ハテヘイ6の日記

ハテヘイは日常の出来事を聖書と関連付けて、それを伝えたいと願っています。

防潮堤の強化で確かに砂浜が消えている

 「あなたは境を定め、水がそれを越えないようにされました。水が再び地をおおうことのないようにされました」(詩104:9)
 神は「地のすべての境を定め」ておられる。そのようにして自然の調和を計られた。
 しかし人間がひどい罪を犯したので、ごく少数の人々や家畜を除き、大洪水で地上の全てを絶滅させられた。
 少数の人とはノア、セム、ハム、ヤペテとその妻たちである。
 けれども人間は度し難く罪深いので、何でも自分たちでやって自然を制御しようとする。神が決められた境を移そうとする。
 福島県浜通りを襲った大津波の為、防御策として延長400キロにも及ぶ防潮堤の工事が、今なお進められている。これによって浜が全く見えなくなった。浜通りという通称はもはや過去のものである。

 この防潮堤は「高潮や津波などによって海水が陸上に浸入するのを防止するために,陸岸に築造される海岸構造物」という定義がなされており、勿来地区では陸側の法面について見ると、写真の左コンクリの道から海を見渡せる。その道から陸地までが緩やかになっているので、少し注意が必要だが、立って慎重に上り下り出来る。

 問題は勾配の急な海側の法面だが、その下に消波ブロックが少なくも6列くらい並ぶ。写真のブロックは4角形をしたテトラポットで、登録商標となっており、うかつに使えない。
 この消波ブロックが問題である。今年6月頃はその海側に砂浜があって、台風でも近づかなければ、そこを犬を連れて散歩したり、蟹捕りをしたり出来た。
 ところがこの夏は大型台風の連続で、波6,7メートルとか予測され、去った後の海は無残な姿を曝す事になった。侵食が一気に進んでしまったのである。この消波ブロックはそれに対して、はなはだ弱く、そこで砂が抉られ深くなってしまった。そして露出していた砂浜は完全に水没した。

 左写真で手前のテトラ付近が深くなっており、砂の下の岩礁までが露出している。数メートル先が砂浜だったところで、そのほうが浅い。だから夏にそこから沖に向って泳ぐ事は可能だが(ちなみに遊泳禁止区域となっている)、そこまで接近出来ないのである。防潮堤の階段を降りると、もう岩礁があちこちに出ていて、波は結構高く寄せて来るから、均衡を崩して倒れ大怪我をする事になる。
 砂浜が水没すれば、後は波の力で徐々に深くなるだろう。勿来地区で唯一砂浜が残っている海水浴場も、狭まる一方で、やがては消えるのではないか。
 沖には試験操業の船が見られるが、防潮堤の道まで上り、沖を見ても何だか淋しい。神が決められた境を人間が崩した。浜通り全体を見ても、砂浜で戯れる事は、そのうち全く出来なくなるだろう。