波よ聞いてくれ 第16話ネタバレ感想

年度末の足音が聞こえてくると色々バタバタしますよね・・・
ちょっと遅くなってしまいましたがアフタヌーン購入。残念ながら今月号での無限の住人映画の新規情報は無し。しかし今こうやっている間にも日本のどこかで凛役とか天津役とかモブ役のオーディションが行われていたり衣装合わせとかが行われているのかも知れない思うとワクワクしますね。個人的にはあのいつの間にか消えていた天津の腰の飾りが映画で復活して欲しいと思っております。あと本編では叶わなかった「蝙蝠柄の着物着て本気で女装」も実現して頂きたい。
六鬼団は映画には 出 て こ な い で し ょ う け ど も (願)、でも彼らの衣装がプロの手によって作り上げられ、実物として存在するようになったら正直テンション上がります。
そして波聞の2巻は2月23日発売!楽しみやで!

波聞第16話のネタバレ感想スタートです。


・1ヶ月ぶりの波聞第16話「俺は亡びない」。表紙はシリアスな目線を読者に投げかけるミナレさん・・・と猿(動物)と豚(動物)。一瞬何の漫画読んでたのか忘れかけましたが、そういえば今回から噂の加工猿&加工豚が登場するんでしたね。
・ミナレさんの番組が放送される直前(数時間前くらい?)の藻岩山ラジオのスタジオ内。色々な音響用の小道具の説明からスタートです。ビーズ付きの紐がたくさん付いている団扇で雨音が、糸がついた紙コップで風の音が作られたり、「ヒュー」という音全般が出せる専用の笛があったり、どれもこれも先人の知恵が詰まってますね。私が知っているのは行李の中に小豆を入れて波の音を出すとか程度なので勉強になります。
・今回の波聞はこういった小道具だけでなく色々な専門用語が出てくるのでラジオ業界の事をより深く知る事ができる話になっています。
・さて期待の新人・加工猿&加工豚。大阪弁を話す事からも判りますが、元々は大阪のラジオ局に居た人達のようです。昭和40年頃に入社という台詞からすると現在60歳以上か?勝手に30〜40代位の怖畔が来るんだと思ってました。
・ラジオ業界って成人男性同士であっても相手を「ちゃん」付けで呼ぶ世界なんだなあ・・・謎の感動・・・
・大阪のラジオ局を退職した所を麻藤が無理言って嘱託社員として藻岩山ラジオに来たという伝説の音効。小道具の扱いや、道具を使わず口や手だけでありとあらゆる効果音を作り出すその姿はまさに職人です。
・というか姿か完全に猿と豚なんですがそれは。
・いや、加工猿の方はまあ「ちょっと猿顔の痩せたオッサン」なんですけど加工豚の方がどう見ても褚八戒ですよ?横顔とか人類を超越して完全に豚なんですけど大丈夫か加工豚。何に対して大丈夫かと言っているのか自分でもよく判りませんけども(汗)
・こうなったらもう河童的なスタッフも連れてきてはどうでしょう。名前の元ネタは甘寧とか兀突骨あたりで。
・音響効果を外注する予算すら無いから芸人音効を呼んだのかと呆れるミナレさん。しかし麻藤は「それじゃせいぜい8割5分の正解ってトコだ」と言います。8割5分当たってるならほぼ正解なんですが(笑)
・ノートパソコンを操作する麻藤。スピーカーから流れてきたのはなんと光雄のふざけた声ではありませんか。「またデートしよ☆(意訳)」とかむかつく事言ってます。まだでしゃばってくるのか光雄め。
・モーリス(ミナレさんが集めてる藻岩山のゆるキャラ)のトランクスって実在するんですか!?
・麻藤が内緒で光雄の単独インタビューでもしたのかと疑うミナレさんですが、なんとこれは猿&豚が作り上げた電子音声!この電子音声を作り上げるために光雄の声のデータ(先日のデートの録音)が必要だったそうです。
・専門的な事はよく判りませんが、「麻藤が用意した音声データを光雄の声質に変換」なんて事が出来るなんて凄いじゃないですか。こういう技術が有るから麻藤は猿&豚を呼んだんですね!凄いぜ伝説の音効!
・と思ったら単に時間がかかる作業だからムチャクチャ暇なこの二人が選ばれただけだったという・・・いや、それでも凄い腕前ですよ。手や口だけで500機のUFOの編隊を演じ分ける事も出来るし。
・スピーカーから光雄の声が流れてきた時に頬を染めウキウキしながら「また会う約束したんですか?」と聞いて来る南波ちゃんは可愛らしいけどそろそろ光雄に何かを期待しない方が良いと思うの。
