抗癌剤による口内炎と亜鉛

昨日は晩酌もしないのにバタンキューでした。体力の低下を感じざるを得ませんね。春の農作業が超繁忙期に入ったらどうなるだろうと考えてしまいます(あと1週間もすれば突入です)。


さて確か金沢大学のチームの報告です。抗癌剤の副作用は、吐気・嘔吐・下痢・脱毛・倦怠感・・・などがよく知られていますが、口内炎も食欲低下に結びつく無視できない副作用です。


亜鉛の不足が、皮膚病や粘膜疾患の治癒を遅らせることがわかっています。亜鉛は体内で多くの代謝活動に関係していて亜鉛不足はこの代謝に悪影響を及ぼすのです。そこで亜鉛含有の潰瘍治療薬でうがいした後飲んだら、抗癌剤の副作用の口内炎がどうなるかと考えたのでしょう。


亜鉛含有の潰瘍治療薬を使ったグループと使わないグループで効果の差を見たところ、使ったグループのほうで口内炎の発生が低く抑えられたと報告されました。


私も亜鉛含有の潰瘍治療薬を口内炎に使うことが時々あります。うがいまではさせなかったのですが、効いている感じはします。ただ亜鉛の効果なのか潰瘍治療薬としての効果なのかはまだハッキリしません。亜鉛を含まない潰瘍治療薬で効くかどうか調べればいいのですけど・・・。


口内炎だけなら亜鉛含有の潰瘍治療薬によるうがいだけでも効果があるかもしれません(推測です)が、抗癌剤は胃腸の粘膜も障害してますから、飲んだほうがよいでしょうね。


今私はアミノ酸の1種グルタミンにも注目しています。人の身体は勉強すればするほど神秘的でわからなくなります。口内炎一つとっても、難治性の口内炎治療で悩んでいる人もいるのですから。

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