イエ・ルポ 2 #040 PickUp5



みなさまこんにちは、ハザマです。東京は気温が30度を超える日がつづくも、カラカラの快晴!の夏日和がやってきませんね〜。やっぱり今年は何だか気象がおかしいのかしら? 子供たちは夏休みさなか、大人にも夏の休暇がもうすぐやってくるというのに…。それでも、この土日は雲と一緒に太陽もお出ましだとの予報なので、明るい夏の光をひととき浴びて過ごしたいですね! そして、お盆休みにはキラキラの陽光とセミの合唱でう〜んと夏らしい日がやってきますように!


さて、今日は“イエ・ルポ 2”#040のピックアップ賞・ノミネート賞のご紹介です。今回は「記念日ではないけれど、忘れられない思い出の日付」のテーマ、ご提案頂いたこのお題も素晴らしかったからでしょう、一つひとつ本当に心に残るエピソードを語って下さって感激しました! 部活や級友との思い出、恋のお話、家族やペットの物語、旅行やライフワークで胸に刻まれたあの日…。みなさまの大切なものが詰まった、宝物のようなルポばかり。今回も素敵な心のショートストーリー集を、みなさまどうもありがとうございました!


イエ・ルポ 2 #040 ピックアップ賞・ノミネート賞

#040では「記念日ではないけれど、忘れられない思い出の日付」のテーマでご投稿頂きました。
今回はさまざまな人生のシーンが綴られたのですが、まずはイエでの思い出の日からご紹介すると…。「3月20日 自分の部屋を手に入れた日」「6日3日 ペットが来た日」「3月15日 ネットが開通した日」。「11月、初めて自分でホームページを作った日」や「6月1日ブログ開設」など、マイページ&ダイアリーのはじまりも多かったですね。そして人生の節目では、「4月1日 上京した日」や「3/20 故郷を離れた日」をはじめ独り立ちした日と家族とのエピソードが心に残り、また社会人になってはじめての給料日「1990年4月16日」のツリーでは、初任給でご両親や家族と過ごした思い出がたくさん語られました。学校時代には、「合格発表」「部活の最後の試合」「3月25日 卒業式」など。「初デート」や「10/11日 大失恋をした日」といった甘酸っぱい恋のお話もいろいろでしたねw さらに、はじめて見た・出会った感動の経験、「1月13日 カノープスを見た日」「7月12日 初めて富士山に登った日」「初めての海外旅行」「1月9日 初めて青春18切符を利用」など、それぞれに忘れられないエピソードを聞かせて下さいました。


どれもがほかに替えられない特別な物語ばかりで、本当に迷いながら、今回も下にピックアップ賞・ノミネート賞を選ばせて頂きました。愛しいイエ、マチ、家族、友達、そして人生の中の大切な一日が書き綴られた、素晴らしいエッセイ集です!


»“イエ・ルポ 2”のプレゼントはコチラ

「7月10日 故郷を離れた日」by id:canorps


私も一人暮らしをはじめた日のことをよく覚えています。
実家から他県へと引っ越すため、荷物を小さなトラックへ載せて母と中央道をひた走りました。
母が運転していてくれていたのですが、突然母が「おかしいおかしい」
といいだしトラックは失速。高速バスの停留所へ。
私が見るとなんとガソリンが空!
私も悪かったけれど、運転の仕事の長いメイン運転手の母もなぜ気がつかなかったのか・・・
そんな恐怖のロングドライブをおえ8時間ほどかけて私の住むマンションへ。
荷物を運びいれ、次の日には仕事があるためにすぐ帰るという母は仮眠。
帰宅する前に母は私に封筒を渡してくれました。
「二つしか見つからなかった」
中には四葉のクローバーが二つ。
これから一人で知り合いの少ない土地に住む私のために
探してくれたのでした。
母子家庭で二人っきりの家族だというのに
私はずっと、母から離れたくて、それでこんなに遠い土地を選んだというのに
母は反対もせずに応援してくれて。ものすごくうれしかった。
いまでもそのクローバーを見るとあの日を思い出します。


