0152毎日を意識的に過ごそう。

0152毎日を意識的に過ごそう。


はじめに〜欲の支配から解放されると、心は冷静になります。


欲の支配から解放されると、心は冷静になります。
心が冷静になると、例えば「今まで何と無駄なものばっかり買っていたんだろう」と気づくことができます。
「部屋の中に、何と無駄なものがあるのだろう。
それらのほとんどは、買う必要のなかったものだ。」
そう気づけるのは、心が欲から解放され、冷静になってからのことです。
お金が半端にあると、しかしこの生活から分離できにくい。
いっそ全財産を失って、金欲や物欲と「初めて真剣に対峙」した方が、分離しやすいのです。


1.「お金の使い方」は、お金がある時には分かりにくいものです。


「お金の使い方」。
これは、お金がある時には分かりにくいものです。
無駄なもの、無駄だと分かっているものでも、お金があれば買ってしまいます。
「買える自由」があるからこそ、「これは本当に、本当に、本当に、必要なものか?」と真剣に考えることなく買ってしまえるのです。
お金の使い方は、お金が「全くない」時の方が、よく分かります。


2.「成功するせっかち」とは、人を指して言うときの「せっかち」とは異なるのです。


「せっかちが成功する」と言われています。
要するに、「思いついたら即行動、アイデアを即実行する人が成功する」ということです。
「せっかち」とはそういう意味で使われているのであり、人を指して言うときの「せっかち」とは異なるのです。
一般的な使われ方の「せっかち」は、危なげな人を指して使われます。
せっかちな人は、ちょっとしたミスをよくおかしますし、忘れ物も多いものです。


3.内部エネルギーを決断と行動に使う。


「機動力のある人」という意味での「せっかちな人」。
その人が、「エネルギーを貯める」。
これによって、成功するのです。
いえ正しくは、「貯めたエネルギーを使うことで」成功するのです。
内部エネルギーを決断と行動に使った人です。


4.慎重にやるかどうかではなく、内圧の高さが要点。


「機動力のある人」という意味での「せっかちな人」。
その人が、力を「貯める」からこそ、人一倍の内圧が生まれる。
(内圧:内部エネルギーの充満によって生じる、外に出ようとする圧力)
それが発揮される時、とてつもない瞬発力となるのです。
「せっかち=慎重ではない」ということではないのです。
慎重にやるかどうかではなく、内圧の高さが要点なのです。


5.「構わないで欲しい。匿名的な扱いでいいよ」という人が、少なくないから。


誰に対しても斜に構えず正面から正対する人が、人付き合い上手とは言えません。
時に斜に構えて「受け流す」ことも必要だからです。
というのも、社会では「正対することを嫌う人」が、少なくないからです。
「構わないで欲しい。匿名的な扱いでいいよ」という人が、少なくないからです。


6.人にはっきりものを言えない人も、少なくない。


人にはっきりものを言えない人も、少なくありません。
私もどちらかというと、その一人です。
スーパーで、中年女性客が、じっくり商品を選んでいる。
買い物カートが通路の中央に停めてあって、通行の妨げになっている。
そこを通りたい時、カートをどかしたり、「すいません、これどかして下さい」と、言えない。
それで、回り道をする。


7.何も言わない人は、「怒りをためる人」と、「この現実を考察する人」に分かれる。


並んでいることろに、割り込んでこられたら、誰だってムッとするでしょう。
しかし、その「ムッとしたこと」を表に出す人は、多くありません。
ここで、「ちょっと、割り込まないでよ!」と言う人と、何も言わない人に分かれます。
そして、何も言わない人は、「怒りをためる人」と、「この現実を考察する人」に分かれます。
この現実を考察する人は、内向的な人です。


8.そこで怒るのではなく、考える。


レジに並んでいるところに、割り込まれる。
割り込まれると、ムッとする。
しかし、そこで怒るのではなく、考える。
「なぜ、ムッとしたんだろう」と。


9.自分は「勝手な先入観や妄想」で勝手に怒っているだけだ。


ムッとしたのは何故か?
割り込むことが、ルール違反だから?
しかし、「割り込んではいけません」なんてルールは、どこにも書かれていない。
割り込むことは、一般的マナー違反だから?
だが、では一般的マナーとは何だ?
誰が決めたのか?
いや、そこにきちんとした線引きや形はあるのか?
もしもそうでないとするならば、自分は「勝手な先入観や妄想」で勝手に怒っているだけだ。
いや待て。
自分は、割り込まれて怒るほど、この商品を買いたいのか?
この商品を、割り込んだ客よりも1秒でも先に買わなければならないのか?


