【柳生一族、そして宗矩】その1:特異なる宗矩、そして柳生


 まー今までも散々書いてることではありますが、
当方、柳生が、より厳密に言えば宗矩が大層気に入っております。


 発端こそ荒山作品でありますが、気が付けば、
宗矩が主要キャラとして描かれている小説にはあれこれ手をつけ、


  「十兵衛も兵庫助も花拳繍腿。宗矩こそ柳生の真髄よ!」


 とか言い出す有様に。
一体、あのスットコ暗黒野郎の何がそんなに気に入ってるのか、と問われれば、
それは、


 「柳生但馬守宗矩という人物は、
  剣士としても、柳生一族としても、極めて特異な人物であった」


 という点にあるのではなかろうかと。
人間、好悪はともあれ、特異なものには目を引かれるものですから。


 そしてそれは、柳生一族そのものについても同じことが言えます。
実際、柳生一族というのは、剣術史(というか剣豪史)において、
かなり特異な一族なのではなかろうかと思うのですよ。
当方の柳生一族への、そして宗矩に対する強い関心は、
そこにあるのではなかろうかと。


 しかし、あらためて考えてみると、
柳生一族、及び、柳生但馬守宗矩という人物がどう特異なのか、
若干不明瞭で、簡潔に説明しづらいところがあります。


 例えば、宗矩は江戸時代初期の著名な剣士の一人であり、
また、柳生一族も、その流派名ごと広く知られているわけですが、
それ以上に著名な剣士や剣士集団は存在しているわけですよ。
例えばそれは、武蔵と小次郎であったり、新撰組であったりするわけですが、
それらと比べて、宗矩や柳生一族は、何がどう特異なのか、
いまひとつハッキリしてないところがあるのではないかと。


 無論、伝奇ネタありありであれば、
それこそ裏柳生を筆頭に、いくらでも特異というか、
珍無類極まりないネタ(具体的に言えば朝鮮柳生とか)があるわけですが、
それは史実の柳生一族が特異であることの説明にはならんわけですよ。


 てなわけで、この際、史実の柳生一族、そして宗矩について、
自分なりに得た知識をまとめてみようか、と思ったので、
その整理も兼ねて、一通り書いてみる所存でアリマス。


 大まかなポイントとしては、


 ・柳生一族と柳生新陰流について
 ・柳生一族に関連する主な人物について
 ・柳生但馬守宗矩という人物について


 てなところかなー、と。


 つまり、これらについて書いていくことで、
史実における柳生一族、及び宗矩が、どういう存在であり、
どう特異であるのかを説明できるものになればいいなあと。


 あと、一応、史実ベースで書く所存なので、
朝鮮柳生とかシベリア柳生とかはスルーするですよ?
つか、伝奇アリで書くと、荒山力(あらやま・ちから)や
イシカワ力(イシカワ・ちから)が速攻で侵蝕開始であり、
朝鮮が妖術で捏造のゲッター線が進化で虚無なので、話が変わっちゃいますし喃。
忍の柳生王朝の神聖皇帝宗矩とか書くのは流石にアレですし。
まあ、史実かどうか微妙な話、という程度のものについては、
留保をつけて書くかもしれませんが。


 あと、おかしな個所とかあったらツッコミ頂ければ幸いです。
それでは、長くなるかもしれませんが、お付き合い頂ければ重畳ー。