「臨床医学」国家試験対策講義!
鍼灸師科は,国家試験までもう二ヶ月ほどです.本校では,成績に自信のない学生のために,放課後に特別講義を設けて,実力の向上に努めています.
放課後の数時間とはいえ、正規カリキュラム以外なので,講義をする側も,受ける側も大変ですが,不思議と先生も和気藹々と講義しています.国家試験前という緊張感もありますが,やる気があれば,倦怠感などありません.
「鍼灸」は東洋医学ですが,国家試験の出題される半分以上が現代医学の内容であり,時には教科書に載っていない様な最新の内容も出題されます.これをカバーするために,講義にも医学部やコメディカルで使われている参考書を使うことも多く,もはや鍼灸の専門書だけでは,国家試験にも充当できない状態というのが当たり前になってきました.
本校の先生は,皆,鍼灸等の教員資格のあるエキスパート.国家試験に負けない講義内容で臨んでいきます.あと,もう少しで国家試験ですが,寒さに負けないようにがんばります.
鍼灸師科の基礎実習
本日は,鍼灸師科の「はりきゅう基礎実習」の講義を紹介します.2年生の必修科目ですが,ここでは東洋医学のよる臨床の基礎である「診断」とその結果に基づいて治療を行うという実践的な臨床力を養います.
今回は,経絡治療で行われている六部定位脈診の実践を行っています.六部定位を繰り返し実践している鍼灸学校は非常に少ないと思いますが,本校では1年間を通して,「臨床で使えるように」を想定して実習を行います.六部定位診は,診断した自分でその結果を導き出す必要があるので,臨床と同じく「解答」がない世界ですが,これをクラスメイト同志で比較し合うことで完全な臨床実践を目指します.
この講義では,診断だけでなく,鍼灸の実技も行います.1年生で身につけた鍼と灸の基礎実技を実際に治療するかの様にクラスメイトの体を借りて実践します.肩が凝っていれば,肩に鍼し,背中が痛い場合は,背中にお灸をする場合もあります.ここで重要なのは,その各自(患者役)の皮膚の変化です.これはツボを取るという単純な作業でもあり,治療と診断を兼ねた最も重要なことなのです.
今回は,背中の皮膚表面にある軟弱,陥凹,発汗,圧痛などを観察し,その部位に一つ一つお灸しています.臨床を通して,健康になることも実習では大切なのです.