耳鳴りと噛み合せの関係

今回の新型インフルエンザ騒動でわかったことがあります。国内で新型インフルエンザ患者が発生してからマスクなどの備蓄物資を買い求めようとしても遅いこと。検疫体制は抜け穴が多く、時間稼ぎ程度にしかならないこと。発熱外来等の診療体制が本格的な流行時には絵に描いた餅でしかないこと。これらのことを考慮していないと強毒型の新型インフルエンザ発生では日本だけ死亡率が突出するかもしれないと私は危惧しています。


さて、とあるご縁から知り合いになった歯科医の先生から模型を用いての丁寧なレクチャーを受けました。私達薬剤師の教育には解剖学はありませんので、解剖的な知識がないのです。模型を用いるととてもわかりやすいですね。


顎関節と聴覚器官は解剖上とても接近しているのです。ですから噛み合わせが狂うと顎関節に無理な力が加わり、その結果聴覚や平衡感覚に影響が生じることがあるのです。実際に噛み合わせを矯正することで耳鼻科で治療を受けても治らなかった耳鳴りが解消することもあるとの話を聞くと納得します。


私もその観点で耳鳴りの相談を受けなくてはいけないと再認識しました。眼瞼下垂が肩こりの原因になっていたり、顔面は多くの専門分野が関係します。解剖学的な視点で頭部の疾患を眺めてみると新たな可能性が見つかるように思います。この時、漢方をやっていると対応しやすいと感じています。


しかし、耳鳴りの相談は難しいなというのが正直な気持ちです。耳鳴りを訴える人は神経質な傾向が強く、症状を実際以上に苦痛に感じる方が多いのです。性格とも関係するのかもしれませんが、漢方薬などを使用しながら神経症に効果的な心理療法森田療法を教えてあげます。


まだ上手く教えられないので本やインターネットで学習するようにアドバイスしています。簡単に言えば気にしないように考え方を改めることが、効果を高めることにもつながります。まだまだ私の技術は未熟なので、学会や専門書を通して身につけていくしかありません。


病気や症状を心理的・社会的な背景を考慮しながら相談を受けることはストレス社会においては当然のことですが、歯科の立場からも眺めてみる必要性を忘れないようにしようと考えています。K先生、ありがとうございました。

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