バジリスク #09 哀絶霖雨

９回目にしてようやく伊賀甲賀の殺し合いが弦之介・朧双方に明らかとなった。もう既に甲賀側は半数を失っているわけですが。これがいかに挽回していくのか。弦之介の瞳術も手の内が見えました。天膳の親切な解説までついてわかりやすい。殺し合いの仇同士が挑発し合う舌戦から、間に割って入る朧をはさんだ弦之介と小四郎の対決まで、緊張感を切らせずに盛り上げた絶妙の回でした。
あわや弦之介と朧の瞳術対決になるかと思いきや、閉じた瞳をゆっくり開く弦之介に対して目を伏せる朧。最近ではここで男が別れも言わずに去っていく展開は珍しい。昔はけっこうフツーにあったんですが。一方、情に流されて味方の足を引っ張ってばかりの朧はシリアスな本編から浮きかねない萌えキャラが逆にピタリとはまっている。そもそも50年前に書かれた原作の朧が萌えキャラなんだから当然なんだけど、改めてびっくり。
萌えアニメに残酷描写を持ち込んでもエルフェンリートとかただ悪趣味になるばかりだったが、ワイルドな忍法アクションに萌えキャラを持ち込んだのは大正解。

バジリスクが萌えアニメか、の議論は受けて立ちますよ？

http://d.hatena.ne.jp/kkobayashi/20050609/p1
と、あったのでTB。定義の話にしちゃうとつまらないので難しいのですが、殺し合いこそ祝着という非情な世界が萌えキャラに譲歩していない、むしろ朧が「頭領の娘」と「破邪の瞳」の二つを武器に戦っている。この戦いは物語の一つの軸でもあるんですが、弦之介も頼れない孤独な戦いになるわけです。萌えキャラが「萌え」とは異質な世界を相手に戦う物語は萌えアニメとは言いづらいのではないかと思いました。

追記

早速の応答ありがとうございます。>kkobayashi
エロとか色気とか、萌え記号を使わないと伝えられなくなってるんですよねえ。萌えないエロなんて、ただのグロだろみたいな。そう考えればたしかにバジリスクも萌えアニメですね。
最近のネギまは感想も書かずにスルー状態で、寝耳に水の急展開もなにがなにやら。*1バジリスクの面白さには全く異論がないわけですが、なんせ「愛する者よ死に候へ」ですから。もっとゆるゆる〜な萌えアニメも見たいなあと。なんでみんな鬱展開目指しちゃうかな。

*1:でもハピマテは買いましたよ？

スピードグラファー #10 水天宮来る

いつもながら直截的なタイトル。
水天宮の能力は流した血が自在に操られて武器になるという、バジリスクは朱絹みたいな。結局雑賀と水天宮の決着はつかなかったけれど、水天宮も詰めが甘いよな。なんか心の傷が弱みになってそうだし。ようよう逃げ出した雑賀は銀座につかまってある意味水天宮より始末悪そうな。
鼻の人が髪なびかせて車にのってるのをはじめとして、水天宮のタバコを使った細かい演技とか、装飾的なタバコの煙とか、けっこう細かい芝居が凝っていた。

ふしぎ星の☆ふたご姫 #11 マジ修行☆もっとすてきにプリンセス

失敗を素直に反省したふたご姫は特訓で先生を次々と病院おくりに。テーブルマナーのレッスンでまさかテーブルにダイブするとは思わんだろが。
先週のなにが悪かったのかという具体的な反省もなく、またレッスンを逃げ出したわけだが、なんとなくどさくさに紛れたような。っていうか病人の寝床剥いでいいのかよ。プリンセスグレースのひいき目というかえらくいい方に解した評で一気にレベルも戻ってしまいました。

英國戀物語エマ #11 過去

エマさんの過去話。両親亡くして引き取られた先でいじめられて、人さらいにかどわかされて、連れてかれたロンドンでからくも逃げ出して、と過酷な体験を生き抜いてきたようです。ウィリアムが話を聞けば、立った今すげなくした花売りの少女がエマの過去に重なる。エマの帰るのを待たずに家を出るウィリアムは、エマの世界で生きるんだと父親に勢いで宣言したことの重みを今さらのように噛み締めているのでしょうか。それでも、フタコイの恋太郎のヘタレッぷりからすれば流石ジェントリというかえらくしっかりして見えてしまう。
メイドたちの噂話が広がって、エレノアの耳にまで届くところとか、エマがロンドンを歩きながらいろいろ思い出すところとか、ていねいな演出が効果的でした。
来週の予告が、なんかこれまでのカットの使い回しっぽい絵ばっかりだったんですが。

交響詩篇エウレカセブン #09 ペーパームーン・シャイン

ホランドが捜してるノルブが何者かは不明。ティプトリーがくれた光る水も謎。そもそもポダラクのデスシエロが蹂躙された理由も不明。まだまだわからないことばかりです。普陀落といえば観音さまの住んでるお山だけど、関係あるんかなあ。
ゲッコーステイトの前身はは軍の任務としてデルシエロを制圧した特殊部隊だった。ホランドにとっては今だ決着のつけられていない過去の傷で、何も知らないレントンの鈍感さにはただ殴りつけるだけだった。ホランドがなにを考えてるのかはよくわからないけれど、成熟した大人でヒーローという描き方は敢えて避けてるんだろうな。
そのかわりか、エウレカがよく喋った。対抗してレントンも決意表明。ちょっとなんかキャラ変わってないか？

おねがいマイメロディ #11 お料理上手になれたらイイナ！

週末のアニメラッシュ最後を飾るのは命知らずなギャグアニメ。
予告の吊るされマイメロから期待はしてたけれど、期待を上回るトバシっぷり。脚本は山田隆司？
開巻いきなり柊先輩のハダカにバカップルのいちゃつきと連発。なんかイタイキャラよく出すよね。
マイメロも洗剤書けられて洗濯されるは父さんに身体洗いのスポンジにされたり。そのたび夢に逃げるマイメロのリアクションの繰り返しギャグもグー。クロミがうらみノート取り出すとバクはいきなり寝るし、クマはクマーとか言うし。全カットにギャグてんこ盛り状態。父さんの連発オヤジギャグにも「長い一日になりそうだ」とかフォロー入れて活かしてるし。
後半はクロミの魔法ででた料理魔人大暴れ。どんな理解を超えた状況でも二人の世界に入れるバカップルと、常にマイペースで自分を見失わないマイメロはものすごくいい勝負だと思った。
マイメロの調子っぱずれなドレミの歌もなにげにすごいよな。かりにも名前がマイメロディであれはないだろ？