Magic the Gathering 復帰へのヒント
周囲でマジック辞めてしまった人のやめた理由は、
- カードを買うのについていけなくなった
- 転勤などで周囲に対戦相手がいなくなった
- 仕事が忙しくてプレイ時間をまとまってとれなくなった
の三つのうちのどれか、ということが多かった。Magic Online だと遊び方ににもよるけど、上の2番目と3番目は結構解決できるところがあって、復帰したいんだけど対戦相手が・・・とか、カードがない・・とかいう人でも何とかなるかもしれない。というわけで、個人的な Magic Online でそこそこ遊べるまでに復帰するまでの道のりを書いておく。誰かの役に立つことがあったらいいな。
ちなみに、Magic Online で復帰する場合には、
- 無料で遊べる範囲は狭い
- 日本語に対応してない(英語版しかない)
という二つの制約があるので、このあたりを乗り越えられることは前提になる。どのくらい高いハードルなのかはこのへんに書いてみた。 なお、MWS という選択肢もあるけど、浦島状態だといきなり MWS は結構辛いところがあるので、ここでは取り上げないことにする。
以下、復帰するにあたって知っておいたら便利なことをつらつら書いてみる。
ルールの変更点
4th くらいのときから大きく変更されてるルールは以下の通り。
- フェイクアンティをめくらなくなった。もちろんリアルアンティもない。これは 5th くらいでもすでになかったかも。
- 手札の如何にかかわらず、マリガンをしてもよくなった。マリガンは何度もできるけど、するたびに手札は減る。
- マナバーンがなくなった。フェーズの終了時にマナが余ってもただ消えるだけ。
- インタラプト呪文がなくなった。カウンター系の呪文もインスタント呪文になってる。マナソースというタイプの呪文もインスタント呪文になってる。詳しくはスタックを参照のこと。
- ダメージが瞬時に解決されるようになった。戦闘でクリーチャがダメージを与え合った後に手札に戻す、みたいなことができなくなってる。再生の能力も、ダメージ解決の前に使わないといけない。
- 戦闘時のダメージの割り振りのルールが結構変わってる。詳しくは MTG Wiki のダメージ割り振り順を参照のこと。
- プレインズウォーカーという種類のカードが追加された。
- ルールじゃないけど、神話レア(Mythic rare)というレアリティのカードが導入された。ブースター内の神話レア:レア:アンコモン:コモンの比率は1:8:24:72。
その他、細かいところで、知ってた方がよさそうな変更点は以下の通り。
- アーティファクトをタップさせると機能オフ、というルールがなくなった。なくなったというよりは、カードに「アンタップ状態なら〜する」みたいに書かれるようになった。
- 再生という能力は、破壊されるときでなくても使えるようになった。つまりは、コストが払えるならいつでも何度でも使える。
- クリーチャや土地につけるエンチャントは「エンチャント・オーラ(クリーチャ)」というように書かれるようになってる。
- 「装備」という、エンチャントのようにクリーチャにつけるタイプのアーティファクトが追加されてる。
- マナコストの表示が(赤/緑)のようになってるカードがある。(赤)(緑)と書いてあるのとは違って、間にスラッシュが入ってる。これは、コストを赤か緑のどちらのマナで払ってもいいということ。
単語(キーワード)の変更
変更されたキーワードがいくつかと、大量の追加キーワードがある。とりあえずよく目にするものだけ挙げておく。
- 埋葬 (bury): 破壊する、それは再生できない、と言い換えられた。例えば《神の怒り/Wrath of God》なら Destroy all creatures. They can't be regenerated. (すべてのクリーチャを破壊する。それらは再生できない)と書かかれている。5th くらいですでに変更されてたかも。
- 場 (in Play): 戦場 (battle field) という単語に変わった。「場に出す/場に出ている」→「戦場に出す/戦場に出ている」となった。日本語だと些細な変更。
- ゲームから取り除く(remove from the game): 追放する (exile) という表現に変わった。追放されたカードは「ゲーム外」に置かれるのではなく、「追放領域」というところに置かれるようになった。