»このいわしのツリーはコチラから

「8月18日 生まれて初めて自分の名前が雑誌に載った日」
by id:momokuri3


とある活動が認められて雑誌の編集部から執筆依頼が来たのは、まだ夏にもなっていない時期でした。突然知らない人から電話がかかってきて、記事を書いてくれませんかとのお話。びっくりしすぎて何が起こったのかもわからないうちに電話は終了。数日後に正式な執筆依頼の手紙が届き、「あれは本当のことだったんだ!!」。それまで私は、記事はおろか、名前すら本に載った経験がありませんでしたから、もう本当に驚天動地の出来事でした。
さっそく執筆に取りかかろうとしましたが、いざ書こうとすると、出だしの言葉が見つかりません。あれ?雑誌の記事ってどう書き始めればいいんだろう、拝啓読者様…違う違う、皆様はじめまして…たしかにそうだけどそんなふうに始まる記事なんて見たことない、などとアホなことで本当に悩んでしまいました。
何とか規定の字数にまとめて編集部に提出。少し構成を直されて、舌足らずを指摘された所などを書き直し。これがダメ出しってやつ?すげー、俺プロみたいなどと、不備を指摘されているのに喜んでいる変な私がそこにいました(笑)。
並行して参考図版や写真、参考文献の一覧などを作成して送付。ドキドキしながら電話を待ち、オッケーですの返事で万歳三唱。本という物はたったひとつの記事にもこんなに手間と時間をかけるのかと、一つ一つの記事の重さを知りました。
発売日の少し前、大きな封筒に入った掲載号が郵送で届きました。執筆者になると、まだ書店に並んでいない最新号が読めてしまうんですね。しかし私は自分の記事を見るのが恐くて、数時間はページをめくることが出来ませんでした。小心者なんです。
そして迎えた8月18日。雑誌が書店に並ぶ日です。この日はもううれしくて、あちこち書店をハシゴしてしまいました。掲載誌が平積みになっているのを見てはにんまり。買っていく人を見ると、思わず「ありがとうございましたーっ」と頭を下げてしまいたくなりました。
これと同じ感激を、私は去年の2月にも味わいました。もちろんこれが書店に並んだ時です。



本屋さんを見つけると飛び込んで、並んでいる所を探して回りました。
本は気軽に読み捨ててしまえばそれまでですが、一度でも作る側に立つ経験をしてみると、一ページ一ページに込められた重みがよくわかります。そういう稀有の体験をさせてもらった最初の雑誌が書店に並んだ日。それが夏真っ盛りの8月18日でした。


»このいわしのツリーはコチラから

「4月15日 ペットが亡くなった日」by id:sunaco


手術もしたけど加減がよくなることはなく、14日の晩から動くことができなくなった我が家のうさぎ。
次の日は学校があるからと、後ろ髪をひかれながらも床につきました。
夜中に父母に起こされ亡骸を抱いた時は、もう少し起きていれば看取ってやれたのにとひどく後悔したものです。


15日の朝は学校を休みたい気持ちでいっぱいでしたが、学校があるからと寝てしまったのに行かないなんてことはできません。
その日は高校の入学式からちょうど1週間後。
看取ってやれなかった私が唯一報いることができるのは、ちゃんと学校に行くことなんだと思いながら登校しました。
高校に通った3年間、学校に行きたくないと思う日もありましたが、そんな時は決まって4月15日を思い出しました。


卒業式の日に頂いた皆勤賞を、庭のお墓代わりの木に報告してはじめて、赦されたような気がしたものです。
あの日以来生き物は飼っていませんが、いつかまた新しい家族を迎えられたらと思っています。


»このいわしのツリーはコチラから

「クラスの自主制作映画完成日」by id:watena


学生時代最大の思い出がこれです。高二の文化祭。もう来年は三年で思い切ったことが出来ない。今年しかできないでっかいことをやろうぜと話し合って決めたのが、自主制作ミュージカルの上演でした。しかしクラブ発表などでスケジュールが一杯で、体育館はクラスの出し物には使えないことが判明。教室での上演も考えましたが、色々制約が多く、私たちの自主制作ミュージカル計画は暗礁に乗り上げました。
しかしもう、台本や音楽は八割方出来上がりつつあります。わがクラスは才能に満ちていました。台本がクラスメイトのオリジナルなら、使う音楽も別のクラスメイトのオリジナルです。それぞれすでに大変な労力をかけて作られています。これを無駄にするわけにいきません。
そこで、生演技が駄目なら映画だ、という声が上がりました。よしやろうということになり、台本を担当していた女子が監督に。撮影は、父が持っていた機材が借りられるという理由だけで、私が担当することになりました。
わがクラスは本当に才能に満ちています。台本担当の女子はコミケ常連の同人小説作家でした。そこに同じくコミケ常連の同人漫画家が支援に入って、あっという間に素晴らしい絵コンテが。これで撮影のイメージが完全に固まりました。手芸の達人が衣装を作り、街を遊び歩いている連中が撮影に最適なロケ現場を選定し、役者は個性豊かな連中が勢揃い。
みんなの都合がなかなか合わず、撮影はかなり押し気味でしたが、何とか文化祭に間に合うスケジュールで取り終えました。そこからは私の孤独な編集作業です。カットの編集だけでなく、効果音などもこの段階で入れましたので、映像だけでなく音声の処理も入って、かなりの作業になりました。作業終盤はほぼ三日完徹になりました。もちろんその間、学校なんか行ってません。学生にあるまじき活動ですw
でもクラスのみんながフォローしてくれました。うちの親には仲間が家までやってきて、彼しかいないんです、ちょっとだけ見逃してくださいと土下座までして理解を取り付けてくれました。担任にはクラス委員だった女子が進退をかけて見逃しを嘆願。おかげで心ゆくまで作業に専念することが出来ました。
10 月23日早朝。ラジオが、今日は電信電話記念日ですと言っています。完成しました、みんなの映画。監督だった女子に電話をかけると、比較的家が近所だったクラスメイトに連絡が回って、登校前に完成作を取りに来てくれました。そして「○○さんから伝言、今日も学校はうまくやっておくからゆっくり寝て」。ありがとう、○○さん!!ぐー。
文化祭は大成功でした。なによりみんなの思い出が映像作品に残ったことが素晴らしい成果でした。クラス全員が何らかの形で制作に携わりました。全員の名前がスタッフロールに載りました。今でも当時のクラスメイトと会うと、この時の思い出が話に上ります。最近、この時の映像をDVDに焼いて配りました。いつかもう一度母校を借りて、そこでこれを上映する同窓会をやりたいと声が上がっています。私たちの文化祭は、まだまだ終わっていないようです。