10.頭の中の状態一つで、反応がずいぶん違うもの。


やりたいことがあって、それについて一生懸命考えているような人。
そんな人は、レジに並んでいる時割り込まれても、気づかない。
あるいは一瞬ムッとしても、そんなことはどうでもいいのですぐに忘れてしまうでしょう。
また、買い物を楽しんだり、レジに並んでいるときも楽しい気持ちでいる人は、割り込まれても、なんとその割り込んだ客に気遣いを見せたりするのです。
人って、頭の中の状態一つで、これだけ反応が違うものなのですね。


11.プライベートという不可侵領域を、会社に侵されたような気がして、会社にムカつく。


どうして、プライベートの時間に、ブルーにならないといけないのか?
それは今日、会社の人事考課で、低い評価をもらったから。
もしくは、上司に、自分たちの仕事ぶりについて、批判を受けたから。
これについて、ムカつくあるいはブルーになる。
そして、プライベートの時間にもブルーになる。
すると、プライベートの時間にブルーになっている自分に、ムカつく、ブルーになる。
プライベートという不可侵領域を、会社に侵されたような気がして、会社にムカつくのです。


12.「考課不能の人」を目指しましょう。


人事考課や上司のお叱りに文句を言っても、はじまりません。
それらはルールであり、彼らとてルールに従ってそうしているに過ぎないのです。
人事考課や上司にどうこう言うぐらいならば、ルールを変えるように働きかけましょう。
もしくは、「考課不能の人」を目指しましょう。


13.「お客様の心理」を読んで、自分で手書きの張り紙をする店員さん。


考課不能の人とは、「現在の組織の人事考課基準では測れない人」です。
例えば、月曜日。
コンビニの新聞コーナーに行くと、スポーツ新聞しかない。
配達が遅れているのかな?
そうか、今日は休刊日か。
休刊日なら、「本日休刊です」って書いた張り紙をしておいて欲しいよなあ。
という、「お客様の心理」を読んで、自分で「本日○○新聞は休刊です」と手書きの張り紙をする店員さんです。
これが「独自の行為」であることは、ほとんどのコンビニがそんな張り紙をしていないことから明らかです。

また、POPを自前で作る、店員さん。
コンビニチェーン店のPOPは、基本的に本部制作のものあるいはメーカー提供ものが送られてきます。
それにたよらないで、自前で面白いPOPを描く店員さんがいるのです。
しかも、ものすごく上手。
ユーキャンの通信講座「POPライター」でも受講されたのかというぐらいでした。
このような能力は、考課対象にはなっていないでしょう。
チェーンストアのスタンダーディゼーションに反するものだからです。
(スタンダーディゼーション:どの店に行っても同じ商品、同じ品質、同じサービスが受けられるという、店舗運営の均一化統一化のこと)
しかし、このような能力は、評価に値する素晴らしいものです。


14.「学がない」ことは、バカにする要素にはまったくならない。


「学がない(学歴が低いこと)」ことは、バカにする要素にはまったくなりません。
むしろ学がない方が、できることがあるのです。
学があるとできなくなることだって、実は多いのです。
極端に言えば。
学がある人は、目的を達成するために、計画、分析、シミュレーションをしますが、それはどこまで行っても想像であり、現実に起こることの不具合回避率のUPにつながるとは限らないのです。
と分かっていても、学のある人はまず分析をします。
学がない人は、いきなり実地に入ります。
理屈が後回しなのです。


15.時給800円のパートタイマーから年商15億円の事業を成功させた、成功者。


小野恵子氏は、時給800円のパートタイマーから年商15億円の事業を成功させた、成功者です。
「ひらめき」一つでビジネスをスタートされたそうです。
しかし、スタート時は困難の連続だったそうです。
実績もなく年も若い日本人を、アメリカの厳しいビジネスは、なかなか受け入れてくれませんでした。


16.その勇敢さ、真剣さ、心意気が買われたのだ。


彼女の申し出にOKを出した会社は、なぜ、何がきっかけで態度を180度変えたのか?
それは、彼女が「社長が冗談半分で言った怖いことを、実際にやってのけた」からです。
真夜中に、たった一人でサウスブロンクス(凶悪犯罪者がタムロしている、犯罪率の高い危険な地帯)に乗り込んできた。
その勇敢さ、真剣さ、心意気が買われたのです。


17.「ひらめき」「勇気」「大胆」→「成功」。


日本で売られている毛皮が、アメリカのニューヨークでは半値以下で売られている!
その事実を知った彼女は、「アメリカでその毛皮を借りて、日本で売る」というビジネスを立ち上げました。
ある会社に心意気を買われ、毛皮を借りることができた彼女。
日本に戻り、日本の高級ホテルで3日間セールを行い、3日間で2500万円売り上げるという快挙を成し遂げたのです。