- 呪文をプレイする(play a spell): 呪文を唱える (cast a spell) に変わった。意味は同じ。
- 死亡(die): クリーチャーが戦場から墓地に置かれること。「死亡したとき〜する」というように使われる。埋葬のように「死亡させる」という使われかたはしない。
クリーチャやカードの能力はかなりキーワードが追加されてる。4th の頃にもあったのは「飛行/Flying」「先制攻撃/Firststrike」「バンド/Banding」「トランプル/Trample」「ランページ/Rampage」「〜渡り/-walk」くらいだったような。ひとまず、M10 のカードにあるもので覚えてるものを挙げておく。なお、枠囲み内のテキストは、リンク先から引用したもの。
- 絆魂/Lifelink: 《魂の絆/Spirit Link(4ED)》とほぼ同じ能力をキーワード化したもの。
絆魂/Lifelinkを持つ発生源が与えるダメージは、その発生源のコントローラー(コントローラーがいない場合はそのオーナー)のライフを、その点数に等しい値だけ増加させる。
- 警戒/Vigilance: 《セラの天使/Serra Angel》の「攻撃してもタップしない」能力をキーワード化したもの。
警戒/Vigilanceを持つクリーチャーは、攻撃に参加してもタップしない。
あなたがコントロールするクリーチャー1体を対象とし、この装備品をそれにつける。この能力は、あなたがソーサリーを唱えられるときにのみ起動できる。
- 防衛/Defender: 攻撃できない、いわゆる「壁」クリーチャの能力をキーワード化したもの。能力というか制約か。
防衛/Defenderを持つクリーチャーは攻撃に参加できない。
- 速攻/Haste: 《ボール・ライトニング/Ball Lightning》みたいに、召喚酔いの影響を受けない能力のこと。
速攻をもつクリーチャーは、あなたのコントロール下で戦場に出てすぐに攻撃したり能力を使用したりできる。
- 瞬速/Flash: インスタント呪文が使える時ならいつでも唱えられる(クリーチャ)呪文のこと。M10 で瞬速がついてるカードは《ボガーダンのヘルカイト/Bogardan Hellkite》だけ。
あなたはこの呪文を、あなたがインスタントを唱えられるときならいつでも唱えてよい。
- 接死/Deathtouch: 《茂みのバジリスク/Thicket Basilisk》の「ダメージを与えたクリーチャを破壊する」能力のこと。戦闘ダメージでなくてもいいところにちょっと注意。昔とくらべるとダメージ割り振りルールの変更のせいか、少し変更されている。M10 では《酸のスライム/Acidic Slime》と《命取りの出家蜘蛛/Deadly Recluse(M10)》だけが持っている。接死を与えるアーティファクト(《ゴルゴンのフレイル/Gorgon Flail》)もある。
接死を持つクリーチャーからの戦闘ダメージを割り振る場合、プレイヤーはそのダメージを、それをブロックしているクリーチャーまたはそれにブロックされているクリーチャーすべてに望むように割り振ってもよい。
最後に状況起因処理をチェックした以降に接死を持つ発生源からのダメージを与えられたクリーチャーは、状況起因処理によって破壊される。
- 到達/Reach: 飛行をもってなくても、飛行クリーチャをブロックできる《大蜘蛛/Giant Spider》の能力のこと。M10 では《大蜘蛛/Giant Spider》と《命取りの出家蜘蛛/Deadly Recluse(M10)》だけが持っている。
到達をもつクリーチャーは飛行を持つクリーチャーをブロックできる。
- 被覆/Shroud: 呪文や能力の対象にならない、という能力のこと。クリーチャに限らない。M10 では《カロニアのビヒモス/Kalonian Behemoth(M10)》と《霧の豹/Mist Leopard(M10)》だけが持っている。被覆を与えるアーティファクト(《囁き絹の外套/Whispersilk Cloak》)もある。
被覆をもつパーマネントまたはプレイヤーは呪文や能力の対象にならない。
- 呪禁:相手の呪文や能力の対象にならない(自分は対象にできる)能力のこと.
このパーマネントはあなたの対戦相手がコントロールする呪文や能力の対象にならない。
- 威嚇:「畏怖」の色が何でもよくなった(カード自身の色)感じの能力。畏怖というキーワードはそのまま残っている.
アーティファクト・クリーチャーかそれと共通の色を持つクリーチャー以外にはブロックされない。