感想 鈴木央 『金剛番長 4』

金剛番長 4 (少年サンデーコミックス)

金剛番長 4 (少年サンデーコミックス)

 大体の内容。「番長軍団対番長軍団!」。この漫画はやることがモアベタだから、非常に“大体の内容”で言い表せ易くて手抜きしやすもとい助かる。
 今回は団体戦で番長対決がメインなわけですが、仲間番長達の試し切り→対戦カード決定の流れの美しさも忘れてはいけません。全員2ページが配分されての試し切りですが、こいつら普通に強かったんだな、というのと、どういうキャラ立ちだったか、それに何故金剛番長を助けるかまでをきっちり入れ込んだ名シーンになっております。鈴木先生そつが無さ過ぎる。現代版の漫画の教科書を作成するなら、これを抜きにしては駄目だろうレベルのそつの無さです。有体に言えば漫画レベルが高すぎる。
 対決の方も緩急のある構成です。卑怯番長の戦い方ならそれは当然あっさりケリがつくし、剛力番長や居合番長ならその特性を生かした形になるし、念仏番長は、念仏番長は、念仏番長はまあそういうキャラだよね。
 この巻のベストバウトは居合番長VS道化番長。居合番長の株が乱高下して、しかし最後はストップ高で終わる流れはお見事。決意度の高さがベタな流れでも綺麗に見せてくれる、という典型であったと思います。
 さておき、帯は相変わらず飛んでます。三周か、それは確かにそんな具合のモアベタだよなあ。ですが、今回はそれ以上に「筋肉と美形のチャンコ鍋!!」が永久保存版レベルの名句です。相変わらず意味が分からんことを力強く語るなあ。半端ねえな、ベイブリッジ・スタジオの人達は。