18.小野恵子氏の成功は続く。


年商10億円になってからも「ひらめき」「勇気」「大胆」という、成功スタイルは続いていきます。
TVで下着のショーを観て、「下着が売れる!」とひらめき、下着販売事業も始める。
これも成功しています。
年商15億円にのし上がったころ、彼女の評判を聞いて「ベニバナ」のロッキー青木氏が、ビジネスパートナーを求めてこられたそうです。
ロッキー青木氏は、世界中に「鉄板焼き「紅花」」を展開し、年商280億円の成功者でした。
お二人は結婚され、サクセスストーリーはその後も続いていくのです。


19.しかし実績を補って有り余るのは、勇敢さ、心意気である。


この小野恵子氏の話から学べることはたくさんあります。
まず、「ビジネスの出発点は、自分の中のひらめきである」という点。
次に、「人を動かすのは、実績である」という点。
そして、「しかし実績を補って有り余るのは、勇敢さ、心意気である」という点です。
さらに、「成功すれば、過去の失敗や汚点は、もう笑われることはなくなる。むしろ財産になる」という点です。


20.「失敗は、成功後、魅力に変換される」。


失敗談は、人を惹きつけます。
失敗をたくさんした方が、成功した後、その人の人間的魅力を上げることになるのです。
「失敗経験は、成功後、魅力に変換される」。
成功者に勇気づけられますね。
失敗なんてたいしたことではないのです。


21.サトウハチロウ氏は、とてもひょうきんな方だった。


「小さい秋 みつけた」という歌の作者、サトウハチロウ氏は、とてもひょうきんな方だったそうです。
例えばこんな話があります。
当時はまだ水洗トイレがなく、「ポットン式」だったのですが、サトウ家は居間のとなりにトイレがありました。
それで、居間にいると、トイレの様々な音が全部聞こえてくるのです。
「ポットーーーン」
「ピシャー」
「ブリブリ」
「ビチビチ」
(汚いので以下省略)


22.サトウ家では、年がら年中、ラッパの音が鳴り響いていた。


ハチロウ氏は、来客のためにもこれは何とかしなければと思い、対策を施しました。
それが「トイレにラッパを置いておく」です。
トイレの音消し用ですね。
それで、サトウ家では、年がら年中、ラッパの音が鳴り響いていたそうです。


23.夏に創作活動をしている時は、「全裸」だった。


サトウハチロウ氏のひょうきんぶりは、そんなものでは終わりません。
同氏は、夏に創作活動をしている時は、「全裸」だったそうです。
それで、編集者や女中さんがみんなして、嫌がっていたそうです。
作家、創作家、クリエイターというものは、たいていどこか変態なのですね。
あなたがもし、周りの人によく「変態」と言われるのであれば、それはクリエイターの素質がある証拠かもしれません。
ヘンタイ万歳。


24.元アイドルの世界チャンピオン。


山田よう子氏は、27歳で「45㎏級世界腕相撲」のチャンピオンになられた方です。
元アイドルです。
山田氏は、世界チャンピオンになった自分を振り返って、こう言われていました。
「父が空手の選手で、いつも言っていた。
「人間、自信の持てるものを一つ持たんと、いかん」
 その言葉を追いかけた。その結果」と。
壁を突き破る強い思いは、いつだってとてもシンプルなのです。


25.欲を捨てるのではなく、今の欲が霞むぐらいの大きな欲に目覚めること。


欲を捨てるのではなく、今の欲が霞むぐらいの大きな欲に目覚めることです。
例えば、会社に認めてもらおうとして、アピールプレイに走る。
それで、嫌な目で見られたり、努力が功を奏せず落胆するかもしれません。
こんな時、アピールしたい、評価されたいという欲を捨てようかと考える。
そこで、捨てるのではなく「もっと巨大化させる」のです。
「会社に評価される?そんなちっぽけなもんはどうでもいい、世界が相手だ」と。
「世界中の人にアピールして、世界大会で優勝してやろう」と。
巨大な欲が、自分の起爆剤となります。


おわりに〜大欲を持って、毎日を過ごそう。


大欲があるからこそ、謙虚になれるのです。
まじめにやれるのです。
コツコツ努力する粘りが出てくるのです。
そして、成果を出しても、慢心しないでいられるのです。
大欲があるからこそ、成果を妬む人を攻撃したり、優越感をふりまいたりすることがないのです。

ウサギは、ゴールではなくカメばかりを見ていたために、カメに負けたのです。
カメはウサギなど見ないで、ひたすらゴールのみを見ていたのです。
だから。
他人のことを見て、どうこう言ってるヒマなどありません。
自分のゴールを見て、今日の一完歩、一完歩、これを意識的に見つめることです。


0152毎日を意識的に過ごそう。(完)