水族館劇場

id:Shipbuildingさんの日記(http://d.hatena.ne.jp/./Shipbuilding/20080527)を読んで、これはぜひ見に行かなくちゃ、と思っていってきました。

仕事終わって、暮れ始める日を追いかけるように本駒込の駅へ。駒込大観音(光源寺)の境内に建てられたその芝居小屋の迫力に、一気に気分が盛り上がる。あんな高いところに船がおいてあるよ、生ビールが300円だ(関係ない)、もういっこ小さな舞台があるけど、これも使うんだろうか、とか。わくわくしながら開演を待つ。

暗くなる少し手前、役者さんがお酒を売りにくる。自然と人垣ができて、おつまみと石炭つきの日本酒を、幾人かの人が買う。そのやりとりが終わるかどうかの頃に、いつのまにか(だったような気がする)お芝居がはじまっていた。
最初は外の小さな舞台から。すごい。けして広くはない境内を天地縦横に使った、その仕掛けが現れるたびに「うわあ」という歓声が漏れる。あっけにとられてるうちに、劇は芝居小屋の中へ移動する。

一番前でかぶりつきでお芝居見るなんて、もしかしたら初めてかもしれない。でも「お芝居を見る」ということのイメージそのまんまの世界があって、なんていうかほんと、あっけにとられてしまった。
とにかく、この芝居小屋(セット)がすばらしい。「建物の中にいる」ということを気持ち良く裏切られる。
300円のビール飲みながらわくわくして開演を待っていたあのときの気分。そのわくわくは、見終わったあとも続いていて、あの場所は夢みたいだった、と思う。

お芝居を見終わった後は、瓶ビールあけて、焼そばを食べ、家に帰って仕込んでいた塩豚を食べる。暗がりに灯る光がにじむような梅雨の夜。

 雷

月曜日は夕方から雨が降って、まぶしいくらい何度も雷が光った。光と音が近いと雷も近いんだっけとか、開けたところにいるのと混雑したところにいるのはどっちが安全なんだっけとか、ついそんなことを考えてしまうくらいすごい雷で、心臓がばくばく鳴るくらいびびった。
小学校の頃、Hちゃんと雷のなる中、傘さしたら雷落ちるから、とかいってびしょぬれで焼却炉まで走ってったの思い出す。掃除当番だったんだろうな。そういや怪物くんて雷苦手だよねとか、そんな話しながら、雨やむのまってたピロティの、あのいんちき大理石みたいな床のひんやりした感じ。
が、今もあそこにあるだろう、と思うのと同じように自分の信じてたこととか、もしかしたら全然届かないのかなとか、考えはじめると嫌になるけど、でも仕方ないとは全然思わない。
なんだかつい、せかされてるみたいな気分になることあるけど、なんのために急いでるのかと考えてみたらそれはわりとどうでもいいことだったりもして。
買い物もせずに家に帰って、夜には雨がやんでいた。