メモ@inudaisho

君見ずや出版 / 興味次第の調べ物置き場

青空文庫をKDPで売ってみる

 そういうわけで、山奥生活の収入源になるかとおもって青空文庫をKDPで売ってみることにした。とりあえず最初から吉川英治で攻めの姿勢だが表紙が手書きな時点でダメかもしれん。

 たぶんこれだけだと売上は内職以下で、飴玉も買えるかどうかという程度にしかならないとはおもうのだがこういうのを1000個くらいつくればさすがに山奥でも死なない程度に生きていけるのではないかとおもう。

 青空文庫のものを電子書籍にしたてなおすのはそんなに手間ではなかったが、それだけでは芸がないのでおまけとして三田村鳶魚の「吉川英治の『鳴門秘帖』」を国会図書館から発掘してテキスト化して鳶魚のつっこみのいちいちに鳴門秘帖の本文へのリンクを貼ったのでそれに三日ほどかかった。あと司馬江漢の『春波楼筆記』から鳴門秘帖のきっかけとなった一節も同様に発掘してテキスト化した。それから吉川英治の「鳴門秘帖のころ」もいれたが、それらの手間はそんなにない。手間だけから考えれば三田村鳶魚本といってもさしつかえないのでそれをタイトルに反映させた方がよかったかもしれん。三日もあれば「自分」という労働力を売った場合、安い土方でも2万弱、プログラマならン万稼げるのに、KDPだと現金化もできない可能性があるので実に割にあわない商売だ。出版社の規模がそんなに大きくないのもなるほどとおもう。まぁしかしこれ主婦の趣味的内職には向いてるな。

 ちなみに他に総ルビの明治末の小説をテキスト化したがそれだと大変に時間がかかり、テキスト化するのに全力で入力して一週間程度、それから校正にも二日くらい時間がかかるので、小銭稼ぎとしては本当に割にあわない。ということで青空文庫で手抜きしようとしてこの様だが、はじめてamazonから著作権についての問い合わせメールがきた。明治末の小説なんか12時間もかからずに無条件で出版できたが、これの場合24時間後くらいに問い合わせがきて、すぐさま返事したら6時間後くらいに出版できた。よくわからんがやっぱりすでに似たようなのがいっぱいある場合はそうなるのか。

 あとひとつ問題として、総ルビ小説のサンプルを知り合いにみてもらったところ遅いとの指摘があり、特にiPad上だと死ぬ程遅いらしい。それが総ルビのせいか、そもそも電子書籍の作り方がおかしいのかの検証もある。

 たぶんこれ一ヶ月もやったら飽きて山をおりて仕事にありつくとかいう結果になるんじゃなかろーか。