法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

『ドラえもん』のび左エ門の秘宝

ほぼ前半まで原作通り。短編を中編に変え、さらにジャイアンしずかスネ夫の出番を作るため、中盤から独自の展開に変わっていく。


中盤から宝の正体を明かし、読者だけが真相を知り、のび太たちの思い違いを笑う原作。中盤における宝の争奪戦で第三者を持ってきて、スケールアップしたすれ違いを笑うアニメ。
それぞれギャグの構造が全く違うが、前半のギャグをスケールアップして反復するアニメ版も意外と楽しんで見ることができた。山賊が登場する独自展開やオリジナルキャラクターが、どこか原恵一監督の『映画ドラミちゃん アララ少年山賊団』*1を思い起こさせたためかもしれない。
あと、元日から数日をへて放映することを想定したツッコミ台詞があるという、季節感の細かさが妙に笑えた。普通、数日くらいのずれは気にしないものなのに。

*1:原作者が健在時に作られた中編映画。娯楽性の高い少年成長物語であり、傑作。