・今回放送する「波よ聞いてくれ♯2」のテーマは「埋葬」。麻藤はこの放送でミナレさんを「舌の回る一般女性」から「一人のラジオ・パーソナリティ」に成長させようとしているようですね。いつまでも過去(光雄)に拘って振り回され続けるままではラジオ的にも人間的にも何の成長もありませんからね。今度こそ!ズバッと!光雄に!トドメを!!そしてふっ切れてくれ!!今まで何回も書いてるけど!今度こそ頼むよミナレさん!
・「死んで生まれ変われ ミナレ」という麻藤の言葉と共にドラマ仕立ての生放送が始まります。今回はミナレさんだけでなく麻藤(と光雄の音声)も参加。
・ドラマの内容が台詞だけでなく、書かれたシナリオに沿った漫画仕立てで読者に判りやすく示されております。ドラマ内の設定は「夫(光雄)の殺害&死体遺棄を殺し屋(麻藤)に依頼した妻(ミナレさん)」。雷の音が響く雨の夜、山奥で男が死体を埋める為の穴を掘る・・・という音を小道具で再現する猿&豚そして南波ちゃん。台詞を話すミナレさん達のすぐ後ろで色々な音を作っております。何だか楽しそうですね。
・加工豚によれば生のラジオドラマは40年ぶりだそうです。こういう放送の仕方は今では珍しいんですね。
・あ、皆が作り出した台詞や音を機械で調整するのは甲本です。書いてなかったけど実は最初から居ました(笑)
・ドラマの中でのミナレさんも現実のミナレさんと同じく、50万を光雄に持ち逃げされた事が原因で犯行に及んでおります。いや現実ではまだ及んでないけど。
・夫を殺し山奥に埋める妻という殺伐とした内容に無理矢理なエロスを加えつつ(笑)ストーリーはつつがなく進みます。「殺すと肉体(からだ)が火照るタチなんだ」って台詞は笑う所なのか。ミナレさんも台詞を言いながら何なのこのメンヘラと困惑。しかしこの台詞だけ聞くとこのドラマ内の妻は過去にも殺人の経験があるという事になるのでは。
・死体を埋め終わり、この場を去ろうとする妻と殺し屋。しかし一瞬目を離すと殺し屋の姿が消えている・・・いや、ピクリとも動かない殺し屋の左腕だけが地面から生えている・・・そしてその腕の向こうの地面から出てきたのは、たった今埋めたばかりの夫の笑顔・・・「ああー お腹減ったあ」
・これは怖い(震)サスペンスだと思ったらホラーだよ!夫の首とか指とか不自然な方向を向いてるし!
・勝手に「鋭利な刃物で刺殺」的な方法で殺したのかと思ってたんですけど、出血や刃物の痕が無いという事は「首の骨を折って殺害」的な方法で殺されたという事でしょうか?血が出ると色々な場面で犯行がバレやすいとかかな・・・(物騒)
・怖いぐらいに情景がよく浮かぶラジオ劇(ハシラ文)。ラジオの底力を感じさせる今回の話はもう「これが ラジオの しごとだ!」的な感じで小学生向けの雑誌に掲載されても良いのではないだろうか?
・前回の放送でもそうでしたが、麻藤はわざと現実と同じ設定の演技をミナレさんに要求しているんですよね。
・前回の放送(UFO回)の時も本当は今回と同じ思い(光雄の存在をミナレさんの心から消す事でミナレさんを一人前のラジオ・パーソナリティにするという目的を果たす)でテーマを決めていたのに、当のミナレさんはラジオドラマの中で一旦は光雄を刺したものの最終的にまた情が湧いて、光雄に手を差し伸べるようなオチを付けてしまっている。そんな姿を見た麻藤は「この女はいつまでも過去の男にズルズルと引き摺られるタイプだな」と分析。今回の放送ではより徹底的に、光雄と共にミナレさん自身すらも埋葬するという設定のシナリオを作成し、さらに「ミナレさんが光雄に引き摺られない為には他の男に目を向けさせればいい」という考えの元、自らラジオドラマに参加。妙なタイミングで濃厚なキスシーンも入れてみた(by久連木)。
・という事なのかも知れない?
・ここまでやっていても、別に麻藤自身にはミナレさんに対する恋愛感情は1ミリも無いだろうし、ミナレさんをラジオ・パーソナリティにするのも麻藤自身の目的の為の一段階に過ぎないんだろうなあとは思うのですけども。
・ラジオドラマ内で殺された光雄はゾンビとして復活してしまって亡びてないし、ミナレさんの中から光雄の存在は亡びなかったし、臨場感のある効果音を出す老いた猿&豚や古い小道具だって亡びない。そんなお話。
・光雄はそろそろ亡びような?(なんかもう一周回って悟ったような気持ちで)