についてイングランド銀行のアンドリュー・ホールデン(Andrew Haldane)金融安定化担当理事*1が講演した(Mostly Economics経由)。
ホールデンによれば、金融においてそのような軍拡競争が発生する要因は3つあるという。
- 情報の非対称性
- どれだけリスクが取られているかを評価するのは情報の非対称性により難しいため、投資家らはランキングといった間接的な尺度に頼ることになる。
- 満期変換
- 勝者総取り
- 金融サービスの中には業界トップの独占市場に陥りやすいものがある。
こうした金融の軍拡競争は別に目新しい話ではないが、その今日的な例としてホールデンは以下の3つを挙げている。
- レバレッジによる株式リターンの引き上げ競争と、エクイティオプションを通じてそれに付随して発生した報酬引き上げ競争
- これが金融危機の一因となった
- 高頻度取引によるスピード競争
- これがフラッシュ・クラッシュを招いた
- 金融危機後の安全性への競争
- 銀行取り付けの際の流動性への競争が安全性への競争に置き換わった形になっている
ホールデンによれば、この問題から得られる教訓は3つあるという。