»このいわしのツリーはコチラから

「4月1日 今のところ生涯ただ一度の骨折をした日」by id:Fuel


まだ春休みでした。私は自転車に乗っていました。友だちの顔が見えたので、おーいと手を振った時、タイヤが段差に乗り上げました。そのまま転倒。倒れ方が悪かったんですね。瞬間、肩に激痛が走りました。
私はその時、真っ青な顔をしていたそうです。そのくらい痛かったんですね。慌てて駆け寄ってくれた友だちが、おい、嘘だろう、エイプリルフールだよな?と言っていたのをおぼえています。
見知らぬ大人も駆け付けてくれて、救急車を呼ぼうかなどと言ってくれていたようでしたが、まさかそんなおおごとだとは思いませんから、必死でいいです平気ですと断りました。
友だちが私の家に知らせに走ってくれて、すぐ母がやってきました。そのまま病院へ。鎖骨骨折でした。上半身をほぼ覆ってしまうような仰々しいギプスを付けさせられ、すごい重症者みたいです。何か夢を見ているみたいで、私も心の中で、これってエイプリルフールか?などと思ってしまいました。
翌日からが色々とまた大変でした。風呂にも自由に入れませんし、ギプスが邪魔で寝ることもできません。仕方なく、夜は布団をリクライニングシート状にして、ちょっと体を起こして休みました。熟睡できません。
それからおよそ3週間ギプスは続きました。ギプスが取れてもまだ襷のようなバンドで固定されましたが、子供は新しい骨が出来るのが早いそうで、約一ヶ月で全治しました。大人だともっと時間がかかることもあるんだよと、病院の先生が言っていました。
この経験は、今になって思うと、得難い経験だったと思います。この最中、どれほど家族や友の力添えがありがたかったか。また、やりたいことが出来ないもどかしさ、悔しさなども、身に染みて体験できたからです。
障害という言葉はあまり使いたくありませんが、人はいつ事故や病気で障害を負うかわかりません。たとえ障害があっても幸せに暮らせる社会作り。そういう努力をしていかないといずれ困るのは自分だと、子供心にそんなことを思いました。


»このいわしのツリーはコチラから

「11月、初めて自分でホームページを作った日。」by id:nakki1342


プロバイダーと契約してから数ヶ月たった後
ホームページ作成ソフトを使って
ホームページを作って、ネット上に公開を始めました。
その時、アクセスカウンターを置く事さえ
アタフタしましたね。
そのときの事は忘れられません・・・続きを読む

「7月1日 一人暮らしを始めた日」by id:powdersnow


一人暮らしを始めた日のことは、結構記憶に残っています。
部屋の整理をして、手伝ってくれた友達と食べて、飲んで、寝て……
最も印象が深いのは、その後の初めて一人で寝た日かもしれませんね。
部屋に一人だけで寝るのなんて、実家暮らしでも当たり前のことですが、
家というか、空間そのもので一人というのは、やはり余りある機会ではありません。・・・続きを読む

「6月13日、中学を転校した日」by id:iijiman


1981年6月13日。ごくごく個人的な理由で忘れられません。
中学を転校した日です。それも、近畿から関東へと、文化の大いに異なるエリアを跨いで。
両親が関東生まれでしたし私も生まれは関東でしたから、言葉が「わからない」ということはなく、その意味では苦労が少なかった方かもしれませんが、やはり、中学生なりの文化や価値観が噛み合わないことが多く、悲しい思いをしました。そして何より、従来の友達に会えなくなってしまうのが悲しかったです。・・・続きを読む

