため)、どの程度が漫画準拠で、どの程度がオリジナル演出なのかはうろ覚えだが、エドが真理を見るところの表現が好きだ。
改めてじっくり見ていたら、エドが真理を通して未来についての情報に触れているような描写があった。


以下、2話の時点ではわからない先の展開についてのネタバレあり。


テープのように帯状に、幾重にもエドの周囲に広がる真理。
上の画像でエドの横に映し出されているのは胎児の成長過程図だと思われる。
鋼の錬金術師の世界観で胎児の生育過程がどの程度解明されているかはよくわからないので、ここの描写については、エドが図鑑かなにかで実際に見た事があるものが再生されたのか、あるいは真理によって初めて与えられた映像なのかはわからない。
他にも、植物の胚が分かれる様子らしきものなどが描かれていた。


特に大きく鮮明に映されている部分は、エドが実際に見た事があると思われる映像が多かった。

草原の中の羊。リゼンブールは羊の名産地なので、実際にエドが見た事のある風景だと思われる。


本棚。エルリック家のものだと思われる。
ホーエンハイムの所有していた錬金術に関する書籍が並べられているもの。
次に現れる左の映像は、エドとアルとウィンリィが登下校時によく歩いていた道だと思われる。


トリシャの墓と、その次に現れるトリシャの笑顔。



エドの眼前に特に大きく鮮明に映されている場面」は、エドが実際に見た事があるもの、エドにとって身近なものばかり。
一方で、この時点でのエドが実際に見ていたはずがない場面もある。

例えばこの映像。これは第1話でグレイシアがエドに食べさせたキッシュ。
時系列としては、2話でエドが真理を見た時から何年も後の事になる。


この風景は、タッカー邸の庭。ニーナが遊んでいた場所。


「真理」は既存の概念に当てはめるなら「アカシックレコード」が一番近いと思う。
アカシックレコードは宇宙のあらゆる情報が詰まったデータバンクみたいなものだとされている。
あらゆる情報、とは現時点の現世界におけるものだけではなく、未来やパラレルワールドなども含めてのものらしい。
エドは真理にふれた際に、未来で自分が触れる光景をも目撃していたのだろうか。


単に「他の話に出てくる絵を使いまわしただけ」という製作側の事情が有力なのかもしれないがw
でも、自覚していないだけでエドが未来を垣間見ていたのだとするとなにかみなぎる。
もしかしたらもっと核心に触れるようなネタバレなシーンもあるだろうかとねっとりと眺めて見たが、流石にそういうのはなかった。



帯状の情報たちがDNAのような螺旋構造になっていくというのもワクワクする演出。
映像の中には書き下ろしもある一方、本編やOPの使いまわしも散見している。
青く大きな丸いものが映っているが、これは地球なんだろうか。


エドにとってはものすごく怖い体験であったろうし、実際には頭に直接情報を叩きこまれたような痛みなどがあったそうだが、無重力状態の中でこういう映像が次々とわいてでてくるってちょっと面白そうだ。
誰かこういうアトラクション開発してくれないかな。持っていかれるのは嫌だが。