「3月25日 卒業式」by id:meizhizi87


大学の卒業式の日は忘れられない思い出の日です。高校までは、卒業しても進学することが決まっていたので何となくそういうものなんだろうなぁという感じでいたのですが、大学は初めて卒業したくないと思ったところでもありました。こんな大切な仲間と離ればなれになるのはとても寂しいと半年以上前から仲間と話すことがありました。社会人になるという期待もあったはずなのですが、もう二度と戻れない日々を思うと胸にこみあげるものがありました。・・・続きを読む

「5月13日・初ライブ体験の日!!」by id:TomCat


バンドを組み始めた私達は、早くライブをやりたくてやりたくてたまりませんでした。ライブに出るには一応オーディションなどを受けなくてはなりませんから、まずは地道に練習です。しかしある程度練習が煮詰まってくると、新たな展開が欲しくなってきます。だんだん「ライブやりてー!!」がみんなの口癖になってきました。
もちろんライブに出るためには、持ち時間をきちんと埋められて、なおかつちゃんとお客さんを湧かせられるだけの曲も用意しなければなりません・・・続きを読む

「6月22日、初恋を始めた日」by id:TinkerBell


私はとても臆病で引っ込み思案な子供でしたので、初恋と呼べる思いを持ち始めたのは、かなり遅くなってからでした。
だから、初恋の始まりのことを、今でもとても鮮明に思い出せるんです。
その日は朝から雨でした。
登校途中、私はバシャッと、車がはねた水を浴びてしまったんです。
かなり濡れてしまいました。・・・続きを読む

「8月8日 広島」by id:C2H5OH


夏、旅行で訪れた広島。平和記念式典と重なる6日は避けて、翌7日に広島に入りました。一瞬にして命を奪われた十何万人の人たちのご命日となる6日に観光で入るのは、いささか不謹慎だと思ったからです。
7日のお昼過ぎに広島市内に入り、帰省しているはずの友人に電話をかけました。すぐに迎えに来てくれて、その晩は友人の実家に泊めてもらう段取りとなりました。貧乏旅行ですから、宿代が浮くのは本当に有り難いことでした。・・・続きを読む

「4月、初めて選挙権を行使した日」by id:Catnip


詳細な日付は忘れてしまいましたが、4月の下旬でした。二十歳になって最初に迎えた選挙です。自分の一票が社会を変えることもある。私はそう考えました。
友人の中には、何千何万人分の一の票なんかで社会は変わらないというやつもいましたが、私はそうは考えたくありませんでした。一票差で落ちる選挙もある、立候補者は全体の何千何万人分の一の票を喉から手が出るほど欲しいはずだ、だったらその一票の持ち主の意見に耳を貸すに違いない、そう考えました。・・・続きを読む

「はじめて自分一人でパンを焼き上げた日」by id:MINT


五年生の時。日付は十一月十五日。これが記念すべき、最初から最後まで誰の手も借りないでパンを焼き上げた最初の日でした。それまでは母の手伝いというか、母に手伝ってもらってというか、そんな感じでしかやったことがありませんでした。でもこの日は、オーブンを使う時だけ母が立ち会うという条件で、あとは全て一人でやっていいことになったんです。
まずどんなパンをどのくらい作りたいかを決め、必要な道具と材料を揃えて並べます。・・・続きを読む

「9月1日、免許を取った日」by id:atomatom

車の免許を取ったのがぼくは遅かったんです。38歳になってから。
教習所に通っているときも回りは9割以上年下。
仕事終わってからの教習所通いはしんどかったのですが、それでもしっかり勉強しまして、途中の仮免許試験や、免許センターでの本試験も見事に1発で合格しました。
教習料金を支払うときにいろいろとコースが選択可能で、何度試験に落ちても料金が定額という「落ち放題コース」もあったんですが、・・・続きを読む

「今日の一枚“リブ・ラブ・スナップ”」


「今日の一枚“リブ・ラブ・スナップ”」
テーマ「リブ・ラブ〈MYサマールーム〉スナップ」から、今日の一枚をご紹介!
id:gallerybaabaさん、ご投稿ありがとうございました。




「貝殻の額」
バリ島の渚で、サンセットを見ながら拾い集めた貝殻を、ひと夏の思い出として額にとじ込めました。



スナップコメント

綺麗な貝殻をコラージュしたひと夏のフレーム、素敵です!!
中にあるのは魚の絵でしょうか、南の島の潮の香りが爽やかに漂ってきそうです。
額縁をこんなふうに立体的にしつらえるのも楽しいアイデアですねw
私もこの夏は故郷の海で拾い集めた貝殻で、まねて作ってみたいと思います♪
−ハザマ−


»“リブ・ラブ・スナップ”今回のテーマはコチラから
募集期間中にご投稿頂いた方にもれなくはてなポイント300ptプレゼントいたします。
また、スナップ賞にはアマゾンギフト券3,000円分をプレゼントいたします。